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松井 二郎
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最強のお茶 [2021年05月02日(Sun)]




 あーあ、まぁた政府さん、やっちまったなぁ。
 ウイルスは数時間で世代交代している。
変異なんかするに決まってる。
ばからしい。

「あら坊や、大きくなってえ」
「あたりまえだろ。子供だぞ。大きくなるわ」
みたいな。

 ウイルスに対して
1年前から
世界をあげてやっていることは
すべてムダです。
あ、ムダじゃないや。
ウイルスにとってじつに有利です。

 わたしの見解は
1年前に
このYouTubeを出したときから
変わっていません。

ちかごろの報道で
わずかでも恐怖心がおきてしまっている方は
聴き直してみてはどうでしょう。

(さいしょの5分半だけ聴けば安心できますよー)


 ▼YouTube
 「ウイルスと免疫を知れば百戦して危うからず」


 



 さて
メールをご紹介しますね☆

      ◇

> 松井さん
> いつも、メルマガ、読ませて頂いてます。
> 甲田先生も勧めてらっしゃる、
> 柿の葉茶を飲んでみたいです。
> 柿の葉茶、いろんなメーカーから出ており、
> 選ぶのに迷うところです。
> おすすめのメーカーあったら、教えてほしいです。
> よろしくお願いいたします。(江連)

      ◇

 おおっ、目のつけどころがお高い♪

 ウイルスには甲田光雄先生の食事法が最強です。
 甲田先生がおっしゃったとおりの
やり方で少食にしている。
これに勝る対策はありません。

 で、柿の葉茶は
その食事法のなかで唯一
推奨されているお茶ですね。

 胃を荒らさない、
カフェインレス、
これほどビタミンCをとれるものはない、
ゆえに虫歯予防、
がん予防、
かぜ予防、
つまりただのかぜであるコロナ予防、
および
薬事法の関係で言えないけど
予防どころか
かかったあともこれ飲んでりゃいい
(言っちゃった)、

などなど
すごいお茶です。

個人の感想です
(薬事法回避)。


 正しい製法でつくらないと
威力がガタ落ちするので
値段で選ばないほうがいい。
 甲田医院の売店に置いてあったものは
こちら。
これを飲んでおけばまちがいないです。

  ▼柿茶本舗「柿茶」
  (4gパック)
  https://amazon.co.jp/o/ASIN/B00574L27O/jironosyosai-22/

 あとは
甲田式健康法のもとになった
西式健康法の「西会」が出している
こちらも
本家なので正しい製法でつくってあるはず。

  ▼西会本部「西武健康法の柿の葉茶」
  (2gパック)
  https://amazon.co.jp/o/ASIN/B0086QVZY0/jironosyosai-22/


 余裕があれば2つ飲んでみて
味の好み、
使いやすさで(抽出量が違う)、
リピするほうを決めたら
いいんじゃないでしょーか。

 ちなみに
柿の葉茶は味がやさしいのはいいけど
私にはやさしすぎるので
抽出時間の5〜10分が過ぎても
ティーバッグをとり出さずに
ずーっとひたしておいて
出過ぎてからが私は好きです。
んー、マンダム。




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「んー、マンダム」を知らないひとはお若くてうらやましい。





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初動9割、治療1割 [2021年05月10日(Mon)]




 食事のメニューを「おまかせ♪」と言うのは、
たまにはいいけど、
毎食は困る。
一生そう言うのはどうかしている。

「あなたは、がんです。どうしますか」
「おまかせ♪」

 食事じゃないんだから。

 昔の私はそんな人でしたが、
難病のおかげで成長しました。
自分の命は、自分で決める。

医者に100%丸投げするのは
食事のメニューも味つけも量も
「おまかせ♪」
と言うに等しい。

 難病なんてほとんどの人がならないが、
がんは2人に1人が宣告を受ける。
そのとき、どうする? 
 ここまでをまとめると、

 ひとつ。
  告知ならぬ酷知に気をつけよ。
 ひとつ。
  入院してからの説明は避けよ。
 ひとつ。
  手術するなら医者の人となりを見て命を預けよ。
 ひとつ。
  セカンドオピニオンは病院を変え診療科目も変えよ。

以上が、宣告されたときの
初めの身の振り方でした。

 これでほぼ決まります。
 わたしの難病もこれで9割がた決まった。
具体的な治療は、あとの1割です。
 もちろん、この1割もだいじ。
 二宮尊徳が家族と食事しているとき、
たくあんをつまんだところ
2切れつながって持ち上がった。

「ほら、だいじなのはここだよ。
せっかく苦労してつけた
たくあんも、
最後の切るときにこれでは
ここまでの苦労が台無しだ」

 近藤誠医師ならば、
がんに対してどんな対応をするのか? 
あるいはしないのか?

