(3/7)【国内啓発】沖縄で活動報告を行ないました [2013年03月07日(Thu)]
まだまだ寒い日が続きますが、皆さま風邪など引かれていませんか。
2月15日、16日の2日間にわたり、沖縄でADRA Japanの活動報告の機会をいただきました。日頃ご支援くださっている皆さまにお会いし報告できることを感謝しつつ、スタッフ5名で5ヶ所を訪問いたしました。 2月15日午前:アドベンチストメディカルセンター アドベンチストメディカルセンターはADRA Japanの募金箱を設置してくださったり、これまでに看護師さんをネパール口唇口蓋裂医療チームに派遣してくださったりと、いつも大変お世話になっております。 ここでは「ADRA Japanを漢字一文字で紹介するとしたら?」というテーマでお話をいたしました。スタッフが選んだ漢字とその理由はそれぞれの思いや立場が反映された面白いものとなりましたので、ご紹介したいと思います。 まず、管理部より支援者対応担当の芦田は「連」と書き、「ADRA Japanは東京にある事務局と事業地にわかれて仕事をしているのに、スタッフの連携が素晴らしいんです。常に連絡を取って仕事の進捗管理を行なっています。私は支援者の方と連絡を取っています」と説明しました。 東日本事業担当の三原が紹介した字は「思」です。「ADRA Japanスタッフは、事業地でも東京事務所でもそれぞれが思いやりを持って接しています」と、駐在員の立場からお話しました。 事業部長の橋本が見せた字はなんと「怒」。「今なお世界は理不尽な紛争や災害、事件などが起こり、多くの人たちが厳しい生活を強いられています。ADRA Japanのような仕事が世界からなくなることが私たちの仕事です」と、世界の理不尽さに対する思いを込めての紹介でした。 最後に支部長の浦島が「そんな献身的なスタッフに支えられています」と「献」の字を紹介しました。 メディカルセンターの職員さんから質問もあり、和気あいあいとした雰囲気のなか、時間はあっと言う間に過ぎていきました。貴重な朝礼の時間をいただき、ありがとうございました。 熱心に話を聞く職員の皆さん |
2月15日午前:沖縄三育小学校 沖縄三育小学校は全校生徒87名の小学校です。ADRA Japanは沖縄三育小学校の皆さまより毎年クリスマス献金をいただいています。そこで今回は、献金がどのように使われているのか、世界ではどんなことが起きているのかを知っていただくため、東日本大震災とアフガニスタンの話をしました。 最初に、東日本事業担当の三原が大震災と復興支援についてお話ししました。ADRAが支援をしている宮城県の位置を当ててもらうというクイズを出したところ、なんと約8割が正解しました。また、日本地図の岩手県と福島県を指して、ここは何県でしょう、と質問したところ、これも多くの児童の皆さんが答えることができました。遠く離れた沖縄に住む子どもたちが、被災した3県の場所を知っていることはとても嬉しいことです。 そして、宮城県山元町の仮設住宅に住むお母さんたちが一つ一つ手作りをしている、イチゴの形のエコタワシを全員にプレゼントしました。そこで児童の皆さんにお願いしたのは、エコタワシを作ったお母さんたちにお手紙を書いてほしいということでした。 エコタワシのパッケージには作り手の名前と住所が書かれています。現在すでに全国各地でエコタワシを購入した方とお母さんたちとの交流が始まっており、お母さんたちは手紙が届くことをとても楽しみにしています。今回は沖縄三育小学校の皆さんとも、お手紙を書く約束をすることができました。 イチゴのエコタワシを手に持つ児童の皆さん 次に事業部長の橋本が、アフガニスタンの概要や女性の服装、食べ物、そしてADRA Japanが行なっている教育支援の話をしました。約半数がアフガニスタンという国の名前を聞いたことがあるとのこと。アフガニスタンの教科書に日本が紹介されていることを話すと、みんな一様に驚いた様子でした。 また、広い土地の写真を児童の皆さんに見せ、「これは何でしょう?」という質問をしました。「サッカー場!」「学校!」という答えが返って来ましたが、橋本が「アフガニスタンの地方空港の写真」と答えると、日本の空港で見られるような建物や舗装された飛行場がないことに、一様に驚いていました。