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(3/30) 南スーダン便りvol.88 クレ難民キャンプでのトイレの作り方 [2021年03月30日(Tue)]


こんにちは。エチオピア駐在員の羽鳥です。

ADRA Japanはエチオピアに住む南スーダン難民への支援を行っています。

南スーダンとの国境にあるガンベラ州のクレ難民キャンプで、各世帯用のトイレの建設と衛生啓発活動を行っています。

2014年から続けているこの事業ですが、2020年度はエチオピア政府やUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)からの活動許可の取得に時間がかかり、年明けから本格的な活動を開始しています。

ガンベラ州には7つの難民キャンプがありますが、難民キャンプでは下水道が整備されていません。

そのため、もちろんトイレは水洗式ではなく、ピットラトリンと呼ばれる簡易式トイレを作っています。




写真@クレ難民キャンプ.JPG

[クレ難民キャンプの風景]




今回は、事業の進捗とトイレのつくり方を紹介します。



まず、トイレの穴を掘ります。直径は80p、深さは2.5mのサイズが基準になります。

この作業は、トイレを使用する難民自身で行ってもらいます。

作業に参加し、自分で使うトイレを自分で作ることで、完成後のトイレをより大切に使うようになるからです。

実際に、過去にはトイレを引き渡したあとにトイレを解体して資材を売ったり、ほかの用途に使ったりする人がいました。

自ら建設に携わったトイレに愛着を持ってもらい、長く大切に使ってもらえるように工夫をしています。




写真A穴掘り.jpg

[穴掘りの様子。ここから2.5mの深さまで掘ります]



次に、完成したトイレ穴にスラブ(穴の開いたコンクリート製の円形の板)を置きます。

これがトイレの土台となります。

この土台に合わせてトイレを囲う壁を作ります。さらに屋根とドアを設置して完成します。

これまで、事業で設置する世帯別トイレの壁には鉄製のトタンを使用していましたが、今回の事業ではコンクリートブロックと竹を使用することになりました。

鉄製のトタンは市場価値が高く、転売や窃盗されてしまうリスクがありました。

また、竹を使用することで、トイレが損傷したときに自分たちで壁の一部を取り換えたり、修理することができる利点もあります。

完成のタイミングで、施錠のための南京錠、清掃用のブラシ、手洗い用の水をためるポリタンクと石鹸も配布しています。

こういった道具を配布することも、安全に、清潔に、できるだけ長く使われるようにする取り組みのひとつです。




写真BスラブJPF8.JPG

[コンクリート製のスラブを乾かしています(写真は前事業のもの)
これで掘削した穴を覆います。]




スラブの製作や壁・屋根の建設は難民を雇用して行います。

難民としてエチオピアに移住する前に、南スーダンで建設業などの経験がある人を雇います。

建設作業の経験をさらに積むことができ、収入にもなります。



ガンベラの難民キャンプではこのように、援助団体からの仕事を請け負っている難民が多数います。

医療や教育といった知識や経験を生かしている人、警備員や荷下ろしなどの労働をする人、事務作業を行う人もいます。

また、難民キャンプの近くに住むエチオピア人で、難民キャンプ内の援助団体の職員として働く人もいます。

ADRAの事業で働いている難民の人たちは、建設作業員のほかに、衛生啓発員、コミュニティ動員者、清掃員、警備員などがいます。

ADRA はこうした人々に対し、定期的に研修を行い、基本的な知識の確認やアップデートを行っています。



2月から、現地ではトイレの穴掘りとスラブの製造を本格的に開始しました。

受益者の人々は、研修を受けたコミュニティ動員者の指導・サポートのもとで、安全に配慮しながら作業を進めています。

トイレ穴の大きさの指導はもちろん、掘削中の穴に人や家畜が落ちないように対策をしたり、児童労働が起こらないように確認したりと様々な面からサポートしています。



このトイレ穴を掘る作業は1週間から2週間かかります。

ガンベラの気温は年間を通して高く、35度から40度になります。

その中で作業することは大変ですが、受益者やスタッフの体調にも気を遣いながら活動していきます。




写真4完成予想.jpg

[完成予定のトイレの外観です。(写真はガンベラ州内の他キャンプのもの)]


これから、スラブの設置、そして壁や天井の設置を行っていきます。

安全に、受益者と協力して、スタッフ一同活動してまいります。

引き続き、皆さまの温かい応援をよろしくお願いいたします。

*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:エチオピア事業担当 羽鳥憲伍)



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Posted by ADRA Japan at 17:43 | 南スーダン便り | この記事のURL | コメント(0)
(2/3) 南スーダン便りvol.87 クレ難民キャンプの難民自身による公衆衛生活動 [2021年02月03日(Wed)]


