(1/9)シリア難民支援 レバノン事業「子どもの教育に対する、保護者と先生の想い」 [2019年01月09日(Wed)]
ADRA Japanは2015年から、シリア難民の家族が多く住むベイルート郊外で学習教室を運営しています。 前回のブログでは、学習教室で2018年10月から開始したシリア難民の子どもを対象にした就学前教育プログラムを紹介しました。前回のブログはこちら 今回は、その就学前教育プログラムに子どもを通わせている保護者と、教えている先生の声をお届けします。 〜モハマッド君(5歳)のお母さん、マナンさん〜 私の息子モハマッドは、昨年ADRAの学習教室の年中クラスに通っていました。 今年も継続して年長クラスに通わせています。 息子は、学習教室に通うようになってから、学ぶことが大好きになりました。 息子が学習教室で学んだことを実践している様子から、私も子どもの成長を感じています。 例えば、「ありがとう」と感謝を伝えることができるようになりましたし、他者を思いやる態度や行動ができるようになりました。 また、文字を書くことやお絵かきもできるようになりました。 子どもの成長ももちろんですが、子どもをひとりの人として尊重してくれる先生方の存在も、私がADRAの学習教室に子どもを通わせ続ける理由のひとつです。 ![]() フランス語の授業でみんなの前で白板に書かれたクイズに取り組むモハマッド君 〜カレド君(5歳)とノールちゃん(3歳)のお母さん、ドハさん〜 息子のカレドは、昨年から継続してADRAの学習教室に通っています。 また、今年の10月から娘のノールも年少クラスに通い始めました。 息子はうまく話をすることができなくて家庭でもずっと黙っているような静かな子だったのですが、今では学習教室での出来事や、友だちや先生のことをよく話すようになり、その変化に驚いています。 息子の成長を目の当たりにしたので、娘のノールも今年から学習教室に通わせることを決めました。 私は、子どもたちがこれから生きていくために教育が必要だと信じています。 娘はまだ幼いですが、女の子こそ教育を受ける必要があると思っています。 女の子は、これから様々な困難を乗り越えて生き抜くために、強くならなければいけませんから。 ![]() お友達と勉強するカレド君(中央手前) 〜アラビア語の先生、アラーさん〜 私たちは、10月に大きな笑顔で子どもたちを学習教室に迎えました。 10月のプログラム開始までに十分に準備してきたので、今のところ順調に活動を進めることができていると思います。 難しいと感じるのは、おとなしく椅子に座っていられず動き回ってしまう子や、お友だちを叩いてしまう子、うまく話が出来ない子などへのサポートです。 昨年もこのような難しいケースがありましたが、子どもたちが少しずつ成長していく姿を見てきたので、これまでの学びを活かしながら子どもたちひとりひとりと向き合っていこうと思います。 私にとって、子どもに教える、ということは私自身の一部のように感じています。 例えば、SNSを見ていても、子どもたちのためになりそうなことをつい探してしまったり・・・ より子どもたちに伝わりやすい教え方や新しい教材のアイディアをいつも考えています。 私は、この子どもたちが、将来どのような道に進んだとしても成功することができる力を身に着けられるように、教育を通じて子どもたちをサポートしていきたいと思っています。 ![]() 学習教室の先生たち。(左から2番目がアラー) *この事業はジャパン・プラットフォームからの助成金および皆さまからのご支援によって、実施されています。 (執筆:海外事業課 伊東 彩) ADRA Japanのホームページはこちらです ADRA Japanフェイスブックページ ADRA Japan Twitterアカウント |