 こちらのメールにお答えしながら、近藤医師の対応をみていこう。


       ◇

> 友達が大腸がんになり、手術を受けると言っています。
> 私は、手術をやめろとは言えません。
> おそらく彼も十分考えた結果であり、
> 手術を受けなかったがために
> 手の施しようがないことになっても
> 責任などとれるはずがありません。
>
> どの部位のがんだったら手術をすべきなのか、
> どの部位だったら手術をしなくてもいいのでしょうか。
> どのステージになったら手術もやむを得ないのでしょうか。
> 友達になんて声をかけたらいいのか本当に悩みます。
> 松井さんのメルマガを読んでいるので、よけい胸が痛みます。
(匿名)

       ◇


 お察しします……。
 まさにそういう話が、
近藤医師の本に書いてあります。
喉頭(こうとう)がんならこうすればよい、
食道がんならこうすればよい、
胃がんなら……
と、ズラーッと。
「外科手術」「放射線」「抗がん剤」の
いわゆる三大療法の功罪も
詳しく。

 「いざ、がんになったら近藤医師の本を読んでほしい」
と特集のはじめで書いた理由がこれ。
詳しすぎるゆえ、とてもメルマガでは引用しきれないのです。

 ん〜、でもなあ……。
このメルマガだけで最低限のことは伝えられないか。

 じゃあ、
全部は引用できないけれど、
まず、近藤医師が「参考になるので読んでほしい」という
喉頭(こうとう)がんの項目と、
それと、おたずねの大腸がんと、
もうひとつ、
シリーズ冒頭で述べた中村勘三郎さんと なかにし礼さんの
食道がんが気になるので、食道がんのところ、
ここだけ引用しましょうか。

 がんは、部位によってまったくちがう道をたどるので
対応もちがってきます。
そこで近藤医師は、
喉頭がんを例にとって
「すべてのがんに応用可能な原理」を述べています。

 (以下は引用)


       ◇

 「喉頭がんはさらに、声帯にできる声門がん(声帯がん)、
声門上がん、声門下がんに分類されます。
声門がんの発生数が最多ですが、治療方針はおおむね同一
です。

従来、1期と2期は放射線治療を行い、
3期と4期は
手術して喉頭を全摘するのがふつうでした。

しかし、喉頭全摘術をすると、自然の発声ができなくなるし、
喉に空気穴を開けてそこから呼吸するので、生活の質が
大変悪くなります。
それもあって欧米では、3期と4期に対する放射線治療が
以前から行われており、治る患者がいることが分かって
いました。

ただ、喉頭全摘術との厳密な優劣は不明でした。

優劣が不明なら、もっと放射線治療が行われてもよかったと
思うのですが、
耳鼻科医が主導権を握っている国では(つまり日本も)、
放射線治療を受ける患者は少なかったという歴史があります。


 そういう流れの中で海外で、3期と4期の喉頭がん患者を
被験者として、化学放射線療法※ と喉頭全摘術とを比べる
くじ引き試験が行われました。
(※筆者注
 化学放射線療法とは、抗がん剤と放射線を、
どちらか単独ではなく、併用する療法。)

化学放射線療法後に喉頭に再発した場合には、その段階で
喉頭全摘術を行います。

結果、化学放射線療法群では、多数の患者が喉頭を温存
できました。
喉頭を残した分、喉頭への再発は多かったのですが、
その時点で喉頭全摘術をすれば、治る人は治ります。

他方、全摘群でも、喉頭があった附近への再発や転移があり、
亡くなる人がいます。
それで、それぞれの群の全患者の生存期間(換言すれば生存率)
を比べても、
まったく差がなかったのです。

結論としては、喉頭が残せるので、化学放射線療法が
選ばれるべき治療法ということになります。


 ただ、化学放射線療法といっても、化学療法と放射線治療を
どのように組み合わせるか、
具体的な方法は様々で、どれが優れているかは不明でした。

そこで、3期と4期の喉頭がん患者を被験者として、別の
くじ引き試験が行われました。
患者を以下の3つのグループに分け、再発した場合には
喉頭全摘術を行っています。

