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松井 二郎
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そもそも電磁波って何? [2017年06月04日(Sun)]

 こんにちは。松井二郎です。
 きょうから電磁波特集 第3章です☆


denjiha.jpg


  ◆電磁波特集 3章
    そもそも電磁波って何?(1)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 きわめて素朴な疑問なんだが……そもそも「電磁波」って、何?

 脳腫瘍、白血病、がんを引きおこす凶悪なもの、なのに、これがいったいどういうものか、そもそも電波と電磁波はちがうのか、そういえば磁波というものもあったけど、それとはどう関係あるのか、ないのか、さっぱり知らない。なんとなぁ〜く高校の物理でやったような気もするんだが……。
 そこで、ざっくりと、ごくカンタンに「電磁波とは何ぞや?」について、まあ、3回くらいで勉強してみましょう。これは物理のメルマガじゃないから、あんまり難しくならないようにしたい(難しいと私がついていけない)。
 そこで、手元の文献をあさって、やさしそうな説明を探してみた。
 ふむ。ふむ。なるほど。

 まず、【「電磁波」と「電波」は同じものである】とのことです。

 じゃあ、いちいち電磁波といわないで、「電波」でいいのに、なんで「磁」という文字が入るんだ?
 続けて文献をあさると……。
 ……。
 ……。

 「さっぱりわからん!」

 こ、これはいったい、どうしたことか。私の頭が電磁波で悪くなっているのか、もともと悪いのか、文献にはやさしく書いてあるようなのだが、なにがなんだか、頭に入ってこない。
 う〜ん……もうちょっと読んでみよう。


 (数時間後)


 ……。
 だめです……。
 こうなったら、うん、しかたない。

 なぜ「電“磁”波」というのか。これはスッ飛ばすことにしよう!

 いや、これはね、ちゃんと悩んで考えたのよ。でもね、この「磁」の説明をしようとしたとたん、イッキに難易度がハネ上がるんです……。
 さっきも言ったけど、これは物理の授業じゃないし、【「電磁波」と「電波」は同じものである】のなら、ああそうなのね、了解! と、「磁」については素通りしたほうが、グッとわかりやすくなり、メルマガの趣旨に沿うと判断しました。
 というわけで「電磁波」の「磁」については深く考えないでください。なんで「磁」が入るんだ! わかるように説明しろ、というとわからなくなるので、【「電磁波」と「電波」は同じものである】。これで終わりにして、先へ進みます。

 ……だめ?
 じゃあ、一言だけいいますと、「電場が磁場をつくり、磁場が電場をつくり、そのお互いの振動が波になるから」。
 ……これ以上は私に求めないで……。
 どぉーしても気になるという方は、「NHK高校講座 物理基礎」がわかりすいと思います。

 <身のまわりには電磁波がいっぱい 〜電気と磁気の波〜>
 http://www.nhk.or.jp/kokokoza/library/tv/butsurikiso/archive/chapter037.html

 この回だけじゃようわからん、という方はさらに「波」から「電磁誘導」あたりまで勉強してみて。
 http://www.nhk.or.jp/kokokoza/library/tv/butsurikiso/
(あ、しなくていいんですよ。どぉーしても気になる方は、です)


 さ。では、いいですか。
 【「電磁波」と「電波」は同じものである】。
 これで話を先に進めれば、そんなにむずかしくありません。あとは、「じゃあ電波って何なのか?」を知ればいいだけです。
 これで、わたしも理解できるんで、心おきなく文献を引用できます。よかった!(笑)
 では、電波とは何か。(以下は引用)

      ◇

 電波という言葉は身近ですが、電磁波と何が違うのでしょうか?
 どちらも同じものです。(中略)ラジオやテレビ、携帯電話や無線LANなど放送や通信に使う電磁波を電波と呼んでいるのです。


植田武智、加藤やすこ『本当に怖い電磁波の話』

      ◇

 というわけで、ここから先は「電磁波」を「電波」に読みかえるとよくわかります。
 この、電波(電磁波)の進む速さはというと――(以下は引用)

      ◇

 電磁波の伝わる速さは、光の速度と同じです。それは地球を1秒間に7回半回るスピードです。
 地球の周囲は4万キロ。つまり、電磁波は1秒間に30万キロも遠くに伝わるのです。じつは光も電磁波の一種なのです。


船瀬俊介『ショック!!やっぱりあぶない電磁波』

      ◇

 ……こんなことさえ知らなかった私が解説しようとしているのだからタイヘンです。
 それはいいとして、この【電波は光の速さ】と知ること、これが、ヘルツ(Hz)とか波長とか、こむずかしい用語を理解することにつながるのだ。
 きょうはここまでです!