こんにちは。

エチオピア事業を担当している羽鳥です。

ADRA Japanでは、9月よりエチオピア西部のガンベラ州にあるクレ難民キャンプで水・衛生分野のプロジェクトを実施しています。

ガンベラ州には7つの難民キャンプがあり、約36万人の南スーダン難民が暮らしています。



クレ難民キャンプは、南スーダンとの国境から車で1時間ほどの場所にあります。

南スーダンで内戦が激化し、多くの難民がガンベラに流入した2014年に設立されました。

現在、約4万5000人の難民が暮らしています。

難民キャンプはとても広く、キャンプの入り口から奥までは徒歩で1時間ほどかかります。

そのため、普段、私たち支援団体は車で移動しています。



2camp_view.jpg

[クレ難民キャンプの様子]




クレ難民キャンプには6つの幼稚園、5つの小学校、そして中学校がひとつあります。

また、診療所が2か所、水汲み場は50か所あります。

ここの難民キャンプでは国際機関やNGOなど27の援助団体が各分野の支援活動を行っています。

上述の教育、保健・医療、給水もこれらの団体によって支援されているほか、シェルター(住居支援)、生計支援・職業訓練、障害者支援や高齢者支援、心理的ケアなどを行う団体もあります。



私たちADRAは、水・衛生の分野で衛生啓発とトイレの建設を行っています。

難民キャンプは人口密度が高く、衛生環境も悪いため、感染症が発生するとすぐに拡大してしまいます。

そのため、ひとりひとりが衛生面に配慮して生活することが大切になってきます。



しかし、難民の中には、南スーダンの農村から避難してきた人たちが多くいます。

そういう人たちにはトイレを使う習慣がない人や、トイレの後や食事の前に手を洗わない人が含まれます。

ADRAは衛生知識の普及と実践による習慣化を通して難民キャンプの衛生環境を向上させることを目標に事業を実施しています。



慢性的なトイレの不足は難民キャンプの抱える課題のひとつです。

トイレが家にないため、そこに住む人たちは屋外で用を足します。衛生的ではなく、特に夜間は危険が伴います。

ADRAでは、このような状況を改善するために、トイレの建設を行っています。




4irosheet_HHL.jpg

[過去にADRAが作ったトイレ]




これまで、ADRAでは金属製のトタンを壁に使ってトイレを建設していました。

しかし、数年前よりこのトタンの窃盗が事業地周辺で頻発しています。

盗まれたトタンは売られたり、家などの建物の建設に使用されているようです。



そこで、今年の事業より木や竹などの素材を使ったものに変更することにしました。

これによって窃盗被害の防止だけではない効果が期待できます。

それは、自然素材を使うことで難民が自分たちで修繕できるようになることです。

難民キャンプに住む人の多くは、木や土を使用して自分で家を建てます。

家を囲う塀や家畜小屋を作ってしまう人もいます。

そういう人たちであれば、木や竹を使ったトイレを修理することは難しくありません。



また、難民はトイレをただもらうのではなく、建設の段階からトイレの穴掘りや修繕作業に関わります。

これによってトイレは自分たちのものという当事者意識が育まれ、トイレをより大切に扱うようになることを期待しています。



また衛生啓発の分野では、難民から選出した91名の衛生啓発員に研修を実施し、衛生啓発員が主体となって衛生啓発活動を実施しています。




3hygiene_proomoter.JPG

[手洗いキャンペーンを実施する衛生啓発員]




難民の自立は、エチオピア政府の掲げる目標のひとつです。

長年、エチオピア政府は難民を帰還させる方針を取ってきましたが、2017年11月から包括的難民支援枠組み(CRRF)に参加し、2019年1月には難民法が成立し、難民の出生証明、教育や就労機会の権利を与えるなど政策を転換しました。

そのため、支援団体が実施している難民のための活動には主体的・積極的な参加を求めています。



また、難民キャンプ開設から6年が過ぎ、国際社会からの注目や支援は減ってきています。

南スーダンに帰還することのできない難民にとって、自分たちの手で自分たちの生活を作ることはますます重要になってきています。

現地で活動する団体の事業内容を見ても、難民が生計を立てられるように職業訓練を実施したり、難民キャンプの中でできる家庭菜園の指導を行ったりと、難民の自立を目指したものが増えています。



現在実施しているエチオピア事業は今年4月までを予定しています。

本事業を通じて、難民の人々と寄り添いながら支援活動をしていきます。

今後もご支援、ご協力をよろしくお願いします。



*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。

(執筆:エチオピア事業担当 羽鳥憲伍)



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Posted by ADRA Japan at 11:15 | 南スーダン便り | この記事のURL | コメント(0)
(12/24) 南スーダン便りvol.86 エチオピア首都アディスアベバの生活 [2020年12月24日(Thu)]


こんにちは。エチオピア駐在員の羽鳥です。



報道でご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、11月よりエチオピア国内で戦闘が発生しています。

