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2020年11月06日

令和2年11月6日金曜

ナイジェリア人男性40歳、診察室に入って来るやいなやSTDの検査をしてほしいと言う。STDの中の何の検査をしてほしいのか?と尋ねると、具合が悪いので体中のhealth check up をしてほしいと言い出す。それはそれで保険外診療でできないことはないが、彼のように日本の健康保険に加入していると、保険診療を前提に話していることがあるので、費用面で要注意だ。前記の彼の返答は僕の質問に答えてはいない。こういう思い込みというか、自分の言いたいことだけ言うタイプの外国人に説明、説得をするのはかなり難しい。彼の年齢が私よりかなり若かったこともあり、「まあ、待ちなさい」「なぜSTDの検査が必要と思ったのか、教えてくれ、なにか症状があるの?」「相手が誰でその心配なセックスはいつあったの?」と矢継ぎ早に話し、「こういうことが知りたいのだ」と続けた。ようやく落ち着いたようで・・彼の話では、相手は今、つきあっている彼女、一番最近の性行為は1週間前、でもこの彼女とは半年以上そういう関係が続いている、彼自身には何の症状もない・・ここまで聞きだした。症状もなく、一週間しか経過していないのなら、検査は今の時点では受けても意味がない・・・たとえばHIVなら・・・と話し始めると、HIVなら仕事場の健診で2週間前に受けて陰性だったと言う。健診でHIVの検査を行う事業所など聞いたことがないが、要するにどこかでHIVの検査を受けて陰性だったのだろう。そこでいったい何の検査をしてほしいのか、梅毒なのかクラミジアなのか?と畳みかけて質問してみた。すると、性行為のたびに彼女が痛がるので・・・とまた答えにならぬ返事を言い出した。彼女に痛みがあり、本人には何の症状もない・・・するとSTDを疑うこと自体がおかしいのではないか、もしかして相手の女性が子宮内膜症なのではないかと頭に浮かんだ。紙にEndometoriosisと書いて、「こういう疾患に彼女が罹患していると、性行為で痛がることがあり、STDとはちがうかも」と話し、女性の医師のいる婦人科を紹介した。ここまで来るのに15分ぐらい、途中からこちらを信用する気になってくれたのか、スムースな診察となったが、半端ない人数の患者の診察の最後がこれでは疲れ果てる。
posted by AMDAcenter at 09:06 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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