こんな事例が出てくるのも、新型コロナウィルス感染症の症状がかなり軽くなってきたからだろう。2年半前に日本に初上陸したころとは明らかに重症度が異なるし、2月の第6波のときとも違う。もともと、コロナウィルスはいわゆる風邪の原因ウィルスなのだから、風邪と見分けがつかなくなってくるのも当然だ。新型コロナウィルス感染症をいつまで2類感染症に据え置くのかということは、このブログでも、たぶん第6波が収まったあたりから書いてきたと思う。昨日の夕方のニュースを見たら、厚労大臣が2類から5類への変更について検討をするように専門家に依頼するとのことだった。ようやくか?とも思ったが、最初の感想は日本政府の腰の重さだ。世界中で新型コロナに対する対応が軽くなっていく中、2類感染症扱いを貫き、世界中の軽い対応で新型コロナウィルス感染症の広がりが確認できないことを十分に確認したうえで、時間に時間をかけて慎重な上にも慎重に・・・ようやく、5類感染症への変更検討を始めるなんて・・・検討を始めたら「ノー」などという結果は今では出まい。医学的な証拠の上に政治がもっと早く大胆に方針を決定していたら、日本の医療も経済も人々もこんなに痛い思いをしなくてもよかったろう。伝統的なやり方だが、こういう手法に激動の瞬間を切り開いて乗り切る力があるとは思えない。
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