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(4/7) ネパール便りVol.26 〜パカ村のお産センター完成、赤ちゃんも生まれました!〜 [2014年04月07日(Mon)]
みなさま、ナマステ。ネパール駐在員の小川です。

3月上旬、カリコット郡パカ村のお産センターがついに完成し、村への贈与式典が行われました。

1月にはテレビ番組“こんなところに日本人”でも放送されましたが、パカ村へは首都カトマンズから飛行機で1時間、車で16時間、さらに歩いて3時間かかります。途中の宿泊も含めると、片道3日間の行程です。

そんなカトマンズに住むネパール人から見ても遠く離れたパカ村のお産センター贈与式典に、在ネパール日本国大使館から経済協力班の二等書記官が足を運んでくださいました。私、小川ももちろん同行し、パカ村まで車と徒歩で向かいました。

私たちがパカ村に着いた時には、約2,000人もの村人が集まって私たちを出迎えてくれました。ちなみにこの村の総人口は約3,000人。今回のお産センター建設に関わったすべての人を、村人がほぼ総出で歓迎してくれているようでした。


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約2,000人がお産センター贈与式を一目見ようと集まりました


パカ村には、今までお産センターがありませんでした。お産を介助できる出産介助師はいましたが安全な出産を行なうための施設がなかったため、お母さん達は自宅出産を余儀なくされていました。


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パカ村の出産介助師のビスタさん(右)と小川


出産介助師のビスタさんはこれまで、出産が近い女性がいるとの連絡を受けるとまずは自宅から徒歩で間に合う範囲かどうかを確認し、間に合う場合には出張して出産介助をしていました。それでも、何か緊急事態が起きた時には対応できず、新生児が亡くなってしまうこともあったと話していました。

今回、彼女の新しい仕事場であるお産センターが完成し、「これから生まれてくる赤ちゃんへの責任感とぴかぴかのお産センターを目の前にドキドキしています」と話してくれました。


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完成したパカ村のお産センター


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お産センター内部。本事業で支援した備品もそろっている


本事業は日本の支援を受けており、在ネパール日本大使館からもお祝いのお言葉をいただきました。また、この事業に資金を提供してくださった日本の国民のみなさんと事業実施団体であるADRAに対する歓迎と感謝の歌を、村の人が歌ってくれました。


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歓迎と感謝の歌


また、お産センターはどのような役割を持っているのか、どういった時に利用するのかを面白おかしく描写した寸劇も披露されました。2,000人もの人が集まったため、寸劇を演じる村人たちの声は聞こえません。メガホンを使ってメッセージを伝えつつ、劇は進んでいきます。


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写真中央、白い布を頭に巻いてうなだれ、お祈りをする祈祷師役の村人。ネパールの村落部では祈祷師はまだまだ健在


寸劇のストーリーは、以下のようなものでした。
代々、お産の際には祈祷師にお祈りをしてもらってきた家族が、陣痛が続くお嫁さんのために、これまで通り祈祷師を家に招き入れました。しかし、どんなに祈祷師が祈っても赤ちゃんは一向に産まれそうにありません。
その様子を心配した姑が近所の人に相談をし、それを聞きつけた村の女性地域保健ボランティアが姑に話をしに行きました。女性地域保健ボランティアは、お産センターに行って出産介助士の元でお産をさせるよう姑を説得、お嫁さんはお産センターへ運ばれました。清潔な環境で無事に元気な赤ちゃんが生まれたところで劇はおしまい、めでたしめでたし。

ネパールの村落部には娯楽はほとんどありません。歌や寸劇を見ることも貴重な娯楽の一つになるため、集まった村人たちは前のめりになって歌や寸劇を楽しんでいました。


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前のめりになって寸劇を楽しむ村人


贈与式において村人の興味を惹きつけつつお産センターの役割や重要性を伝えられたことで、今後パカ村のお産センターの利用者が増えることを期待しています。

この贈与式典が行われたのは3月初旬のことでしたが、3月中旬には早くもこのお産センターで最初の出産が行われたとの嬉しいニュースが入ってきました。

この事業では、パカ村を含めカリコット郡内の合計5ヶ所の村にお産センターを建設しています。今後もカリコット郡のお産センターが愛らしいネパリー(英語でネパール人の意)赤ちゃんの産声でいっぱいになるよう、ADRAは活動をしていきます。


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パカ村の産センターの贈与式典の様子。鍵を手渡し、この日からパカ村でのお産センターのサービスが始まりました



(執筆:ネパール事業担当 小川真以


※ネパール母子保健事業は、皆さまのご支援と外務省NGO連携無償資金協力の助成を受けて実施しています。


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Posted by ADRA Japan at 17:33 | ネパール便り | この記事のURL