(1)化学療法を先行させ、がんが縮小したら放射線治療
  (縮小しなければ喉頭全摘術)
(2)抗がん剤と放射線を最初から同時併用
(3)放射線単独治療

結果、どのグループの生存期間も同じでした。
ただし喉頭を温存できた率は、
(1)が72%、
(2)が84%、
(3)が67%
と、
抗がん剤と放射線の同時併用群が一番高かったのです。

それで、抗がん剤と放射線を同時併用する方法が、第一に
選ばれるべき治療法となりました。


 これらのくじ引き試験から、他の固形がんにも応用可能な
2つの原理が抽出できそうです」

(近藤誠『がん治療総決算』
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4167620073/jironosyosai-22/

       ◇


 その原理とは? 
 次回につづく。


  ◆まとめ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  喉頭がんになったとき、近藤誠医師の意見は?
  (この考え方が
   すべてのがんを考えるときのベースになる)
  化学放射線療法と喉頭全摘術(手術)とを比べると、
  生存率は同じだが、化学放射線療法は多くの人が喉頭を
  温存できる。化学放射線療法の優位は明らか。
  では、抗がん剤と放射線をどう組み合わせるかだが、
  これもどの方法でも生存率は同じだが、喉頭を温存できる
  率は "同時併用" が最も高い。同時併用すべき。




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 メルマガも、1文字ミスると台無し。気をつけなきゃ。





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すべてのがんに応用可能な2つの原理 [2021年05月15日(Sat)]




「プロテインを飲むと腎臓が悪くなる」
 し、知らなかった。
よく考えてみれば分かりそうなものだが、
ボーッと生きてました。反省。

 (プレジデントonlineより、Yahooニュースの記事)
  ↓
https://news.yahoo.co.jp/articles/f41f236a3b6188db4315c3c2661dacd802470bd5


 あ、このメルマガは、
ボーッと生きている私が
少しでも目が覚めるように勉強した内容を、
せっかくだから
みなさんと共有するものです。 笑
(さらに当ブログはそのメルマガを後日転載したものです。)

 ではでは、きょうも私の勉強におつきあいください。

      ◇

 がんになったとき
「そうか、寿命がきたか」と覚悟するなら、
つまり "がんという自然死" を迎えようと
いうなら、
痛みをとるのと
合併症で死ぬのを避ける治療だけする。
あるいは
痛みもなく合併症で死ぬ危険もないなら
完全放置すればいい。

 という話が終わりまして、
いまは "なんらかの抵抗をする場合" の話に
移っています。

 読者さんからご質問がありましたが、
ご友人が34歳で大腸がんになったとのこと。
34歳では、ねえ、
とてもじゃないですが、寿命がきたか、なんて
達観はできないです……。
なんらかの抵抗をしないといけないけど、
じゃあ、何をしたらいいの?

 がんといっても、
大腸がん、
胃がん、
食道がん、
喉頭(こうとう)がん、
などなど
部位によって別の病気といっていいくらい
ちがう。

 そこで近藤誠医師は、
どのがんを考えるときにも参考になる
として、
喉頭(こうとう)がんで行われたくじ引き試験
をあげて説明しているので
前回から
そこを読んでいますよ。


 近藤医師によると――
喉頭がんでは、
1期と2期は放射線治療でよいが、
3期と4期では
化学放射線療法か喉頭全摘術(手術)かを
選ぶことになる。
そこで両者を比べたところ、
生存率は同じだが、
化学放射線療法は
多くの人が喉頭を温存できた。
化学放射線療法の優位は明らか。

 それなら、
抗がん剤と放射線を
どう組み合わせればいいかというと、
これも
どの方法でも生存率は同じだったが、
喉頭を温存できる率は "同時併用" が最も高かった。
同時併用にすべきである。

 この事実からわかる、
どのがんにも応用できる原理が――

(以下は引用)


       ◇

 「これらのくじ引き試験から、他の固形がんにも応用可能な
2つの原理が抽出できそうです。

1つは、
化学放射線療法を行う場合には、同時併用がベターであろう
ということです。
それは、化学療法は単独では効果を発揮できないことを
意味します。
放射線の効果を高める増感剤として抗がん剤を使うわけです。

 もう1つの原理は、
固形がんでは、
治療方法の違いによって
生存期間(率)はそう変わらない、
ということです。

ある治療法による
局所(この場合は喉頭)の再発が、
他の療法より少なくても、
他の臓器に転移が潜んでいるかいないかは、
治療をする前に定まっているので、
臓器転移が出現してくる率は変らない。

