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【報告】1/12(土)「新しい公共フォーラム・あいち」分科会『市民ファンドの課題をみんなで乗り越える!』 [2013年01月12日(Sat)]
こんばんは。事務局の長谷川です。

本日愛知大学で開催された「新しい公共フォーラム・あいち」のコミュニティ・ユース・バンクmomoの分科会「テーマ:市民ファンドの課題をみんなで乗り越える!」の様子を報告させていただきます。

今回のブログは分科会に参加したmomoレンジャー(momoのボランティアスタッフ)の崎さん(あだ名:さきっつ)が書いてくださいました!

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 こんにちは。崎(さきっつ)です。

 2013年1月12日(土)に開催された「新しい公共フォーラム・あいち」に参加して来ました。

 この日の午前中は全体会として、「新しい公共」を確立・充実するために重要なことに関して、パネリストの方の意見交換が行われていました。

 午後からは各分科会に分かれ、新しい公共の担い手として、応募のあった18の団体が企画・運営して開催されています。それにしても18って多いですね。それだけ多くの団体が様々な課題に取り組んでくれてると思うと頼もしいのですが、正直momo開催の分科会以外にも興味があるテーマもあって、momo開催の分科会に参加するべきか否か、一瞬悩んでしまいました。

 momoの企画・運営で開催された分科会のテーマは「市民ファンドの課題をみんなで乗り越える!」です。実は今、民間から”志金”を集め、地域に必要なお金の流れを作ろう!という市民立のコミュニティ財団が日本各地で設立されているそうなのです。この流れの中で、愛知県でも財団設立に向けて現在”志金”の募集が行われています。

 そんな大きな流れは把握していたのですが、
・そもそもなんで財団(ファンド)なの?
・寄付金と財団の運営資金の関係は?
・どんな所(課題)にお金を回すの?
などが気になってても、日々の忙しさの中でそうした疑問をじっくり聞く時間もなかったのが今回の分科会に参加した理由でもありました。

 分科会は、開催団体のmomoの代表理事 きむ(木村)の挨拶が終わると、この日誕生日を迎えたmomoのスタッフ じゅんちゃん(齋藤)が皆からの祝福の言葉に包まれながら場の進行を進めていきました。こういう温かい雰囲気はmomoらしいですね。

 次に行われたのは京都地域創造基金 戸田さんによるプレゼンテーション。新しい公共と市民ファンドの関係について説明して下さいました。

写真1.jpg

 現在、日本各地で設立されている、もしくは愛知コミュニティ財団のように、今後1、2年で設立が予定されているファンドの数は50程にも上るそうです。ほとんど各都道府県に一つの勢いですね。こうした財団(ファンド、もしくは基金)設立の動き自体はここ5〜6年ほどの動きだそうです。

 こうした財団が設立されている背景としては、NPOや市民活動が地域の課題に取り組む動きが定着してくる一方で、団体の運営資金などをどう捻出するかという問題があり、これはNPOなどの運営団体には昔から常につきまとってきた問題です。そうしたNPOなどの運営団体にとって、行政からの委託事業や補助金は大きな資金源になるのですが、誤解を恐れずに言えば、それはNPOが行政の下請け化する可能性、または行政との同質化を生み出す一つの原因にもなっています。

 NPOにしてみれば、「本来行政でやるべき事をNPOがやる必要はないのでは?」という疑問も浮かぶ一方で、補助金・委託事業費なしで団体を運営して行くことは難しいという現実的な問題があります。団体が運営できなければ地域の課題解決にも取り組むことができません。

 ただ、行政とNPOでは同じ様に地域の課題に取り組んでいるように見えても、ポジションが異なるということは認識しておく必要があります、行政のポジションではカバーしきれないところで課題解決に取り組んでいるのがNPOだとすれば、そのNPOを資金的に支える必要が出てきます。そんなNPOに対して、市民から集めた寄付金を提供することで地域の課題解決をサポートすること、それが京都市民ファンドの役割でもあり、使命でもあるとのことです。

