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(10/10) フォトボイス in 南スーダン・パガック 後編 [2012年10月10日(Wed)]
南スーダンのパガック村で、ADRAスタッフと村人が話をしています。

スタッフ「学校で勉強するとは、どういうことだろう?」

「卒業証明がもらえて、就職に有利になる!」
「知識を得ること、学問を学ぶこと !」


スタッフ「じゃあ、もしも学校に行けるとしたら、どのぐらいまで勉強を続けたい?」

「大学院まで!」

スタッフ「そこまで卒業したら何になるの?」

「僕は医者になりたいな」
「私は教師!」
「私はこの村のリーダーになりたい!」
「僕は会計士!」



前回ご紹介したフォトボイスの活動の中で撮影された「子どもにとって一番大切なこと」を示す写真から、特に二枚を子どもたちに選んでもらいました。彼らが選んだのは「学校」と「トイレ」。その中で全員が真っ先に「学校」の写真に注目しました。今は、その「学校」をテーマに、ADRAスタッフと子どもたちがディスカッションをしている最中なのです。


t_pagak_1.jpg
ディスカッションの様子


スタッフ「じゃあ、この中で学校に行っている人は?」

たくさんの手が上がった中で、2人の女の子は手をあげませんでした。そのうちの1人がこう言いました。

「私は一人っ子なので、両親から食事の用意や、水汲み、薪拾いをするように言われています。本音を言うと学校に行きたいです。でも、決定権を持つのは親なので、私には何もできません。学校に行くことのできない女の子は、みんな同じような状況だと思います。」


t_pagak_2.jpg
家庭の事情を説明する女の子


スタッフ「じゃあ、私たちはどうしたらこのコミュニティーを変えて、子どもたち全員を学校に通わせることができるだろう?どうしたら親の考えが変わって、子どもを学校に通わせようと思うようになるかな?」

「う〜ん・・・」

親の考えを変える難しさを知っている子どもたちは、考え込んでしまいました。

スタッフ「もし政府が、子どもは必ず学校に通わないといけないという法律を作ったら、親の考えは変わるかな?」

「そうしたら、親は子どもを学校に通わせると思います!」

スタッフ「地方行政とNGOはこれに対して、何ができるだろう?」

「両親たちに、学校に通わせることの大切さを、ワークショップなどで教えることができると思います。」


このようなディスカッションを経て、次の日、子どもたちはADRAスタッフの前で「子どもにとって大切なことは学校に通うこと」という題でプレゼンテーションを行ないました。子どもグループの代表として発表する男の子は間違えないように、ゆっくりと次のように語ってくれました。

「子どもにとって大切なことは、学校に通うことです。私たちが学校に行くのは、学ぶためです。学校では、知恵や知識を得ることができます。しかし、親によっては子どもを、特に女の子を学校に通わせないことがあります。それは子どもに水汲み、薪拾い、食事作りなど家の仕事をしてもらいたいからです。その子どもが、家族の中で唯一の子どもだからという理由もあると思います。もし行政が、『すべての子どもは学校に通わないといけない』という法律を作ったら、親も子どもたちが学校に通うことを許可すると思います。また、地方行政やNGOは親に学校に通わせることの大切さをワークショップなどで啓発してもらえたらと思います。」


t_pagak_3.jpg
発表する男の子


このプレゼンテーションを聞き、パガック駐在員の幸村は次のようにコメントしました。

「パガックにすばらしい学校があって、多くの男の子は学校に行っているけど、それに比べると女の子は少ないですね。確かに、政府はすべての子どもたち、男の子も女の子も学校に通わせるように指導していかないといけないですね。学校も、子どもをもつ両親に対して、子どもを学校に通わせるように啓発すべきだと思います。そして地方行政やNGOも子どもを持つ両親に対して、子どもを学校に通わせるように啓発しないといけません。そう考えると、どちらかというと、私たち大人がもっと頑張らないといけないね。
 子どもたちが子どもらしく生きるようにするのは、大人の責任です。つまり、みなさんが学校に行けるようにするというのは、政府、学校、地方行政、NGOの責任なのだと思います。今日はプレゼンテーションをしてくれてありがとう。」


フォトボイスのプログラムが終わると、学校に行きたいと話していたあの女の子が、こう語ってくれました。

「いつか、私はフォトボイスで学んだことを通して、私自身がこのコミュニティーを変えていきたいと思います。」

力強いその言葉 から、学校に通うことはできないと諦めかけていた女の子の心に、希望の光が差し込みつつあることが感じられました。


t_pagak_4.jpg
フォトボイス参加者の集合写真


次回は、場所を移して、ジンバブエでのフォトボイスの状況をお伝えしたいと思います。

(文責:事業部 石橋和博

※南スーダン事業は、(特活)ジャパンプラットフォームの助成も受けて実施しています。またフォトボイスは、アフリカで活動を行っているNPO・NGOの広報基盤の強化を目的としたパナソニック株式会社の助成「Panasonic NPOサポート ファンド for アフリカ2012」により実施しています。

【フォトボイスの最新記事】
   ・ (8/27) フォトボイス in 南スーダン・パガック 前編
   ・ (8/13) フォトボイス in 南スーダン・ナシール 後編
   ・ (7/2) フォトボイス in 南スーダン・ナシール 前編

Posted by ADRA Japan at 15:37 | 企業・団体連携 | この記事のURL