(8/14) ミャンマー便り vol. 35 〜事業対象者の声〜 [2020年08月14日(Fri)]
ADRA Japanでは、2013年からミャンマーのカレン州において、包括的な学習環境改善のために支援活動を実施しています。 支援活動では学校校舎の建設のような物理的支援だけではなく、教員や地域住民の能力強化を目的とした各種研修も行っています。 今回のブログでは、1年毎に実施している事業がちょうど区切りのタイミングとなり、村の事業対象者に感想を聞くことができたので、関係者の声を紹介していきたいと思います。 まずは、本事業で実施した「教員研修」に参加し、事業対象校の校長も務めるドー・サン・プウィント(Daw San Pwint)さんの意見です。 [Daw San Pwint校長先生] 「今回ADRAの教員研修で学んだ”21世紀型教育モデル”は、私たち教員にとって非常に役立つものでした。 研修の内容は、「1. 批判性」、「2. クリエイティブ性」、「3. 生徒と教員との、または生徒同士の双方向型コミュニケーション」および「4. 生徒と教員との、または生徒同士の協同」の4つの軸を掲げる教育モデルでしたが、その中でも私が印象的だったのが、4. 生徒同士の協同です。 私たちの今までの教育スタイルは講義形式が多く、授業を通して生徒同士の交流はあまり見られませんでした。 しかし、今回生徒同士の交流で授業の理解を深めることができると学び、研修後の授業でも生徒同士のロールプレイ等を取り入れたことで、生徒がとても積極的に授業に参加し、お互いの意見を尊重したり、授業の内容についていけていない子を助けたりする姿を見ることができました。」 [教員研修でグループ課題に取り組む教員たち] 次に、同じく本事業で実施した「教育啓発ワークショップ」に参加し、自らの子どもも事業の対象校に通っている住民のウー・トン・ルウィン(U Tun Lwin)さんの意見です。 [U Tun Lwinさん] 「私たちの住む村は紛争が起きている地域にも近く、治安の面でまだまだ不安定です。 そんな中で親としては家族で力を合わせて収入を得ることを第一に考えており、子どもたちの教育に関して今まではあまり力を注いできませんでした。 しかし、ADRAの教育啓発ワークショップに参加することで、私をはじめ村に住む保護者たちの意識は変わりました。 ワークショップでは、私たち人間にとっての教育の重要性を学び、教育は子どもたちの将来や地域の振興のためにもとても意義あるものだと気づかされました。 それらを受けて私たち住民は、子どもたちが安全で安心できる環境で勉強に集中できるよう、ADRAが建設してくれた新校舎周辺に校舎フェンスを設置しました。 それにより、村の住民同士の連携や一体感も醸成することができたと感じています。」 写真4:村の住民により設置される校舎フェンス ADRA Japanはこれからも、ミャンマーに住む人々が能力を引き出し、彼ら自身がそれらを十分に発揮できるよう、現地のニーズに寄り添った事業を実施していきます。 引き続き、皆さまの温かいご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。 *ミャンマー教育支援事業は、皆様からのご寄付のほか、外務省NGO連携無償資金協力およびイオンワンパーセントクラブの助成を受けて実施しています。 (執筆:ミャンマー事業担当 會田 恵梨) ADRA Japanのホームページはこちらです ADRA Japanフェイスブックページ ADRA Japan Twitterアカウント |
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