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2009年06月15日

雑誌「インパクション」

本日発売の雑誌「インパクション 169号」(インパクト出版会)にて

「生殖×医療の迷宮から」
という特集が組まれています。

子どもが生まれるということはすばらしいことであり、
そこに水を差すような発言はとてもしにくいものです。
不妊治療に疑問を投げかけるような発言をすると、冷たい人と言われてしまいます。
しかし技術を認め、進めようとする意見があるのならば
逆にそれに反対する意見、疑問を投げかける意見にも耳をかし
両者をふまえた上でこそ議論は深まると思います。

生殖と医療の現場で何が起こっているのか
生殖技術は、単に子どもを産めないかわいそうな人の為の技術であって
自分には関係のないこと、とするのではなく
多くの人にもっと身近な問題として捉え考えてほしいと思います。
特集の中でもふれられていましたが、精子や卵子の提供・売買は
人の身体を部分化することにつながり、
それは今大きな問題になっている労働問題で
人を使い捨ての資源として効率よく使おうとする姿勢と似ているという部分に
大きく納得してしましました。
posted by haru at 19:59 | TrackBack(0) |

2009年05月20日

代理出産ー生殖ビジネスと命の尊厳ー

「代理出産ー生殖ビジネスと命の尊厳ー」
 大野和基 集英社新書

代理出産の抱える問題点について、主にアメリカで、実際の体験者から取材をしまとめられています。

個人的に印象に残った部分は、筆者が取材をした代理出産で生まれた子ども達への印象について、「たとえ裕福な家庭に育っても、代理出産で生まれたと事実を何らかのかたちで引きずっている」という言葉、そして「代理出産という行為は、自分達だけの問題で完結しない。権利を主張できない新しい命にどう責任をとるのか、その重さを考えてほしい。」という言葉。AIDについても、大きくなってからの告知が子どもを傷つけることは当然ですが、小さいうちからの告知であっても、何らかの痛みを子どもに与えることになると言われています。その痛みを最大限軽減する為の環境の整備ができているとは言えない現状で、生殖技術がどんどんと進んでいくことにとても不安を覚えます。

希望している夫婦がいるから、代理出産をする女性も納得してやっていることだから、と本人達がいいと言っているんだから他人が口を出すべきでない、という風潮があるように感じます。しかしそうやって社会の問題を個人の問題として処理してしまうことでいいのかと疑問に感じます。

グローバル化する社会の中、生殖に関してもより安い取引を求め、生殖産業なる市場ができつつあるという指摘が本の中でもされていたように、貧困などの理由により、人の体を商品化する流れができていることにも不安を感じます。
posted by haru at 22:48 | TrackBack(0) |