◆電磁波特集 ４章
　　　　あふれる家の中の電磁波
　　　　　 〜家電ってどうなの？（８）
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　冷蔵庫やエアコンは離れていればいいけど、こたつのような、近づかないと使用目的が果たせない家電は、困っちゃう。
　そしてコレも、使うときは体にくっついてくるんだけど……大丈夫なの？

（以下は引用）

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【掃除機】

　電気掃除機の本体は割合小さなものですが、その割には、電気冷蔵庫並みの強力な電動モーターが使われているので要注意です。
　電気掃除機は、なるべく空気を強く吸引すればよいという単純な機能のせいか、電磁波を発生する装置は電動モーターだけで、インバータなどが使われていないのが救いです。
　ある調査では、電磁波の強さは電気掃除機から３０ｃｍ離れた場所で、５．５ｍＧという値があげられています。ただし、これは掃除機を使っている大人までの距離であり、赤ちゃんや小さな子どもが近くにいると、もっと強い電磁波を浴びるので問題です。
　また、掃除するときに電源コードが足に絡みつきますが、電源コードも電磁波を発生しているので、そのような状態での使用は、なるべく避けたほうが賢明でしょう。

（中原英臣、佐川峻『電磁波はやっぱり危ない』）

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　かつて、掃除がうまいひとから「掃除機は本体を床におかないで、手に持ったほうがいい」と教えてもらい、そのとおりにしてたことがあります……。ホースを右手に、本体を左手に持つの。そのほうがサッサッと移動できるし、掃除機がカベや柱に体当たりして家を傷つけるのを防げるから、とのことだったんですが……。
　それだと、かんじんな自分の体を、電磁波で傷つけていたのだ。
　まあ、そのひとは掃除のプロであって電磁波のプロではないので、しかたありません。
　もうぜったい掃除機は手に持たないぞー！

　でもそうなると困るのは、ハンディの掃除機ですね。手に持たなければ掃除が始まらない。
　あと、いま大人気のコードレス掃除機。便利そうだけど、ちょうど胸元にモーターがくるよね……。

　では、こういう「離れる」ことができない家電を使うときはどうすればいいか？
　浴びる電磁波を減らす、もうひとつの原則、「使用時間を短く」する！　しかない。
　パッ！　とかけて、サッ！　と終わらせましょ。

　(つづく)








　◆ 編集後記
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　　◆電磁波特集 ４章
　　　　あふれる家の中の電磁波
　　　　　 〜家電ってどうなの？（９）
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　家電の電磁波から身を守るための原則は「離れる」こと。
　困るのは、体から離して使えない家電です。電磁波を避けるに避けられない。こたつとか、ハンディの掃除機とかがそうですが、きょうはさらに体に近づける家電。それもヤバい場所に近づけて使うもの。
　ドライヤーです。

（以下は引用）

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【ドライヤー】

　構造は見たとおり、非常に単純で、電動モーターとその前面に熱風をつくるニクロム線があるだけです。
　モーターの回転数制御のための簡単な電子回路も付属しています。ただし、マイナスイオン発生装置付きやターボ機能付きなど、付加機能がついたものもあります。使用中、音が大きくうるさいのですが、短時間の使用であれば、あまり気にされていないようです。
　構造は簡単なのですが、見かけによらず消費電力は大きく、数１００Ｗから１ｋＷ以上になるものもあります。これはニクロム線で熱風をつくるための電力が大きく、電動モーターは数１０Ｗていどです。
　電磁波は電動モーターとニクロム線の両方から発生します。電動モーターは一般に、高周波も含んだ広い周波数域の電磁波を発生し、ニクロム線は５０Ｈｚ、もしくは６０Ｈｚの超低周波を発生します。
　ヘアドライヤーが発生する電磁波は強力であり、ある調査では１０ｃｍの距離で２８．５ｍＧ（ミリガウス）という非常に大きな値が報告されています。
　通常、製品からの距離が１０ｃｍであることはあまりなく、じっさいには、電動モーターなどの電磁波発生源からの距離はもっと離れていることになるのですが、ヘアドライヤーは製品自体が小さく、しかも、頭部に近づけて使うので、それが気になります。
　さらに、マイナスイオン発生装置付きのヘアドライヤーは、いくつかのメーカーが売り出していますが、少し問題です。マイナスイオンを発生させる方法の１つとして、コロナ放電によるものがあります。
　コロナ放電とは、細い電極の間に放電を起こし、コロナという発光部をつくることです。細い針のような電極の周囲には、強い電場が発生します。その強い電場のために空気による絶縁が破れて、電流が空中に流れます。すなわち放電が起こるのです。その放電が空気分子を発光させてコロナが発生し、マイナスイオンをつくるのです。
　しかし、コロナ放電だけでなく、放電は一般に強い電磁波を発生させます。雷などのように、場合によっては紫外線やＸ線など周波数が高く、エネルギーの大きな電磁波も発生します。コロナ放電とは、小さな雷を発生させることです。
　マイナスイオンは健康によいといわれていますが、電磁波を発生させているのでは、その効果も差し引いて考えなければならないかもしれません。

