昨日の報道によると同日の新型コロナの新規感染者数は久しぶりに前週の水曜日を下回ったとのことだった。これが東京都のことなのか、全国のことなのかは聞きそびれたが・・・それについてインタビューを受けた専門家が、まだ変異株が出現するかもしれないし、春先は人が込み合うので警戒が必要だと話していた。本当か? 自分の経験がすべてのように話すのはまちがっているが、この二年間の僕のクリニックでの発熱者や新規感染者の数は全国統計と極めて相似的だ。全国統計でも連日の新規感染者数が足踏み状態で、ピークの達していたような印象を受けていたが、これは僕のクリニックも同じで、連日、20人を超える感染者が出ていたのに一昨日はインドネシア人男性を含む12人だった。過去の波の感染者数の経緯を考慮すると、この数週間で急激に感染者数は減っていくことだろう。きのうの日中、那覇にいた。那覇の国際通りを歩いてみたが、食事するところが見つからない。あの辺りは観光客相手の店が多いが、まるでシャッター商店街。人の数もまばら。1月になって沖縄に一足先にまん延防止法が出されたことが響いているのだろう。あれでは文字通り、経済が死んでしまうし、家庭の・・・個人の・・財政が破綻してしまう。それでも新型コロナが2類感染症に相当するように極めて死亡率が高いのならやむをえまい。しかし、オミクロン株にほぼ置き換わった今、単なる風邪のような症状の人が圧倒的に多い。こういう現実を前出の専門家はどう見るのだろうか? 帰り、空港から運転して帰る車の中で、NHKの番組で日本に帰れない留学生、日本に来れない留学生が増えて、留学を断念したり、留学先を変更する人も続出し、海外からは「SAKOKU」と表現されているということを知った。イギリスをはじめとするいくつかのヨーロッパの国やタイがWITH コロナに舵を切って出入国のハードルを下げ、これらの国ほどではなくても韓国や米国も人の流れを少しずつ再開している。日本はデルタのときにほぼ鎖国となり、再開へ向けてトライアルをしようとした12月に南アフリカでのオミクロンの発生、急拡大のニュースを受け、再び「鎖国」になってしまった。国民の70%以上は政府のこの方針を支持したという。指示した理由はオミクロン株の感染率や重症化率、死亡率などデータがなかったからだ。はっきりしたデータが判明するまではこれでよかったと思う。しかし、オミクロンについては感染力は強いが、重症度、死亡率はデルタ株に比較して極めて低いというのが世界各国での疫学的事実だ。
このような世界的なデータ、日本国内のデータがありながら、ビジネス客に限定して極めてハードルの高い条件をつけての行き来しか認めていない我が国の出入国管理は異質と言って過言ではないだろう。国民が今の政府の出入国管理の方針を支持しているかと再度、問うてみるべきだ。なにより医学的根拠のない政策は国の経済までむしばんでしまうだろう。
posted by AMDA IMIC at 09:17
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