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 電磁波で頭が悪くなったことにしておこう……。



そもそも電磁波って何?(2) [2017年06月09日(Fri)]

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 こんにちは。松井二郎です。
 いま内容的に、あんまし間隔をあけると学習効率が落ちるので、しばらく配信のペースを上げていきますね。
 では前回の続きをどーぞ。




  ◆電磁波特集 3章
    そもそも電磁波って何?(2)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 前回は2つのことを学びました。
 まず、【「電波」と「電磁波」は同じものである】。
 つまり電波少年といっても電磁波少年といっても全く同じことである。
 つぎに、【電波は光の速さ】。
 光と同じように電磁波も、1秒で地球を7回り半するのだ(というより光が電磁波の一種)。
 さて、今回だいじなのは後者、【電波は光の速さ】。これを理解すると、ある、よくきくけどよくわからない、あのコトバの意味を知ることができます。

 それは……【周波数】。

 よく、「このラジオの周波数はいくついくつで」と、ふつうに会話で出ますよね。でも、「じゃあ周波数ってなに?」といわれると、答えられる人ってあまりいないのでは。
 かくいう私も、この記事のために調べるまでは知りませんでした。……高校でやってるはずなんですけどね……ま、いいとしようか……。
 あと、【波長】ってコトバもききますね。「周波数」を理解すると、この「波長」もわかります。さらに、その理解のカギとなるのが【電波は光の速さ】ってことなのだ。
 では――周波数って何? 波長って何?(以下は引用)

      ◇

 波が1秒間に振動する回数を周波数といい、単位はヘルツ(Hz)といいます。1回の振動で進む距離を波長といいます。電磁波は速度が一定(光と同じ秒速30万km=1秒間に地球を7周半)ですので、波長と周波数は反比例の関係になります。
 たとえば、800M(メガ)Hzの周波数の電磁波は1秒間に8億回も振動する波で、その波長は37.5cmです。


植田武智、加藤やすこ『本当に怖い電磁波の話』

      ◇

 ――引用はまだ続きますが、いったんここで切りましょう。
 ようするに「電波が光の速さで1秒間に進む距離」を「電波が1秒間に振れる回数(=周波数)」で割ると【波長】なわけです。
 「光の速さで1秒間に進む距離」は30万キロと決まっている。なので、周波数(電波が1秒間に何回ブルブルッと振れるか)におうじて、ひとつの波がどれだけの長さを進むか(波長)が変わってくるのです。【30万km ÷ 周波数】だからね。
 なので、振幅が多い(周波数が高い)ほど、波1つが進む距離(波長)は短いし、振幅が少ない(周波数が低い)ほど、波1つが進む距離(波長)は長くなる。
 ……ややこしいですね。
 もうちょっと例をみてみますか。(以下は引用)

      ◇

 いっぽう送電線から出る50Hzの電磁波は1秒間に50回しか振動しないので波長は6000km(日本の国土の全長の2倍)にもなります。

(同)

      ◇

 ――光が1秒間に進む30万キロを50回で割るから1回6000キロ、なのだが、これすごくないですか。わたし、これも知らなかった。ひとつの波の長さが日本の長さの2倍あるんですよ! そんなものが送電線を通ってるんだ〜。
 この送電線から家庭のコンセントに電気がきてるんですが、テレビもエアコンも冷蔵庫も、この日本の国土の2倍の長さの電波をつかってたんですねえ。何にも知らずにコンセントにプラグさしてた……。

 おっと、話が脱線しそうだ。元に戻そう。
 なぜこの「波長」の説明が必要だったかというと、電磁波が体に悪い理由がこれでわかるからである。(以下は引用)

      ◇

 電磁波は周波数の違い(波長の違い)によって性質が変わります。(中略)
 原発事故で一挙に身近になったガンマ線や医療に使われるエックス線(中略)も電磁波です。中でもガンマ線とエックス線はエネルギーが強く原子中の電子を引き剥がす作用(電離作用)があり、これが細胞中の遺伝子を傷つけることで発がん要因になることがはっきりしています。


(同)

      ◇

 だから放射線は体に悪いし、あまり検診を受けてはいけないのだ。
 しかし!
 電磁波問題の本質は、これではない。
 こういう、波長の短かすぎる電波は体に悪い……と考えられてきた。ところがどっこい! そんなに短くない、ふつうに放送や通信に使う電波も体に悪かった。
 これが電磁波問題の根っこなのである!

