(8/23) ウクライナ 支援者の個々のストーリー 5 [2022年08月23日(Tue)]
オルハさん(ブチャ在住)はアドラの 心理ケアの支援について語ってくれました。 心理ケアグループと そのリーダーであるライサさんに 心から感謝したいです。 戦争で私たちの生活は完全に 破壊されてしまいました。 私たちの一人息子は、人々を守り、 子どもたちを死から救って 英雄的に死んでしまったんです。 この痛みの深さは言葉では言い表せませんし、 伝えることもできません...。 私たちの家は、空爆によって完全に破壊され、 焼き払われました。 私たちは、心理的、感情的に 物理的にも非常に厳しい状況です。 そんな時に、アドラの心理ケアグループに参加し 実践的な授業を受け始めました。 参加者たちは、みんな順番に 結果を出し、報告しあいました。 私の夫はより複雑な状況で、 息子を失った悲しみや痛みの深さに 吸収されてしまっていました。 かけられた言葉も理解できず、 助けようとしても反応がありませんでした。 心理ケア支援の、ライサさんとの面談の中で、 私は心配でたまらず悩み続けている 夫への気持ちを打ち明けました。 その時に受けたアドバイスは、 「言葉を使わず、行動で愛を示すこと」 というシンプルなものでした。 その日、夫はボランティアで夜勤をしていました。 私は自分のためにも、朝早くに夫を 突然訪ねてみることにしました。 アカシアの花枝を持って。 主人はとても驚いて、笑顔を見せてくれました。 戦争が始まって以来、初めての笑顔です! 夫は、戦争が始まって以来、 辛い体験のために感覚が鈍ってしまい 香りを感じられなくなっていたのです。 しかし、アカシアの枝を渡すと、 「いい香りだね」「香りがわかるなんて信じられるかい!」 と言われました。 それから、私は時間を変えて彼のもとを訪ね、 そのたびに喜ぶ笑顔が見られ、 毎回花をプレゼントし、夫はそれぞれの香りを味わいました。 彼は常に私が来るのを心待ちにしていたのです。 現在は、私たちには家もなく、 戦争下で、将来の計画も立てられませんが、 私たちには「今日」「今」という 大切なものがあります。 私たちはお互いに支え合いながら、 息子との明るい思い出を大切にし、 最善を尽くしていきたいと思います。 私たちの小さな経験が、もしかしたら 誰かの役に立つかもしれないと思って共有します。 お互いに頑張りましょう。 このような困難な時期に人々を支えているアドラに、 特別な感謝を捧げます。 支援者からの感謝の気持ちは アドラの支援を支えてくださっている 皆さんへ向けられた言葉でもあります。 皆さまの温かいご支援により これからもアドラはウクライナの方々に 寄り添い、活動を続けていきます。 心より感謝いたします。 (文責:広報・マーケティング担当 永井温子) |
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