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2022年10月20日

令和4年10月20日木曜

韓国人女性47歳、胃が痛いと来院。少し待ってもらって時間ができたところで上部消化管内視鏡検査を行った。結果は異状なし。がんや潰瘍はなかったと説明すると、ではどうして痛いのか?と尋ねられた。至極当然の質問だ。次に話そうと思っていたことを先に質問されてしまった。内視鏡で胃の中を見たら、正確に診断ができる・・と思っている人はかなり多いと思う。でも内視鏡で診断できるのはがんや潰瘍のように形が変わっているとか、色が変わっているとかそういう病気。これらを器質的疾患と呼ぶ。しかし、胃の病気は器質的疾患だけではない。胃の動きがおかしいとか働きがおかしいという機能的疾患と呼ばれるものは内視鏡検査ではわからない。だから内視鏡検査で医師が「異常がありません」というのは器質的疾患はありませんという意味だと説明した。僕は内視鏡検査を行い、異常がなかったという人には必ず、上記のように話している。もちろん外国人にも。そうでないと「先生は内視鏡検査をして異常がないと言ったけど、でも胃が痛いのはなぜ?」と言われてしまう。誤解を生じるということだ。ただし、胃の病気と鑑別すべき疾患として膵臓疾患、胆石症とか狭心症などもあるから、自分の診断能力にうぬぼれてはいけない。
 ベルーに帰国し、二度と日本には戻らないというベルー人男性がやってきた。あと10日ほどで帰国するそうだ。仕事が見つからないのだと話してくれた。最後の診察を終えて抱擁して別れた。ドミニカ人女性、下肢静脈瘤で手術を受けたいがどうしたらいいだろうと相談に来た。昔は僕もよくストリッピングと呼ばれる手術を行ったが、今は不全交通枝を注射でつぶす凝固療法がメインのようだ。見ると大伏在静脈と小伏在静脈の両方にかなりの静脈瘤がある。市内の循環器専門病院に電話して訊ねると、毎週火曜に専門医がいるということなので、情報提供書を書いた。
 円安が一段と進んでいる。これでは日本にやってきて日本円を稼ぐ意味はさらに薄れてしまったろう。インドネシアやベトナムからの技能実習生も期待通りに来ないという状況になると、彼らを事実上の労働力としてあてにしていた中小企業は軒並み、労働力不足に陥り、日本の国内生産力は大きく後退するだろう。それは日本の国力が低下すること以外の何物でもない。技能実習生の受け入れで甘い汁を吸っていた監理団体等が経営危機に陥るとしても、かわいそうとは思わないだろう。日本にやってくるのは円安を追い風とした観光客だけになってしまいかねない。このような円安であっても外国人に行きたい、住みたい、働きたいと思われるような日本でなければならない。治安がよいことは大きな因子で、とくに欧米系の女性で最近、日本に帰化する人さえ出ているのはこれが理由だ。それ以外の因子といえば、日本語が理解できない人を受け入れる社会づくり、日本語が理解できない人が差別を受けない制度作りだはないだろうか。
posted by AMDAcenter at 07:38 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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