 きょうはここまで〜。

 (つづく)




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ……むずかしい?(笑)
 すんません、だとしたら私の説明力の限界です。あー 文章力不足をかんじるうー。



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そもそも電磁波って何?(3) [2017年06月14日(Wed)]

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  ◆電磁波特集 3章
    そもそも電磁波って何?(3)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 物理の授業はまもなく終わりますんで(笑)

 電波は、光の速さ。
 だから、電波の「周波数」(1秒間に波が何回ブルブルするか)が高いと(ブルブルが多いと)、その1回のブルブルで進む距離(「波長」)が短くなります。
 え? なんでかって?
 光の速さってことは1秒で30万キロです。1秒に進める距離が決まってて、その1秒のあいだにたとえば周波数1億なら1億個の波をつくんなきゃいけない、となると、30万キロにおさまるように波の間隔を詰めなきゃいけない。短く、ギザギザに折り曲がらないと、30万キロにおさまらない。だから10億とか100億とか周波数が高い電波は、波が短く、ギザギザに、「鋭く」なるのだ。
 ……ま だいじょぶです! わかんなくても!(笑)
 とにかく! 周波数が高いと、電波は鋭くなり、レーザー光線みたいな攻撃力をもつようになっちゃうってことです!
 その代表が、放射線。
 先日もおそろしい内部被曝の事故がありましたが……放射線といわれる電磁波の波長は1ミリの何1000分の1とか何万分の1で、波に攻撃力があるから、遺伝子がキズつけられてがんになってしまうのです。

 さて。ここまでいいですか(だいたいわかればいいですよ)。

 ところが!
 そんな、放射線だけでなく、ふつーにテレビやラジオ、ケータイで使ってる、1秒間に数回から数億回くらい振れる「ふつーの電波」も、じつはすっげー体に悪かった!
 これこそ電磁波問題の本質なんです。
 「ふつーの電波でしょ」と考えられていた電波が、じつは「ふつー」じゃない、体に悪い異常な電波だった! と、こんなに電波が使われるようになってから、わかっちゃった。アラどうしましょ!
 とゆー話なのだ(どうしましょ、と考えているのはホンの一部のひと、つーかみなさんくらいですが)。

 なぜ、波長の長い(ふつーっぽい)電波もいけないのか?
 短いと、さっき書いたとおりレーザーのような性質になるので、それが細胞をグサッとつらぬいて遺伝子をキズつける、というのはわかる。……よくわかんないけど、なんとなくイメージでわかる(笑)
 「電子レンジが体に悪い」というのも、これに使われるのはマイクロ波というものだが波長は10センチで、この長さだと遺伝子はキズつけないけど、当たったものに熱をくわえる性質、「熱作用」を持つようになるから、その熱で細胞が「料理」されて、壊れちゃう。これもわかる。なんとなく。
 しかし! テレビやラジオや無線LANやケータイ・スマホの電波は、波長が1メートルから100キロもあって、レーザービームの性質もなければ熱作用もない。なのに、それが脳腫瘍や不妊をひきおこしていたのである! なぜだー!!
 さあ、ここからが本番ですよ。このためにわざわざこむずかしい物理の授業をきいてもらったんです。

 ではその話に……入りたいところですが、「電磁波とは何か?」の締めくくりとして、ここまでにたびたび出てきた意味不明のコトバ【電力密度】、最後にコレだけ知っといてください。
 もうちょっとです。がんばって(笑)

(以下は引用)

      ◇

 電磁波がわかりにくいといわれる理由のひとつに単位の複雑さがあります。電磁波の強さを表す単位は周波数によって違うためです。(中略)
 電磁波の強さも電力量で測ることができます。特に電波の場合電力密度(平面を通過する電力量)で、私たちが日常的にばく露する値では1平方センチメートル当たりのマイクロワット(μW/cm^2)という単位が使われます。


植田武智、加藤やすこ『本当に怖い電磁波の話』

      ◇

 ……すみません、これで最後なんでガマンして(笑)

 「ワット」は電気の大きさだ、というのは中学の理科でやりました(よね?)。「マイクロ」は1000分の1ミリ。ってことは、1μW(マイクロワット)といったら0.001ミリワット。ミリをはずしてワットでいうと0.000001ワットです(ややこしい……)。
 ま、ごく小っちゃいってことね!
 その小っちゃい電力が、1平方センチ、つまり親指のツメくらいの面積を、どれくらい通過するか。これが【電力密度】! なのですよ。
 なるほど〜。わたしも初めて知った(笑)
 で、これがたったの0.001μW/cm^2(マイクロワット 毎 平方センチ)でも30%の人が病気になるのに(ドイツの医師グループの報告による)、国際的な規制値(ICNIRPの規制値)は、ゆるゆるもゆるゆる、450〜900μW/cm^2 まではケータイ基地局やテレビの電波塔から出しちゃっていいよ♪ と決めてある。
 さらに日本は、もっとゆるくて、1000μW/cm^2までOK♪(病気になる電力密度の100万倍)……という話だったのだ。

 これで電磁波にかんする用語や単位はよろしいでしょうか?