（中原英臣、佐川峻『電磁波はやっぱり危ない』）

　　　　　　◇

　これってドライヤーだけじゃないよね……。空気清浄機にも、除湿器、加湿器にも、へたをすると扇風機にまで「マイナスイオン発生」機能がついてる。
　かくいうわが家の除湿器も、勝手にマイナスイオンを出してくれてます。いっしょに電磁波も出してくれてたんですね。とほほー。
　まあ除湿器や空気清浄機は部屋のスミッコにでも追いやっておけばいいけど、ドライヤーは困りますね……。腕がのびる距離までしか離せない。
　とにかく、頭からなるべく離して、遠くから風を当てよう。
　あと、胸につけて使うのもやめてね。こうすると安定がいいので、長時間かけて髪を乾かす女性はこの使い方をしている人が多いのでは。
　でも、美容師が乳がんになるのはいつもこうやってお客さんの髪を乾かしているからだという説があります。

　(つづく)








　◆ 編集後記
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　　◆電磁波特集 ４章
　　　　あふれる家の中の電磁波
　　　　　 〜家電ってどうなの？（１０）
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　前回に続いて、きょうも「体に近づけて使う」困った家電です。
　まずは、男性限定ですが、これ。

（以下は引用）

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【電気シェーバー】

　ひげをそる部分は、無数の小さな穴が開いた固定した外刃と、動く内刃で構成されています。
　内刃は回転式のものと、往復運動方式のものがあります。（中略）
　内刃の運動は電動モーターによってつくられていますが、その消費電力は５Ｗていどと小さなものです。
　しかし、すでに述べたように、電動モーターは、広範囲な周波数の電磁波を発生させるのです。とくに、電気シェーバーは顔に接触させて使用するという点が気になります。ですが、電動モーターの出力が小さいことや、使用時間が長くないことなどを考慮すると、電磁波の影響は限られたものであるかもしれません。

（中原英臣、佐川峻『電磁波はやっぱり危ない』）

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　ホッ。よかった。まあ無害ではないだろうけど……できるだけササッとすませるようにしよう……。
　ほんとうはカミソリを使えばいいんでしょうけど、どうもわたし、あれだと皮膚を切っちゃうんですよねえ。（へたなのか？）
　いつも顔を傷だらけにしてるよりはいいでしょ（笑）

　次に、これも、体に密着させて使う家電。

（以下は引用）

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【マッサージ器】

　近年、高齢者の方が増えたためか、健康機器が広く普及しはじめています。なかでもマッサージチェアやマッサージ器などが人気です。
　１０万円以上もする高価で豪華なものから、電気肩叩き器ていどのシンプルで安価なものまで、さまざまです。脈拍や体温が測定できるものもあります。まさに「マッサージ・ロボット」ともいうべきものです。
　このため、これらのマッサージ機器はただの家電ではなく、薬事法で医療機器（クラスll）に該当し、一般家庭向けのものは家庭用電気マッサージ器に分類されています。
　マッサージチェアの主な機能は、肩や腰、腕、足などを揉みほぐすことであり、頭や肩を心地よく叩く機能もあります。これらの動作は、電動モーターによって行なわれます。
　消費電力は大きなもので、１５０Ｗていどですが、これが電動モーターの消費電力であるとすると、かなり大型なモーターになります。
　椅子にかけて揉んでもらうタイプは、背中に密着するので、なかの電動モーターから発生する電磁波の影響をかなり近くで受けることになります。大型のモーターであればあるほど、そこから発生する電磁波は強くなります。ただし、使用時間はそれほど長くないので、その点は不安を軽減してくれます。
　マッサージは心地よいものですが、終了したら電気を切り、ゆったりと座るだけにしたほうが賢い使い方といえそうです。

（同）

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　これもマイナスイオンと同じですね。体にいいんだか、電磁波で体に悪いんだか、よくわからない装置となってしまっている。
　家電を買うときって「これがあったら便利！」とプラスの面しか見ないけど、こうして家電を家に置くほど、電磁波の発生源も増やしてるんだよねえ……。

　(つづく)








　◆ 編集後記
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