他方、
局所再発が増加する治療法も、
転移がない場合には、
局所を切除すれば治ります。

したがって、
どういう局所治療をしても、
生存期間(率)が同じになってしまうわけです。
しかし治療法によって生活の質は大きく異なります。
それゆえ、
他部位のがんにも適用できる一般論として
なるべく臓器を残す方向で考えたらよいでしょう。

 なお、喉頭がんの1期と2期では、
前述したように
放射線だけで治療するのが原則です。
しかし2期でも、
局所再発率が高いと予想できる場合には、
化学放射線療法が適しているでしょう」

(近藤誠『がん治療総決算』
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4167620073/jironosyosai-22/

       ◇


 "化学放射線療法を行う場合には、同時併用がベター"
 "一般論としてなるべく臓器を残す方向で考えたらよい"
これが、
どのがんにも応用できる原理原則!

 特にわたしが共感するのは後者。
 わたしは、難病で、肛門を取るか取らないかの
選択に迫られました。
幸いにも名医にめぐり会い、
肛門を残せて、本当によかった……。
もし、がんになっても、最後まで臓器を残す可能性を探ります。


  ◆まとめ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【 すべてのがんに応用可能な2つの原理 】
  1.化学放射線療法を行う場合には、同時併用がベター
    である(化学療法は単独では効果を発揮できない)。
  2.一般論としてなるべく臓器を残す方向で考えたらよい。

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ちなみに肛門を取るしかないと言った医者はヤブなだけでした。県でいちばん有名な肛門科に行ったんだけど、そんなもんです。
 被害者を生まないために名指しで批判しておくと、富山県不二越病院です。
 そして治してくれた名医がおられたのは、東京山手メディカルセンターです。今後も再発したらここしか行かない。





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すべてのがんに応用可能な2つの原理、の続き [2021年05月20日(Thu)]




 こんにちは! 松井です。
 メールをご紹介しますね☆


> 「プロテインを飲むと腎臓が悪くなる。」
> いや、私も知らなかったんですが。
> 最初思ったのは
> 「松井さんでも知らないことあるんだ」
> ということで。
> ずっといろいろと教えてもらってばかりだったので。
> YouTube で今、見ている人が食生活について
> 語ってくれました。
> ほとんど知ってることでした。
> 松井さん、ありがとう。
(サガさん)


 こちらこそありがとうございます! 
いやー
知らないことだらけですよ。

前回書きましたとおり、松井は
ボーッと生きていて、
あー だから病気になったんじゃん
と気がつき、

「バカとブスほど東大へ行け!」とドラゴン桜の
桜木先生に尻を蹴られて覚醒した学生のように、
あわてて勉強しだし、

その成果を発表している場が
このメールマガジンであります。
そもそも出発点が低いんでー。

 メールの続きは編集後記にて。


      ◇

 がんになったらどうすればいいか、の続き。

がん、といっても
できる部位によって
体に起きることがまったく
ちがってくるので
対応もさまざまになります。

とてもすべては把握できない。

 しかし、
近藤誠医師は
「すべてのがんに応用可能な2つの原理」
があると言います。

 2つとは、

「なるべく臓器を残す方向で考えたらよい」
「化学放射線療法を行う場合には、同時併用がベター
(化学療法は単独では効果を発揮できない)」。

 なお化学療法とは抗がん剤のこと。
固まりがあるタイプのがんに
抗がん剤のみ使うのは苦しむだけなんですね……。

 ここまでが前回の話でした。


 では
この原理原則が、
ほんとうにすべての
がんに当てはまるのか?

 特集の冒頭でとりあげた
中村勘三郎さんと なかにし礼さんの
【食道がん】
を見てみよう。

 中村勘三郎さんは手術の直前に
仲間とゴルフをするほど
お元気だったわけですが――

(以下は引用)


       ◇

 「日本では、手術できるケースには、当然のように
食道全摘術が行われてきました。
しかし食道全摘術は、手術による死亡率や合併症・
後遺症の程度・頻度が高く、
術後の生活の質も極めて悪いのでした。
この面で、食道を残す放射線治療の優位は疑うべくも
ありません。


 治療後の生存期間(率)はどうなのか。
手術と放射線治療を比べる
くじ引き試験が実施されていないので、
断定は困難です。

しかし欧米では以前から、
手術可能なケースでも放射線治療が多々
行われてきました。
つまり欧米では、手術と放射線治療の
どちらが生存期間が長いかは不明だと
考えられていたのです。


