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化学物質過敏症の病態について [2021年08月12日(Thu)]
2018年にシステマティック・レビュー*が出されてから
化学物質過敏症は中枢性感作症候群として病態が位置づけられました
     * https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30088144/
      厚労省研究成果
      https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/147508/1

中枢性感作症候群
環境過敏(化学物質過敏症CS、電磁場過敏ES等)においては、持続性あるいは進行性の化学物質、電磁場等の刺激に対する知覚認識の障害と定義可能とされた多彩な症状群を包括する概念である。複数の感覚系の状態を基礎とした特異な性格傾向を伴い、訴えの多くが自覚症状で、取扱う臨床医が少なく、 不安が症状を悪化させるという、慢性疼痛と類似の構造を有する。


学術的でわかりにくい説明なのでかみ砕くと

香りを初めとした揮発性有機化合物、粒子状物質など「化学物質過敏症の原因とされる物質」は、多くは「原因」ではなく「トリガー(きっかけ)」である

身体症状の多くは、患者が「原因物質」と称する物質の毒性等によるものではなく、脳の刺激閾値の低下による過剰な反応による。


今苦しんでいる患者の体感では、「香料は毒」としか認識できません。
それが自身の脳の暴走によるとは簡単には納得できないであろう事も理解できます。

しかし、システマティック・レビューは医学論文の中でも科学的信頼度が極めて高くバイアス(間違い)の発生がきわめて低いものなので、これににより国内でも中枢性感作症候群として学会での研究や治療の方向が定まってきました。日本でも既にこの方向での治療が一部ですが始まりつつあります。


しかしながら
他の中枢感作性症候群と異なり、化学物質過敏症は他人が使用する物により症状の悪化をきたします。個人の環境整備だけでは追いつかない点もあります。
化学物質に高感受性を持つ人は人口の4.4〜7.5%との調査があります(東,Skorvbjerg)
それだけの人が社会参加ができないのは、社会としても大きな損失です。周囲の人や社会に対して適切な協力を仰ぐことは患者の権利です。



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Posted by 藤井 at 08:35 | この記事のURL