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2020年10月19日

令和2年10月19日月曜

10日前に息子さんと北隣のS市からやってきたベトナム人女性69歳、17日の土曜日は僕のクリニックにベトナム人スタッフがいるということで一人でやってきた。前回は息子さんが通訳しようとするのだが、ご本人が体のいろいろなところについて言いたいことを言いたい放題で、何がなんだかよくわからなかった。精神科の薬を飲んでいると書いた紙を持っていて、その紙について尋ねたら、現在のかかりつけ医がこの紙を持って僕のクリニックに行け、そこなら言葉がわかるはずと話したそうだ。症状は下腹部痛、頭が痛い、腰が痛い、頻尿ということで、検尿を行ったら尿の混濁がひどい。とりあえず抗生剤を投与し、10日後、ベトナム人のスタッフがいる日に来てほしいと頼んでおいた。ここまでが前回の話。やってきてまず、検尿を行い、前回の結果と比較してみたら・・混濁はまったく消失、頻尿もなくなっていた。残っていた症状は頭の痛み、手足のしびれ、そして下半身の脱力感でこちらは半年前から徐々にひどくなっているという。確かに診察室に入って来るとき、体のふらつきと下半身が支えてあげないと倒れるのではないかと思うぐらい、力がない。どうもヒステリ―のような印象は受けないし、精神科を受診して薬をもらっていると聞いたが、精神科疾患だけでは説明がつかない気がしてならなかった。やはりここは脳神経科―以前の神経内科を受診して本当に神経関係の疾患がないのかを診断してもらわねばいけないと某大学病院の脳神経科の診察を予約した。この人のケースなど、言葉がわからないゆえにしっかりとした問診が取れない典型だ。ベトナム人スタッフがいなければ僕にもどうすることもできなかったかもしれない。厚労省は日本医師会を通じて都道府県医師会単位で、電話通訳会社数社の中から一社と契約を結ぶように「指導」しているようだが、利用するともちろんお金がかかる。この女性のようなケースはご本人が受話器を手放さないタイプなので、費用はかさむことだろう。現在の医療機関の財政状況や外国人一人を診察することにより、電話通訳の費用の負担分、日本人を診察するより安くなってしまうという、こういう状況では民間会社の電話通訳を利用せず、AMDA国際医療情報センターの医療機関限定の無料電話通訳を利用しようと問い合わせてくる医療機関が絶えないのはやむをえないだろう。民間会社の電話通訳を依頼すると費用がかさむし面倒くさい、そう考える医療機関がAMDA国際医療情報センターの無料電話通訳の存在を知らないとすると・・・「適当な」診療に終始してしまうことが目にみえるようである。すると患者の不満、いらいらが募るということになる。
posted by AMDAcenter at 12:08 | TrackBack(0) | (カテゴリーなし)
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