 やがて米国で、放射線治療と化学放射線療法を比べる
くじ引き試験が行われ、
化学放射線療法に軍配が上がりました。

進行期の食道がんを対象とした試験ですが、
その影響は比較的初期のがんにも及び、化学放射線療法
で治療される食道がん患者が増えています。

日本でも、比較的初期のものから進行期のものまで、全部
を化学放射線療法で治療する病院も出てきています。
私見では、その方針で十分だと思います。


 ただし、化学放射線療法は手術よりベターであっても、
無害ではありません。

抗がん剤を使うために、白血球が減少して感染症になったり、
食道炎、肺炎、心膜炎などの放射線による副作用や障害も
増強します。

がんが消失したのに、食道が細くなってしまい食事の摂取が
困難になる人もいます。

治療による死亡率も、
化学療法の内容や患者の体力にもよりますが、最悪の場合
5%〜10%程度をも覚悟すべきです。

それでも、化学放射線療法は手術よりベターといえるの
ですから、食道全摘術の激烈さを物語って余りあります。

高齢者や重要臓器の機能低下がある人は、抗がん剤を使わず
放射線だけで治療することを検討するとよいでしょう。


 初期の食道がんでは、内視鏡的粘膜切除術をします。
手術と言われたら、内視鏡的粘膜切除術を数多く手がけて
いる病院を探して、セカンド・オピニオンを得ましょう。
それでも施行できないと言われたら、
手術ではなく、化学放射線療法か放射線単独治療を検討
されるとよいでしょう。

また、初期の食道がんでは、無治療・様子見でも十分な
ことがあります」

(近藤誠『がん治療総決算』
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4167620073/jironosyosai-22/

       ◇


 中村勘三郎さんは、手術(食道全摘)を受けたあと
亡くなった。
なかにし礼さんは
"重粒子線" という放射線治療の一種を受け、
生き延びた。

 原則がそのまま当てはまっています。
どうやら
あの2つの原則さえ覚えておけば、
どの臓器のがんになっても
なんとか対処法を決められそうだ。

 ああ、それにしても、
最後の一文。

「また、初期の食道がんでは、無治療・様子見でも十分な
ことがあります」。

そうすれば中村勘三郎さんはいまも
お元気だったのかもしれない。


  ◆まとめ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  食道がんの場合も、原則どおりの対応でよい。
  すなわち、
  食道全摘術は、手術による死亡率や合併症・後遺症の
  程度・頻度が高く、術後の生活の質も極めて悪い。
  食道を残す放射線治療が優位。
  放射線治療と化学放射線療法とでは、化学放射線療法
  がよい。


 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 メールの続きです☆

> Twitter で血液検査の結果を見ました。
> よかったですね。
> お祝いを、と思ったもののいまだにTwitterは
> よくわからなくて。


 ありがとうございます! 
そうなんですよ。
ボーッと生きててすみませんでしたな私も
おかげさまで
過去最高に良い数値が、
今月の検査で出ました。

  CRP 0.2 mg/dl
  (あと0.1下がれば正常値)
  リンパ球数 18%
  (ついに正常値達成!)

勉強の力は偉大ですねー。

 メールの続き。


> 一つ気になることがあります。
> 新型コロナウイルスの変異種。
> 私も最初に聞いた時
> 「ウイルスってそもそも変異するものだけど?」
> とまず思いました。
>
> そして、生物学(なのかな?)的には
> 「感染しやすくなると重症化はしにくくなる」
> 宿主が死んでいてはウイルス、広まれませんよね。
> だから何を騒いでるんだ? と。
> 実際のところはどうなんでしょうね。
> 一つ考えられるとしたら。
> 自然に発生したものではない可能性もなくはなく。
> そうしたら、感染しやすく重症化しやすい、ことも
> なくはないのかな?
>
> 単純な疑問です。
> もし、意見を聞けたら嬉しいなと思って。


 うん、ぼくも わかんない。 笑

 ウイルスは数時間で進化するため
常にこれまでのデータが通用しません。
だから
近藤誠医師のがん治療の原則のように
原則をおさえるしかない。

すなわち、
「免疫を正常にしておくことが唯一にして最強の対策」。

ことばをかえれば
ストレスを減らし
薬物を飲まず
栄養とっとけってことですね。

それでも症状が出てしまったら
やはり免疫を信じてひたすら休んでいるしかない。
ただし
合併症で死ぬ危険があるとき
救急医療は受ける。
確かに言えることは、これだけです。