 ところで日本には寄付をする文化がないというのが巷よく聞く話になっているように思いますが、実際のところはどうなんでしょう?実は日本にも寄付をする文化がないわけではないようですが、NPO全体の中で1割のNPOが寄付金総額の9割を集めているのだそうです。
 
 このような多くの寄付金を集められるNPOは知名度もある大きな団体で、実績もあり、何をしているかもわかりやすいことから、寄付をする人にとっても自分の寄付したお金がどのように使われるかが想像しやすいので、寄付金を集めやすいのではないでしょうか。日本の寄付金に関して、このような現状があるにしても、実際に寄付をしたい人、している人は日本にもいるのです。

 では、京都地域創造基金では、実際どのような団体(NPOなど)を助成対象としているのでしょうか?
京都地域創造基金が重視しているのは、その団体が
・適切な情報開示を行なっているか?
・課題解決に向けた取り組みを積極的に情報発信しているか?
といった点を重視しているとのことです。

 また、京都では寄付金をどのようにあつめているのでしょうか?面白い取り組みとしては「カンパイチャリティ」というものがありました。これは、協力してくれる店舗にチャリティメニューを提供してもらい、乾杯の際にそのようなチャリティメニューを選んで頂くことで、乾杯の際の笑顔がチャリティに結びつくという仕組みです。

 これに近い取り組みとしては「おうちでカンパイチャリティ」というものもありました。これは、京都のワイナリーや酒蔵、テイクアウトショップなどと組んで、ワインや日本酒、テリーヌやソーセージなどを購入すると、購入代金に寄付金が含まれており、商品に関連する課題に取り組んでいる団体に寄付されるという仕組みです。

 どちらも楽しみなが寄付できる(してもらえる)という点で面白い取り組みですが、こういう発想ができるのは京都の人が飲み好き(そういう楽しい場が好き)だからなのでしょうか?

 京都地域創造基金の戸田さん、普段は1時間はかけて話すところを20分ほどに縮めて話してくれたので、かなり端折って話してくれたとのことでしたが、それでも十分に濃密でわかりやすいお話をしていただけました。

 京都地域創造基金・戸田さんからの基金の概要についてのお話が終わった所で、参加者3〜4人ほどでグループに分かれて財団(基金)についてもっと聞いてみたいことはないか、もしくは財団について期待していることを自己紹介も交えながら各自発表していきます。

写真2.jpg

 その後、グループに分かれて話を深めて行きました。各グループにはこの日の為に全国各地から集まってくれた財団、基金の方にも加わっていただき、地域でどのような取り組みが行われているのかを参考に話を進めて行きました。

 私たちのグループには、みんなでつくる財団おかやまの石田さんに加わっていただき、教育のこと、NPOに対するプロボノの視点、遺産相続などに絡んで権利が分散しつつある農地を信託の形で活用できないかなどといった話を、岡山の取り組み、現状なども参考に交えつつ、議論を展開して行きました。

 このような場で話をしていると、本当に地域には多様な問題があることに気付かされます。普段目の前の問題しか見えていないことが多いので、久しぶりにこういう場に参加して、視点が広げられる良い機会を得られました。 

 各テーマに関して15〜20分ほどのペースで話していたので、2時間ほどぶっ続けで話し合いが続いたのですが、皆議論に集中しているためか、疲れも見せず(本当は少し疲れてたかも)話を続けるほどにアツい場がそこには形成されていました。

 最後は本日の話し合いの感想を皆で共有。各地の取り組みも参考に、愛知にも財団ができることで、今までとは違ったお金の回り方が形成でき、地域が今より少しずつよくなるように、皆で力を持ち寄る仕組みをつくる。

 財団設立はそんな未来を築いていくはじめの一歩のように感じられた場でした。
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