ADRA Japanの駐在員と現地の事業スタッフは全員無事です。

関係機関と情報を共有し、今後も安全第一で事業を実施してまいります。



今回は事業地ではなく、エチオピアの首都アディスアベバの生活について紹介します。



ADRA Japanは南スーダンとの国境に近いガンベラで難民支援事業を実施しています。

エチオピアでは今年3月に最初の新型コロナウイルスの感染者が確認されました。

そして4月から9月までの期間に非常事態宣言が発令され、学校の閉鎖や集会の禁止、公共交通機関の規制が強化されました。



私も事業地であるガンベラに住んでいたのですが、6月からは首都のアディスアベバへ移動し、基本的には遠隔勤務という形でガンベラのスタッフとやり取りを通して業務を進めてきました。



アディスアベバにはエチオピアに住む約1億人のうち480万人が暮らしています。

アフリカでも有数の大都市で、アフリカ連合の本部も設置されています。

事業地であるガンベラは地方の農村地帯にあり、その生活は天と地ほど違います。



写真3.jpeg


[ADRAエチオピアの事務所からの風景。周辺には建設途中のビルが多くある]



エチオピアの中でアディスアベバにしかないもののひとつが、食事のデリバリーサービスです。



「Deliver Addis」というウェブサイトが運営されており、そこにエチオピア料理はもちろん、イタリアン、ハンバーガー、中華料理、韓国料理、インド料理、パン屋さん、そして日本食まで様々なジャンルの150近い飲食店が加盟しています。



コロナ禍で外出を最小限にしなければならず、ホテルで暮らしていたため自炊もできなかった私にとっては本当にありがたいサービスでした。

利用者は多いようで、昼食時や夕食時には注文の受付をストップすることもあります。



エチオピアは1941年までイタリアに占領されていました。

そのせいか、国内のいたるところでパスタやピザが食べられます。

どちらも作りたてがおいしい料理なので、コロナが落ち着いたら、また食べに行きたいと思います。



写真1.jpeg


[ある日のデリバリーで注文した食事。ビビンバと韓国風すし。
2品と配送料で約1700円。
現地の食事が300円以下で食べられることを考えると高級です]



食事のデリバリーのほかに、ここ数年で台頭してきたのが配車サービスです。

Uberはエチオピアには進出していないのですが、類似のサービスが利用できます。

RIDE、Zay Ride, Feres, Taxiye, Pick Pickなど、雨後の筍のように多くの業者が現れており、いずれもスマホのアプリでサービスを提供しています。



これまで、タクシーを利用するときは目的地を説明して、さらに乗車前に価格交渉をする必要がありました。

目的地を説明するのが難しかったり価格の相場もわからなかったりする外国人にとっては、配車サービスによってアディスアベバ市内の移動が格段に楽になりました。



また従来のタクシーよりも安価で、これまでの半額程度で移動できることもあります。

ただ、従来のタクシードライバーからは価格競争や顧客の奪い合いがおこるので、評判はあまりよくないようです。



写真2.jpeg


[アディスアベバのいたるところにある配車サービスの看板]



さらに、エチオピア唯一の通信会社のエチオテレコムが近いうちにモバイルマネーを開始する計画があるなど、ますます発展して便利になっていくエチオピアに注目です。



その一方で、エチオピアでは頻繁に政府によるインターネットの規制が起こります。

今年も6月末から7月にかけて3週間にもわたるインターネットの遮断がありました。

また停電も頻発しています。



上記のデリバリーサービスはインターネット遮断中も電話やSNSで注文を受け付けていましたが、業者にとってもネットや電気の安定は懸念事項です。



2015年に市内を走るアディスアベバ・ライトレールという電車が開業し、また多くの高層ビルが建設されています。

数年後にはウェブサービスの利便性はもちろん、街の様子も大きく変わっているかもしれません。

今後ともみなさまのご支援をよろしくお願いたします。


(執筆:エチオピア事業担当 羽鳥憲伍)



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Posted by ADRA Japan at 09:04 | 南スーダン便り | この記事のURL | コメント(0)
(8/19) 南スーダン便りvol.85 8月19日は世界人道デー [2020年08月19日(Wed)]


こんにちは。
今回は、世界人道デー(World Humanitarian Day)について紹介します。



2020-whd_logo.png


[国連のホームページより]



世界人道デーのきっかけとなった事件は2003年8月19日、イラクの首都バグダッドの国連事務所への爆撃です。

この攻撃で当時の国連事務総長特別代表セルジオ・ビエイラ・デメロ氏をはじめとする22名が亡くなり、100人以上が負傷しました。

その5年後の2008年、国連総会によって、世界中で頻発する紛争や災害などにより避難や困難な生活を強いられている人々と、危険と隣り合わせになりながらも、少しでもこうした人々の手助けができればと願い行動する「エイド・ワーカー(人道支援従事者)」の双方に思いを寄せることを目的として世界人道デーが定められました。