あとは、
騒いだってしょうがないし、
むしろ
騒いでいまのような間違った対策をすると
国の血流を悪くして
国民が死んでいくだけです。


> ワクチンなんて怖くて打てません。
> 最後まで逃げるつもりでいます。
>
> 本当に、今の状況っておかしいですよね……

(サガさん)

 同感です。
 今回の騒動は、間違った医療が間違った結果を生むことをあらためて教えてくれます。





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何を得て何を失うか決断する [2021年05月26日(Wed)]




 ここまでで
「すべてのがんに応用可能な2つの原理」
をお伝えしました。

 1.
 化学放射線療法を行う場合には
 同時併用がベター。
 化学療法(抗がん剤)は単独では効果を発揮できない

 2.
 なるべく臓器を残す方向で考えたらよい


 がんといっても
できる場所によってさまざまありますが、
どのがんになっても
これに当てはめていけばいいのです。

ということで
大腸がんの質問をくださった方、
よろしいでしょうかー。

具体的なことを
引用したいんですけど、
私が持っている本には
詳しい大腸がんの項目がないので……。

 ただし、
大腸がんには
大腸がん独特の問題があるとのことで、
その記述があるので読んでおきます。

(以下は引用)


       ◇

 「大腸は、結腸と直腸に分かれます。
結腸は長いので、その一部を切除しても、
機能に与える影響はわずかです。
それゆえ消化管の手術のなかで、
一番後遺症が少ないはずですが、
日本の統計では前述のように、
術後30日以内の死亡率は1.3%もありました。
どうしてそんなに亡くなるのか、
リンパ郭清を行うことが一因でしょう」

      ◇


 ちょっと中断。リンパ郭清(かくせい)とは、
たとえが不適当だが、
りんごを切ってみたら変色していて、
変色しているところだけ切り捨てて食べようか、
いや念のため
色のさかいめよりも多めに切り捨てよう、
というように、

がん組織だけでなく
まわりの正常なリンパ節から
ごっそり切り落としてしまうことです。
そのために死ぬひとがいるということ。

 では続き。


      ◇

 「直腸手術には別の問題があります。
人工肛門になってしまう人がいるからです。

その場合、お腹に穴を開けて、大腸の端をつなぎ、
そこから便を出します。
皮膚に装着したバッグに便をためて便器に流すという、
不自由な、そして臭いを気にする生活を強いられます。
といって、無理に肛門を残すと、肛門が閉まらなく
なって大便が垂れ流し状態になることがあるので、
直腸を切除するときには、人工肛門にするのは止むを
得ない場合があるのです。


 直腸がんの手術では、たいてい骨盤内リンパ節を郭清
するので、性機能障害と排尿障害が生じます。
神経を温存する手技も工夫されていますが、
神経はリンパ節にからみついているため、完全に温存
することは不可能です。
こうした障害の発生率は施設によって違うので(つまり
手技が異なる)、手術の前に尋ねるべきです。
また、下肢にリンパ浮腫が生じることがあります」

(近藤誠『がん治療総決算』
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4167620073/jironosyosai-22/

       ◇


 これらの障害と引き換えに手術して、
生存率アップをこころみるか? 
そこを決断することになるわけだ。

 松井のクローン病は
生きるか死ぬかの病気では
ないけれど、
へたに手をだすと
その手をだしたことで死ぬことがある。
死なないまでも
重い障害が残ることがある。

「人工肛門です」
そう言われて、人工肛門を調べたら、
調べれば調べるほど
暗澹(あんたん)となって、
あー
でもこれでラクになるなら……
と決断しかけ、

いやいやいや
セカンドオピニオンを得ねば! 

 おかげさまで
肛門はすっかり治って、
人工肛門にするかどうか悩んだ日々が
うそのようです。

私を救ってくれた人たちへの感謝を生涯忘れることはないでしょう。

 情報は、命です。


 以上、
切れ切れに引用してきましたが、
いざ自分が、
家族が、友人が
がんになったら、
近藤誠医師の本をまず買いましょう。

 『もう、がんでは死なない』(近藤誠)
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 『最新 がん・部位別治療事典』(近藤誠)
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 がんになっていなくても、
がん保険に入るより
近藤誠医師の本を手元に置くのが先です。


  ◆まとめ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  大腸がんの場合も、原則どおりに考えていく。
  すなわち、
  まず化学放射線療法という選択肢はないので、
  これは外す。
  となると手術するかどうかだが、なるべく臓器
  は残したい。どうしてもやむを得ないときは、
  いくつかのリスクがあるのを承知で最小限の
  腸を切り取る。

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 恩を忘れないためにもこうしてときどき書こう。





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