(9/16) 【スタッフのつぶやき】委ねるということ [2020年09月16日(Wed)]
皆さま、いかがお過ごしですか。事務局長の浦島靖成です。 7月前後に九州や西日本の各地に災害が発生することが、ここ数年当たり前のようになってきてしまいました。 今回の「令和2年7月豪雨」災害で被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 これまでADRA Japan は災害が発生した際には、現地にスタッフを派遣して調査を行い、得られた情報に基づいて被災された方々の支援を実施してきました。 今年も同じように、九州での豪雨被害が大きそうだとの情報が入りすぐにでも現地に飛んで行きたかったのですが、今回はそれをすることができませんでした。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、特別な要請を受けた一部の団体以外は原則的に県をまたいだ支援を行わないように、という方向性が全国の支援団体に対して明確に示されたからです。 被災地域がどこであれ、都道府県内のみの対応ということでは大変限られた支援活動しかできません。 やはり、県外からの支援があると助かるわけです。 しかし、日本各地から被災地に支援者が入ることにより、感染症を持ち込むことになり、ただでさえ災害によって医療サービスが限定的な状況になっているところに上乗せする形で医療崩壊の要因をもたらすべきではないとされているのです。 現場に行きたいのに、それができないという状況においては、その地域で動くことができる誰かとのつながりを活かして何かをする以外に方策はありません。 そこで、信頼できる人にお願いをして、現場に行っていただき、被災された方のお話やニーズを聞いてもらい、得られた情報に基づいて支援するということをADRA Japan は現在実施しています。 必ずしも我々が思ったように事が運ばないこともありますが、しかし一方でこの方法でうまく活動がでるようになれば、人員や資金が限られた我々自身が現場に行くよりも、各地で多発する災害に的確に対応する上では、ずっと効率的に動くことができるということにも気づかされています。 旧約聖書の箴言16章3節には、「あなたの業を主にゆだねれば/計らうことは固く立つ」と書かれています。 自分が、あるいは自団体が、どれだけのことを成し得るのかという、ある種の業績主義的な視点を持つことをやめて、現場の必要に応えることを第一に考えるのであれば、実はこれが一番大切なことなのではないかと考えています。 [現地で支援物資を受け取った被災地の方々] (執筆:事務局長 浦島 靖成) ADRA Japanのホームページはこちらです ADRA Japanフェイスブックページ ADRA Japan Twitterアカウント |
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