2003年はイラク戦争が勃発した年です。

3月に開戦し、5月にはブッシュ大統領が大規模戦闘終結宣言を出しました。

しかし、その後もしばらくは戦闘が起こっていました。

セルジオ氏は戦争後の復興支援や新しい政権樹立の支援を指揮する立場にありました。

その後、イラクでは暫定政権の樹立、選挙の実施、憲法制定と、新体制への移行が進んでいました。



イラク戦争開戦の2003年3月、私は中学生でちょうど学年末テストの時期でした。

テレビや新聞の報道を見て、また開戦直前には中学校の職員室に行ってテレビを見ていました。

開戦前、アメリカからの最後通告の48時間は、はじめて見る戦争の瞬間に恐怖と緊張を感じながら、ニュースにかじりついていました。

10代の多感な時期に2001年のアメリカ同時多発テロ、アフガニスタン紛争、そしてイラク戦争が起こったことは、私が国際協力の世界に興味を持ったきっかけのひとつです。

この時期、歌手や著名人が積極的に反戦を訴える活動をしていました。

これも10代の自分に大きな影響を与えました。



あれから17年たった現在、世界では7,950万人が紛争や暴力によって移動を余儀なくされています。

そのうち2,600万人が難民として国外へ、4,570万人は国内避難民として同じ国の中で移住しています。

シリアから660万人、ベネズエラから370万人、アフガニスタンから270万人、南スーダンから220万人、ミャンマーから110万人が難民として他国に住んでいるそうです。

ADRAが活動しているエチオピアには、南スーダンから来た34万人の難民が居住しています。

ADRAは彼らの住む難民キャンプで水・衛生の分野の支援活動を行っています。



世界人道デーの今日、世界で起こっていることについて思いを馳せてみませんか?

冒頭で紹介したセルジオ氏を題材にした映画が今年公開されました。

「セルジオ: 世界を救うために戦った男」というタイトルでNetflixで配信されています。

興味のある方はぜひご覧になってください。



(執筆:エチオピア事業担当)




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Posted by ADRA Japan at 11:32 | 南スーダン便り | この記事のURL
(2/21) 南スーダン便りvol.84 エチオピア正教のティムカット(Timkat) というイベント [2020年02月21日(Fri)]


皆さまこんにちは!

エチオピアでは乾季がはじまりました。

ぐんぐん気温が上がり、
そろそろ最高気温が40度に到達しそうです。



アフリカ第2位の人口を有するエチオピアですが、
その約6割はキリスト教徒です。

現地のキリスト教宗派のなかでも
大部分を占めるのがエチオピア正教です。

エチオピア正教には断食があったり、
十字架に独自の装飾を行ったりと、
私たちのイメージするキリスト教とは
少し違った慣習があります。



今回はエチオピア正教のティムカット(Timkat)
というイベントを紹介します。

マスカル祭(こちらもいつかご紹介したいと思います)とともに、
エチオピアで最も盛り上がる行事です。



01 ADRA 広場.jpeg

[ガンベラ中心部の広場もティムカットのために飾り付けがされています]



ティムカットは
キリストが洗礼を受けたことを祝うお祭りで、
エチオピア全土で毎年1月19日前後に行われています。

エチオピア正教会にはタボットという、
聖櫃(モーセの十戒が刻まれた石板を納めた箱)の
レプリカが祭られています。

ティムカットの前日に、
司祭がタボットを川や水の近くにある洗礼所に運び、
祈りを捧げます。



02 ADRA 行進.jpeg

[洗礼所まで行進する司祭と人々]

(※写真をクリックすると大きくなります※
中央やや右にいる十字架の木箱を持っている人と
その後ろの赤い布の下にいるおじいさんが司祭(Priest)、
横で傘を持っている人が助祭(Deacon)だそうです。)



ガンベラでは
ナイル川の支流であるバロ川が
町の中心を流れています。

このバロ川のほとりに建てられた洗礼所が使われます。

数百人の人々が行列を作り、
タボットを運ぶ司祭と一緒に移動しました。

参列者はラッパを吹いたり、
歌ったり、踊ったりして盛り上げます。



04 ADRA 洗礼所.jpeg

[洗礼所(左)。右にはバロ川が見える]



ティムカット当日には
司祭がタボットの周りに集まった参列者に
聖なる水をかけて、洗礼を行います。

このタボット、
普段は教会の中に安置されており、
限られた聖職者しか見ることができません。
ティムカットの期間のみ、教会の外に持ち出されるそうです。



03 ADRA 集まった人.jpeg

[川のほとりの洗礼所にはガンベラ中の人々が集まっている]



普段は民族間の対立や衝突が起こることが多いガンベラですが、
各民族が集まり、一体となって行進する姿を見ることができ、
利害を超えた宗教の力を感じることができました。



(執筆:エチオピア事業担当)



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Posted by ADRA Japan at 11:22 | 南スーダン便り | この記事のURL
(3/8) 南スーダン便りvol.83 クイズです!3月8日は何の日でしょう? [2019年03月08日(Fri)]

みなさん、こんにちは。
河野に代わって現在エチオピアで駐在をしている羽鳥です。


突然ですが、3月8日は何の日か知っていますか?
勘のいい方はすぐわかると思います!

