「パナマ教員養成学校(La escuela normal)」〜援童の自由帳[2010年04月01日(Thu)]
パナマ市西方200kmに位置するサンチャゴ市に、パナマ教員養成学校(La escuela normal)があります。
1938年に創設された伝統校で、約2000名の生徒が小学校教師を目指し、高校1年から6年間学びます。
全校生徒の四分の一は、付属する寄宿舎から学校に通っています。
生徒の男女比は約2対8で、日本同様、小学校教師を希望するのは、女性が多いようです。
120名の先生方もその多くは市内で仮住まいをしながら、「教師を育てる教師」としての誇りを持ち、日々の授業に励んでいる様子でした。
とても大きな学校ですので、1日かけて授業参観をし、合間に先生方と意見交換を行いました。
数年前までは、3年間学んだだけで教師になれたそうですが、その後の見直しで
更に3年間の「Superior」と呼ばれるコースの履修が、義務づけられるようになったとのこと。
パナマにおける教育システム全体が、大きな変革期にあります。
あるクラスでは、新学年になって初めての顔合わせということで、まず自己紹介がありました。
パナマは東西600kmの細長い国ですが、東西の隣国であるコロンビアや
コスタリカ近くの出身という生徒もいました。
私も自己紹介方々、皆が全く知らない日本についての話をしました。
パナマの人々の大部分は、日本と中国の区別がつきませんので、特に教育関係者には、
機会あるごとに正しい知識を伝える努力をしたいと思っています。
休憩時間に音楽室を訪問すると、音楽の先生方が即興の演奏をしてくれました。
パナマで校歌のある学校は珍しいのですが、その校歌を披露してくれました。
ネクタイは、Profesor(専科の先生)の象徴のようです。
昼休みになると、生徒たちが自然に集まってきました。
先生の卵たちですが、数年後には小学校の現場に立ち、パナマの未来を担う子どもたちに授業をする立場になります。
この教員養成学校の各教室での授業を参観しながら、生徒たちの学ぶ姿勢や理解度に若干の不安も感じましたが、「頑張って欲しい。」という強い思いを抱きながら、学校を後にしました。
遠藤正芳
Posted by aefa at 10:18 | 援童の自由帳 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)