子どもたちの想い〜品川区立杜松小学校 [2009年07月07日(Tue)]
品川区立杜松小学校は、平成25年3月に130年余の歴史を閉じる学校である。
校庭に凛と立つイチョウの樹。
晩秋には、ギンナンの実がたくさん校庭に落ちる。それを子どもたちが一つひとつ拾い集め、冷たい水で洗ったあと乾燥させ、小さな袋に小分けして地域の人々に買ってもらうのである。そして、そのお金の使い道を子どもたちで話し合い、何かのために役立てるという活動が、毎年続けられてきた。
杜松小学校の交流校は、ラオス.サラワン県に位置するクアンシー小学校。
従来の校舎は、廃墟となった寺を利用したもので、壁もないようなスペースでずっと授業が行われてきたが、2007年に3教室と井戸そしてトイレを備えた新しい学校が建設された。
しかし、ラオスの学校はどこもそうであるが、授業の開始と終了を知らせるチャイムなどはない。
「そうだ、鐘を贈ろう!」
と、子どもたちの相談がまとまり、平成20年の「ギンナン募金」で2つの鐘が購入された。
一つはクアンシー小学校へ、もう一つはフレンドシップの象徴として、杜松小学校内に飾られた。
クアンシーの子どもたち。
シャツの袖で、大事そうに持っているのが印象的・・
シャツの袖で、大事そうに持っているのが印象的・・
そして、平成21年。
「今年は、どのように役立てたらよいか。」と、代表委員会の子どもたちの間で、話し合いがもたれた。
「遊具が足りないとのことなので、サッカーボールを贈ろう。」
と第1案はすんなりまとまったが、まだ少し金が余る。
「平成25年に消えることになる<杜松小学校>の名前を、ラオスに残したい。」という思いが、子どもたちの胸の奥深くにあったのだろう。
また、満足にお米を食べられないクアンシーの子どもたちのことが胸によぎったのだろう。
「クアンシーの子たちは、お米が足りないこともあるし、森や川で食べ物を探していると聞いた。クアンシー小学校の庭に、実のなる木を植えたり、野菜の種を蒔いて「杜松ガーデン」の看板をつけてもらおう。」ということが決まった。
サッカーボール・バスケットボール・セパタクローボールは、バトミントンセットとともに、今年4月に現地に届けられたが、植樹や種蒔きは秋が良いということになった。
先日、杜松小学校訪問時に、AEFAスタッフによる4月の報告、感謝状の贈呈、そして「杜松ガーデン」の看板受け渡し式が行われた。
使わなくなった学校机を利用し、子どもたちが一生懸命つくった看板。
今年の秋には、クアンシー小学校まで運ばれてその庭に飾られ、「杜松」の名がラオスの地に長く残ることになるであろう。
友情の印として。
看板を作った、5年生9人のみなさん
クアンシーの子どもたちからの絵を見て・・
『私たちより上手な絵だね〜!』
『民族衣装の絵かな?きれいな服』
『私たちより上手な絵だね〜!』
『民族衣装の絵かな?きれいな服』
5年生のみなさんも、看板の下絵とお手紙を1人ずつ書いてくれました。
(文責/遠藤)
Posted by aefa at 10:07 | 交流ラオス | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)