そうです! 全日本蜂蜜協同組合と日本養蜂はちみつ協会が制定した「みつ(3)ばち(8)」の日です!

・・・「みつばちの日」も正解なのですが、実は3月8日は、「国際女性デー(International Women's Day)」です。
「国際女性デー」は1904年にニューヨークで婦人参政権を求めるデモが起こったことを起源として、1975年に国連で制定されました。現在はこの日に国連総長が女性の平等な社会参加の環境を整備するように、加盟国に対して呼びかけています。

アフガニスタンやラオスなど、国によってはこの日を祝日にしています。
また、ロシアやウクライナ、ベラルーシ等の旧ソ連諸国では、男性から女性に春の花束やプレゼントをあげるという習慣もあります。これらの国の市場では、花が高価な寒い時期であるにもかかわらず、男性たちは大枚をはたいて花を求めるようです。


今回のブログでは、「国際女性デー」にちなみ、ADRA Japanが活動しているエチオピアの南スーダン難民キャンプにおける女性のこと、どのような活動や支援が行われているかをご紹介します。

ADRA Japanは2014年からエチオピアのガンベラにある難民キャンプで、南スーダンから逃れてきた難民の人々のために活動しています。
現在はクレ難民キャンプでトイレの建設と衛生啓発活動を行っています。

ガンベラでは5つの難民キャンプに約42万人の難民が暮らしています。そのうち、女性は55%を占めます。また、女性と18歳以下の子どもは88%を占めています。
夫は南スーダンに残り、妻と子どもが隣国であるエチオピアに避難しているケースが多いため、世帯主が女性の家庭も多いのです。
そのため難民キャンプの中を歩いていると、本当に多くの女性や子どもを見かけます。

彼女たちはADRA Japanの活動にも多く参加してくれています。
ADRA Japanは衛生啓発活動として、手洗いや貯水用のポリタンク洗浄を推進する活動や、衛生知識の普及を行っています。

難民の中から選ばれた衛生啓発の指導員や啓発員たちが、私たちと一緒に衛生啓発活動を行っています。計79人の衛生啓発指導員と衛生啓発員のうち、8割の63人が女性です。
また、衛生啓発活動の一環として女性の衛生に関する知識の普及にも努めています。
毎日下着を洗うことやコットンを使った生理用ナプキンの代用品の作り方など実践的な知識を伝えています。


1.衛生啓発員の女性。左からニャチューさん、ニャグリさん、ニャルシエルさん.jpg
衛生啓発員の女性。左からニャチューさん、ニャグリさん、ニャルシエルさん。



上の写真は、衛生啓発員としてADRA Japanの活動に参加している女性たちです。
私たちがクレ難民キャンプで活動を再開した2017年7月から現在まで、衛生啓発活動を支えてくれています。
ADRAでの活動について以下のようなコメントをしてくれました。


ニャチューさん「南スーダンにいた頃は、誰も衛生に関する知識を持っていませんでした。難民キャンプで衛生啓発活動を行うことで、人々が衛生に関する知識を身に着け、より良い衛生環境で生活できるようになりました。」

ニャグリさん「毎日の活動のおかげで衛生に関する知識は普及してきています。でも、石鹸や清掃用品といった衛生の維持に必要な物資が足りていません。」

ニャルシエルさん「毎日、楽しく衛生啓発活動を行っています。難民の人たちが新しい知識を学んでくれることが嬉しいです。」


最後に3人がこんなことを言っていました。

「これからもADRAと一緒に衛生啓発員として活動していきたいです。私たちはこの仕事に誇りを持っています。これからも頑張ります。ADRAの職員の人たちもこれまで以上に頑張って働き、私たちを支えてください」。

この言葉を聞いて身が引き締まる思いになりました。


難民キャンプのなかでは他にもさまざまな形で女性向けの支援が行われています。
例えば、診療所では出産のほか、出生前・出生後検診が行われ、妊産婦がより安全に出産できるようにサポートを受けています。
母子の体に危険が生じる場合には難民キャンプの外の大きな病院に移送して適切な処置が行われます。