そのような支援が届きにくい地方にこそ支援が必要であり、ADRA Japanはそのような場所で積極的に活動をしていることを伝えました。 写真:アフガニスタンの話をする事業部長 2月15日午後:沖縄三育中学校 沖縄三育中学校 沖縄三育中学校の皆さんには毎年クリスマスチャリティーコンサートを通じてのご寄付をいただいています。学校は名護市の森の中にあります。 この日は約60人の生徒さんにADRA Japanの活動の概要と、事業開始前に行う調査手法の一つであるフォトボイスについてお話をしました。 まず、生徒の皆さんが想像しやすいように、朝起きてから寝るまでの行動を通して、ADRAの活動を紹介しました。南スーダンの水を見せると、あまりに茶色いために「飲めなーい」との声が挙がりました。 次に、ADRA Japanスタッフがフォトボイスの手法を用いて、生徒たちが寮生活を送る上で何が一番大切と考えているかを調査するという体験プログラムを通して、事業開始前に行なうアセスメントについて知っていただく機会を設けました。 フォトボイスを体験する生徒さん まず全体を数グループに分け、「寮生活を送る上で大切なことは?」というテーマで、画を描いてもらいました(実際のフォトボイスの場合は写真を撮ります)。各グループから「思いやり」「快適なトイレ」「大きな声であいさつすること」「一人がみんなを支え、みんなが寮をささえること」「上下関係がしっかりとした階級制」などの意見が出されました。 その後、代表者によるパネルディスカッションをしましたが、意見を集約する過程で、担当したスタッフは、「生徒間のコミュニケーションが寮生活で大切」との結論が出るかも知れないと考えていましたが、話は快適なトイレが必要という方向に流れていきました。 こうした例を取り、現地ではADRA Japanが考えていることとは違う支援が必要である場合もあることや、本当に必要な支援を把握するために、このような事前調査が大切であることなどを伝えました。 2月16日:沖縄三育中学校 国際協力の仕事ってどんな仕事でしょう?どんなスタッフがADRA Japanで働いているのでしょう? 中学生が将来を考えるための時間として、『ADRAスタッフのBefore/After』というプログラムを行いました。ADRA Japanスタッフには様々な経歴のスタッフがいます。それぞれのスタッフの過去(ADRAスタッフになる前)を写真と共に紹介し、これまで勉強してきたことや仕事の経験をどのように今の仕事に活かしているかについてお話ししました。 国際協力の仕事をするには、この働きを通して人の役に立ちたいという強い想いを持ち続けることが大切であるということと、どんな勉強も仕事も決して無駄になることはなく、必ず活かされることになるということを、生徒の皆さんにお伝えしました。 午後は、ADRA Japanへ興味のある生徒さんから質問を受ける時間を持ちました。「英語は話せるんですか?」など、大勢がいる前では聞きにくいことも気軽に質問してもらえたのではないかと思います。 積極的に質問をする生徒さん 「ADRA Japanと国際協力を学んだよ」 また、この日は奥間教会と那覇教会にもADRA Japan スタッフがお伺いし、活動報告をする時間をいただきました。親しくお話しをする中で、皆さんがいつもどのような思いをもって支えてくださっているかを知る貴重な機会となりました。 どの訪問先でも私たちスタッフの話に熱心に耳を傾けていただき、また、積極的に質問をしていただき、嬉しいかぎりでした。また、沖縄の豊かな自然の中で働いたり学んだりしている皆さんは、沖縄の気候のように温かい気持ちを持った方々でした。そのような方々との出会いが与えられたことにも感謝をしています。 ADRA Japanでは、スタッフの学校訪問や講師派遣を通して、国際社会に貢献できる知恵と技術の備わった人材の育成及び啓発活動を行っています。また、災害に備えての「防災・減災セミナー」も防災の専門資格を有するスタッフが担当しております。 その他、ご要望に応じてお話しする内容を調整することもできますので、ご関心のある方はADRA Japanまでご相談ください。 (文責:管理部 芦田望未、ジンバブエ事業担当 石橋和博、東日本事業担当 三原千佳)
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