スターバックス600店舗が閉鎖と「おいしいコーヒーの真実」 [2008年07月13日(Sun)]
先週、米国で大ニュースになったことですが日本のメディアは ほとんど取り上げなかったので紹介します。 米スターバックス、600店の閉鎖を発表 MarkeZine - 2008年7月8日 スターバックス社の25年の歴史のなかで、最も苦悩に満ちた決断が下された。 “スターバックス離れ”といわれる現象に対して、同社はスタッフの再訓練などさまざまな施策を行ってきた。 しかし、売り上げの低迷は改善されず、店舗展開の見直しに着手することとなったた。7月1 ... スターバックスの本家、米国でどうしてこんなことになったのでしょうか。 スターバックス社の最高経営幹部のHoward Schultzは、「高すぎた賃貸と国の経済悪化によって売り上げが満たないために閉鎖する」と閉鎖する店舗の店長に伝えているそうです。 でもこの「売り上げが満たない」のは経済悪化のせいにしてはいけないと思う。むしろそれが仮の理由にしかならないと僕は思う。 スターバックスはマクドナルドと同じく世界中で爆発的な人気を持ち1971年の初店舗から急成長していった。日本でも53店舗もある。そしてイタリアの「おいしいコーヒー文化」を広めていった会社でもある(最初はね)。 でも、この急成長をするためにスターバックスはどんどん「マクドナルド化」してしまった。急激に店舗数を増やしつつ、売り上げを保ち、おいしく価値のあるコーヒーを作るのは至難の業で、どうしてもマニュアル化するしかない、そしていろんなものを「削って」いかなければならない。 経営がむずかしくなるときに一番最初に削るものはなんでしょうか。 コストですよね。コーヒーショップの場合はコーヒー豆のコストを下げなければならない。しかし、もうコーヒー豆の値段は信じられない値段までに政治的な戦略でさげてあるのです。 たとえばもっとも評価の高いエチオピアのアラビカ豆でも、現地で1キロ20円で買っている。330円のコーヒーを買った場合、そのうちの3円しか農家の人にいかない、297円はスタバーにいく、大もうけをするはずです。ま〜経営コストを引かなきゃいけないけどね。 でも、それでも米国で経営困難に陥る。 もっとも大きな理由は「スターバックス離れ」したお客さんではないだろうか。一時期ブームだったスターバックスも今は定番の店?にまでなっている(米国の場合)。その物珍しさもなくなり、むしろいまはローカルな店が良いとされている。皮肉なことにスターバックスもこの「現地の味、現地の店」にこだわっていたから大きくなっていった。なのに大きくなりすぎてしまったのかもしれない。 これが閉鎖予定の店舗です。 View Larger Map 僕の意見に反論もいっぱいあるのかもしれないけど、そのまえにぜひこの映画をみてほしい。 映画「おいしいコーヒーの真実」 |