また性暴力(SGBV: Sexual and Gender Based Violence)に遭った被害者に対しての心理的サポートも行われています。


冒頭で紹介した国際女性デーですが、当日は難民キャンプの中でもイベントが開催されます。
難民の女性たちのほか、難民キャンプで活動するNGOや国際機関が参加します。

ADRA Japanからも衛生啓発員が参加し、衛生啓発をテーマにした劇を披露することになりました。先日から練習が始まり、本番に向けて着々と準備を進めています。


2.国際女性デーのイベントのために劇の練習を行っています.jpg
国際女性デーのイベントのために劇の練習を行っています。



これからもADRA Japanは様々な形で衛生啓発活を行い、難民キャンプの衛生環境の維持に努めていきます。
今後もご支援・ご協力のほど、よろしくお願いいたしします。


*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。


(執筆:海外事業課 羽鳥憲伍)



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Posted by ADRA Japan at 16:36 | 南スーダン便り | この記事のURL
(1/29) 南スーダン便りvol.82 企業と連携した石鹸の再利用について [2019年01月29日(Tue)]

みなさん、こんにちは!
エチオピア駐在員の河野です。

今日は現地の民間ホテルと連携した石鹸の再利用についてご紹介したいと思います。


ガンベラの難民キャンプでは石鹸が慢性的に不足しています。

ADRA Japanは事業を実施しているクレ難民キャンプで、2017年と2018年に難民700人に対してアンケート調査を実施しました。

質問の中には、不足している衛生用品は何かを尋ねるものがありましたが、2年連続で1位となったのが石鹸でした。

そこで、限られた援助資金の中で現場でのニーズにより多く応えるため、ADRA Japanはエチオピアの首都アジスアベバのSidra International Hotelと連係し、石鹸の再利用を行なうことにしました。

ホテルでは日々多くの石鹸が使われますが、少ししか使われないことが多く、開封したものの未使用の石鹸が廃棄されているケースも見られます。

そこで、ホテルから石鹸を無償で提供してもらい、きれいに洗浄した後、難民キャンプでの衛生啓発活動に活用することにしました。


リユーズ石鹸で手を洗う難民の人々.jpg
リユーズ石鹸で手を洗う難民の人々



これまで同様の取り組みを行なってきた団体は国内では、ハッピーステップスさん、海外ではClean the worldさん等があります。

現地政府やUNHCRもこれまでになかった民間との連携事例としてADRAの取り組みをサポートしてくれています。


Sidra International Hotelのマネージャーのアジスさんは言います。

「ADRAが南スーダン難民の支援をしていることは知っていました。
外国の人々が私たちの国のために支援してくれることはとても有難いことです。
これまで廃棄していた使用済みの石鹸を難民支援の現場で活用してもらえるのはとても嬉しいことです。
廃棄する石鹸が減ることは環境汚染の減少にも繋がります。
また、私たちホテルにとってもCSRの取り組みとして、競合他社との差別化の良いPRとなります。」


民間企業と援助団体の連携は注目が集まってきており、今後増々促進されることが期待されています。

今回は難民キャンプの石鹸不足とホテルの石鹸廃棄という2つのマイナスを結び付けて衛生啓発活動での石鹸の有効活用という有益な事業に変えることができました。

ADRA Japanでは今後もこのような取り組みを積極的に取り入れて行きたいと考えています。


今回のブログではエチオピアでの企業と連携した石鹸の再利用についてお伝えしました。お楽しみ頂けましたか?

今後もエチオピア、ガンベラ州での支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。

いつもご支援いただきありがとうございます。
また、今回ご協力下さったSidra International Hotel様、ありがとうございました!





*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。


(執筆:海外事業課 河野雄太



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Posted by ADRA Japan at 10:14 | 南スーダン便り | この記事のURL
(11/15) 南スーダン便りvol.81 ADRA Japanが活動しているクレ難民キャンプをご紹介します [2018年11月14日(Wed)]

みなさん、こんにちは!

エチオピアに駐在している河野です。

今日はADRA Japanが活動しているエチオピア、ガンベラ州のクレ難民キャンプについて紹介したいと思います。

ガンベラ州には難民が約40万人おり、難民キャンプが7つあります。
南スーダン危機は「女性と子どもの難民問題」であると言われるように、女性と子どもの割合が非常に高く、ガンベラに滞在する南スーダン難民の9割が女性と子どもです。

ADRAはそのうちの1つであるクレ難民キャンプで活動しており、ここには約54,000人の難民が滞在しています。
この難民キャンプは2014年5月17日に開設されました。滞在者の大半がヌエル族という民族です。

難民キャンプというと、大きなテントのようなものに住んでいることをイメージする方もいらっしゃるかもしれません。そのような光景は移住直後の緊急期に多く見られます。

ガンベラではすでに難民キャンプができてから4年以上が経ちますが、支援団体がトゥクル(Tukul)という住居を作り、難民が自分たちでメンテナンスをしながら住んでいます。


