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2021年11月19日

令和3年11月19日金曜

熱傷のフィリピン人女性、昨日は比較的すいている時間帯にやってきたので、思い切って痂皮をはがす作業を行った。ちょっと待ってと口にタオルをくわえて、うなりながらも耐えてくれた。全部の痂皮を切除することはできず、あと2回はかかるだろう。
 午後になって日本渡航医学会のメーリングリストで経団連が出した今後の社会のあり方についての要望と提言を読んだ。新型コロナの感染が10月に入り急激に減少したが、その後、ハローウィンなどもあったにもかかわらず、小さなクラスターがあってもそれが野火のように広がっていったというケースはない。今までの波と波の間にも感染者はそれなりにいたが、今は国中で一日100人を下回ることもある。なにが原因なのかは決め手がないのだろうが、少なくとも日本においてはもはや大きな波はこないだろうというのが僕の考えだ。次はどのようにして「もとの社会」に戻していくかだろう。新型コロナはいずれインフルエンザのように季節的な疾患になるかもしれない。ゆえに患者数ゼロを目指して社会を再構築するのは極めて困難だし、あまり意味があるとは思えない。欧米がいまだに感染者数が増えているのは国境を開けようとしているのは感染者が増えても重症者、死者が増えていないからだ。それなら普通の病気でしょという考えだ。僕もこの考えに賛同する。残念なことに我が国では大胆な世界をリードするような方針は出ない傾向にある。世界の潮流を見極めて方針を決めているように見える。僕が提案したいのはワクチンを二回終えた人を全人口の1割程度、ボランティアで募集してマスクを外して行動してもらうことだ。それで3週間経過しても感染者が著増しなければ、ワクチン接種を二回終えた人はマスクをはずしてもいいとし、その後3週間を経過して感染者が著増しなければ全国民がマスクをはずしてもよいと思う。そうなれば飲食店の席の壁のような仕切りも間をおいた席の配置もなくせばいい。今のままでは飲食店は赤字幅が小さくはなっても続くだけだ。
 提言は入国時の対応にも及んでいて、共鳴する部分が多かった。まず、日本に入国する際のPCR検査と自主隔離であるが、現在は日本が認めたワクチンを二回接種して2週間を経過し、いわゆるワクチンパスポートを持っている人は入国時のPCR検査が陰性であっても3日間自主隔離をしなくてはならないとされている。政府によると近々、一日の入国者の上限を5千人とするそうだ。しかし、ビジネスの再開に伴い、観光客の受け入れ再開に伴い、さらに入国希望者が増えた場合、結果に数時間以上かかるPCR検査では対応ができないだろう。日本人はともかく外国人の場合は隔離のホテルの経費も大きな負担になり、人の行き来を妨げる因子となるだろう。ゆえに入国時の検査はPCR検査ではなく、15分程度で検査結果が出る抗原検査とすべきだと思う。「搭乗前72時間以内のPCR検査が陰性という証明書を持っており、かつ新型コロナのワクチン接種を2回終えて2週間を経過し、ワクチンパスポートを持っている人については、入国時の抗原検査が陰性であれば入国後の隔離は不要」というのが経団連の要望で僕もまったく同じように考えている。実はこの方法はつい最近、米国入国時にすでに採用されている。タイ国は11月から新型コロナが深刻に流行してはいないと判定した64か国を対象に同様の仕組みで受け入れを開始してはいるが、ひとつ違う点は「入国時のPCR検査の結果が陰性であれば・・」とPCR検査で入国時の検査を行うため、入国者は1日はホテルに隔離されねばならないし、ホテルまでもホテルの厳重に消毒した迎えの車に乗らなくてはならない。金額的にも大きな負担になる。ただ、タイも急激に入国者の数が増えており、ごく近い時点でPCR検査では対応ができなくなり、抗原検査に移行すると推察している。すなわち、国際的標準はごく近い将来「@新型コロナのワクチン接種を二回受けたという証明書を保持し、接種から2週間を経過している人で、➁搭乗72時間以内に行ったReal time PCR検査が陰性であるという証明書を持つ人は、➂入国時の抗原検査が陰性であれば・・・・入国後に隔離がない」このようになるだろうし、すべきだ。そしてこれは期限限定付きの措置であるべきでいずれ、よき時代のように戻すべきだろう。いずれにせよ、このような提言、経団連からではなく、日本医師会から先に出すべきではなかったかと思うと少々残念だ。
問題はまだひとつある。ワクチンにもいくつか種類があり、どのワクチンをワクチンパスポートとして上記のように利用することについて許可するかということだ。わが国ではファイザー、モデルナ、アストラゼネカ製のワクチンを接種したワクチンパスポートしか、入国時の特例としては認めてはいない。僕のところにやってきた日本人の方で米国でジョンソンアンドジョンソンの「一回接種だけで有効」というワクチンを打ってその証明書を持ってきた人がいるが、ジョンソンアンドジョンソンはわが国では認められていないし、また同社のワクチンはそもそも一回接種で有効ということなので、「二回接種を行って・・」という縛りでワクチンパスポートとしての優遇措置は受けられない。タイでは中国製のワクチンを接種したワクチンパスポートも有効とされており、国によって違いが際立っている。このあたりは厚生行政の話となるのだろうが、ジョンソンアンドジョンソンを打った人には気の毒のような気がしてならない。
posted by AMDAcenter at 10:37 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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