トゥクルという住居(南スーダン)ロゴ入り.jpg

トゥクルという住居2.png
トゥクルという住居


季節によって早朝は冷え込みますが、夏のお昼頃には気温が50度近くにまで上がる温度差が激しい気候です。
そして、電気や水道は無く、日本と比べるととても厳しい環境の中で生活しています。
そのような境遇にあっても「南スーダンにいた頃よりはとても幸せ」と言う難民が多く、たくましく生活しています。

クレ難民キャンプでは20以上の機関や団体が様々な分野で支援に携わっています。
例えば、ADRAは衛生の分野で世帯別トイレの建設と人々への衛生啓発活動を行なっています。
医療の分野では、国境なき医師団が診療所の運営や予防接種を、教育の分野ではエチオピア政府が初等教育を、食糧の分野ではWFP(国連食糧計画)、政府、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が配給を行なっています。

ADRA Japanがガンベラ州で活動を開始して4年、クレ難民キャンプで活動を開始して1年が過ぎました。
引き続き、厳しい環境で生活する南スーダン難民に対し、支援を届けています。


それでは、今回はこの辺りで!

今後も、私、河野から支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。

いつもご支援いただきありがとうございます。


*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。


(執筆:海外事業課 河野雄太



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Posted by ADRA Japan at 14:48 | 南スーダン便り | この記事のURL
(9/29) 南スーダン便りvol.80 ADRAスタッフが自宅に○○を建設!? 私財を投じて作った理由とは? [2018年09月29日(Sat)]

みなさん、こんにちは!
エチオピアに駐在している河野です。


ADRA Japanは今年からクレ難民キャンプで、尿分離型世帯別トイレ(通称:UDDT)の建設を進めています。

UDDTはガンベラの従来型世帯別トイレの課題である、耐用年数の短さを克服するトイレとして導入されました。

また、2.5mのトイレ穴を必要とする従来型世帯別トイレは、固い地盤の場所では建設できなかったり、雨季に洪水の影響を受けやすい場所ではトイレ穴が崩落してしまうという課題もあります。

UDDTは地上に便を格納する容器があり、トイレ穴を必要としないのでこれらの課題も克服できます。

さらに、便は便槽内で堆肥化され、有機肥料として活用することが可能です。



この改良型トイレに感銘を受けたスタッフが、なんと私財を投じて自宅にUDDTを建設したのです!

スタッフの名前はTut Chiechといい、倉庫管理係として働いています。

この写真が、彼が自身のコミュニティに建設した改良型トイレです。


ADRAスタッフ(倉庫管理係)Tut_Chiechが建設した尿分離型乾燥トイレ(UDDT).jpg
ADRAスタッフ(倉庫管理係)Tut Chiechが建設した尿分離型乾燥トイレ(UDDT)



難民キャンプでは世帯別トイレのため1棟1基の仕様を採用していますが、彼のトイレは1棟2基となっています。

なぜ私財を投じてまでUDDTを建設しようと思ったのかをTutに聞いてみたところ、このように答えてくれました。

「UDDTの良い所は、地下水の汚染を防げることです。
私の自宅のあるコミュニティは地下水が多いので、屎尿による汚染が無いことは大切です。
以前トイレ穴を掘った時は、地下水により穴が崩れてしまいました。UDDTの場合はこうした心配がいりません。
また、家族が農業を行なっているので、堆肥を活用したいと考えています。

建設してしばらく経ちますが、最近では他のコミュニティの人々が私たちのトイレを頻繁に訪れ、見学するようになりました。
彼らは口々に、トイレ穴が不要なトイレがあるなんて知らなかった!と言い見学に来るのです。」


私はスタッフが私財を投じてUDDTを建設するとは思っていなかったので、嬉しい驚きでした。

私費を投じるということは、彼が改良型トイレは投資する値段以上の価値をもたらすと感じた訳ですから、事業実施者としてとても喜ばしいことです。


「ADRAでの勤務を通して新しい技術を学べたことが嬉しい」


と笑顔で言ってくれたTutに元気をもらい、明日からも日々の業務に励もうと気持ちを新たにする河野でした。


Tut_Chiechと配偶者のNyakim_Diwさん.jpg
Tut Chiechと、配偶者のNyakim Diwさん



それでは、今回はこの辺りで!

今後も、私、河野が支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。

いつもご支援いただきありがとうございます。



*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。


(執筆:海外事業課 河野雄太



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Posted by ADRA Japan at 09:00 | 南スーダン便り | この記事のURL
(9/27) 南スーダン便りvol.79 車椅子使用者向けには○○型世帯別トイレを建設しています [2018年09月27日(Thu)]

みなさん、こんにちは!
エチオピアに駐在している河野です。

今日はADRA Japanが今年から建設を開始した「車椅子使用者向けのバリアフリー型世帯別トイレ」を紹介したいと思います。


難民キャンプで忘れられてしまいがちなのが、障がいを持った難民たちです。

特に車椅子使用者にとって、キャンプで一般に設置されているしゃがみ式の世帯別トイレを自分1人で使うことは難しく、
彼らが尊厳を持って日々の生活を送れるようになるにはバリアフリー型世帯別トイレの建設が必要です。

ADRA Japanは過去のジンバブエで行なった障がい者向けトイレ設置の経験に加え、カンボジアでの地雷被害者向けトイレの製作で実績のある、地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)様、リズムネットワーク様から知見を共有して頂くなどの研究を行ないました。

また、車椅子使用者の協力を得て、現地で普及している車椅子に合ったトイレの試作型を作成しました。

その後、障がい者支援を専門に行なうNGOであるRehabilitation and Development Organization (RaDO)、エチオピア政府難民帰還民担当機関(ARRA)、UNHCRのフィードバックを得て、2018年6月にバリアフリー型世帯別トイレ7基の建設を完了することができました。


左からGeorgeさんの妹_Sundayさん_Georgeさん_ADRA駐在スタッフの河野.jpg
受益者のSundayさん(中央)、夫のGeorgeさん(右後)、Nyadorさん(Georgeさんの妹)(左)、ADRA Japan駐在スタッフの河野(右前)



バリアフリー型世帯別トイレをさっそく使ってくれているSunday Puok Choulさんは言います。

「以前は家族の人に抱えられて排泄をしていたので、快適ではありませんでした。
今は家族にトイレの中まで移動させてもらって、便座に座ることができれば後は自分一人ですることができるので、とても快適です(Sundayさんは両足に加え、両手にも麻痺があります)。」


ADRA Japanのバリアフリー型世帯別トイレは、座り式の便座、車椅子から便座に移動する際の手すりに加え、水浴び用の座席を備えています。


バリアフリー型世帯別トイレ内部(建物奥に便座_入口近くに水浴び用の座席).jpg
バリアフリー型世帯別トイレ内部(建物奥に便座があり、入口近くに水浴び用の座席がある


Sundayさんの夫であるGeorge Tung Hothさんは言います。

「以前は妻に水浴びさせる時は家の前で地面に布を敷き、そこで水浴びさせていました。
人目があるので服を身に付けた状態で水をかけてあげることしかできませんでした。
今は人目を気にすることなく、服を脱いで水浴びができるので、妻も喜んでいます。」



以前は妻に水浴びさせる時はここに布を敷き、そこで水浴びさせていました.jpg
以前は妻に水浴びさせる時はここに布を敷き、そこで水浴びさせていました



「また、私もかつて地雷の被害に遭い、車椅子とは行かないまでも杖を使って生活しています。私にとっても大変使い易いトイレです。このトイレを作ってくれた日本のみなさんに感謝します。」


ADRA Japanのガンベラでのバリアフリー型世帯別トイレのデザインは、カンボジアでの地雷被害者向けのトイレ作りに尽力されたJCBLさま、現在活動されているリズムネットワークさまの知見を一部取り入れたものです。

他団体様が貴重な情報や経験を教えてくださり、それらを活用させていただくことでエチオピアでも地雷被害者の生活の質を向上させることができました。

同じ志を持つ善意のつながりがADRAの活動を成功に導いてくれたことを感慨深く思いました。



ADRAスタッフ(工事監督)のBuom Tut Dengは言います。

「バリアフリー型世帯別トイレの建設により、これまで尊厳をもって排泄をすることのできなかった難民が、気兼ねなくトイレに行くことができる生活を取り戻すことができました。」

ADRAスタッフとして、こうした障がいを持つ難民に協力できることに大きなやりがいを感じています。

これからは今回建設した7基の利用者のモニタリングを続け、改善点と対策を見つけ、今後のバリアフリー型トイレ建設に活かしたいと思います。」



ADRA Japanは、他の障がい者にも障がいの度合いに応じたバリアフリー型世帯別トイレの仕様を受益者に提案しています。

例えば、松葉杖利用者の場合は上部構造を通常のトイレと同じサイズにし、便座のみ取り付けています。

今後はクレ難民キャンプに住むすべての車椅子使用者の世帯にバリアフリー型世帯別トイレを普及させることを計画しており、クレ難民キャンプをエチオピアで最も衛生分野におけるバリアフリー対策の進んだキャンプにしたいと考えています。


それでは、今回はこの辺りで!

今後も、私、河野が、支援活動の様子やエチオピアでの難民キャンプの様子、
難民の人たちの声などを現地からお伝えしていきたいと思います。

いつもご支援いただきありがとうございます。



*本事業は皆様からのご支援とジャパン・プラットフォームの助成金で実施しています。


(執筆:海外事業課 河野雄太



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Posted by ADRA Japan at 13:33 | 南スーダン便り | この記事のURL
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