 以上、「電磁波とは何か」を終わります。
 おつかれさまでした〜。ここから面白くなるからね!(はず)
 次回から本題です!

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 われながら脳ミソ 汗かいた(笑)
 高校でちゃんと物理やっとくんだったぁ〜。



電磁波が怖い真の理由「サイクロトロン共鳴」とは(1) [2017年06月19日(Mon)]

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  ◆電磁波特集 3章
    なぜ電磁波でがんになるのか(1)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 前回で「電磁波とは?」の話は終わりです。だいたい、わかられました?
 はい。だいたいでいいです。
 ざっくりまとめると、電磁波といっても電波といっても同じことで、電波(電磁波)は光の速さで進み、波にはいろんな「周波数」(1秒間に波が振れるギザギザの数)があって、それによってマイクロ波とかガンマ線(放射線)とか名前がついてて、あまりに周波数が高いと猛烈なギザギザになるのでレーザー光線みたいな攻撃力になっちゃって(だから「〜波」じゃなく「〜線」と呼び方も変わる)、それで放射線は遺伝子をキズつけ白血病やがんを引きおこすし、電子レンジのマイクロ波は遺伝子への攻撃力はないけれど水の分子に熱を与える(「熱作用」がある)から細胞が壊れる、のだけれども、ところがどっこい、そんなレーザーの性質もない、熱作用もない、健康に問題ねーだろとおもって人類がバンバン使ってきた電波、つまりテレビの電波、ラジオの電波、ケータイ・スマホの電波、無線LANの電波、電子レンジの電波、そのほか家電の電波、みーんな体に悪かった。
 ……と、これくらい「だいたい」わかってくだされば、オッケイ!

 さて。
 なんでこんな、こむずかしい話をしてきたかというと、なぜ放射線やレントゲンのエックス線だけじゃなくテレビ放送やスマホの通信といった「ふつーの電波」で がんや白血病になるのか、これで理解できるからなんです。
 では……本題に入りますよ。

 なぜ「ふつーの電波」が体を壊すのか?

 答え!
 ――「電波が【サイクロトロン共鳴】をおこすから」。

 なんじゃそら???
 と、またしても松井はこんな言葉初めて知って、調べながらの執筆です。すぐ参考文献に入ろ(笑)

(以下は引用)

      ◇

 電磁波が発病に関わるメカニズムですが、(中略)電磁波が脳細胞中のカルシウムイオンに影響を与えている可能性が指摘され、それに対する「サイクロトロン共鳴理論」という少し複雑な理論があります。ここでは、イオンと共鳴について説明しましょう。
 電子レンジはマグネトロンという電子管から、マイクロ波領域の特定の波長を持った強い電磁波を放射します。このマイクロ波が、レンジ内の物質に作用して、電磁波のエネルギーは熱エネルギーに変換され、熱を発生させます。電子レンジのマイクロ波の電磁波としての波長は12m、振動数は2.45GHz(ギガヘルツ)です。
 つまり、電子レンジのマイクロ波は、対象物質中の水や一部の油を選択的※ に熱する作用があるのです。電子レンジの調理はこの原理に基づいています。


(※ 引用者註:「選択的に」とは、「それだけを」ということ。たとえばA、B、C、D、E……といろんな物質があったらAだけを狙いうちできるってこと。)

 水は電気的に中性のように見えますが、分子レベルで細かく見ると、水素原子と酸素原子で構成されています。水素原子はプラスの、酸素原子はマイナスの電気を帯びているので、その部分に電磁波のマイクロ波が選択的に作用するのです。結論からいうと、共鳴しているのです。(中略)
 共鳴のよい例がブランコこぎです。ブランコを大きく揺らすには、ブランコのゆれる周期に合わせ、少しの力でもよいので、何回も押したり、こいだりしてやります。小さな力でも、何回か押すうちに、ブランコの振幅はだんだん大きくなっていきます。
 お寺に吊り下げられている重い鐘も、この要領でやると、それこそ小指で押すだけで、最終的には大きく動かせます。押す周期、すなわち外部からの振動とブランコや鐘の周期が共鳴しているからにほかなりません。
 ときどき、窓ガラスが、飛行機や自動車などが発する音と共鳴し、ブーンとかビリビリとか振動することがあります。これはその音波の振動数が、偶然に窓の持つ固有振動数と一致して共鳴しているのです。
 固有振動数とは、その物質が構造上持つ、振動しやすい振動数です。大きな声でしゃべると、窓ガラスがビリビリと震えることもあります。これも音と窓ガラスの共鳴現象です。
 音波の振動エネルギーが、窓ガラスの固有振動数と一致して共鳴を起こし、窓ガラスに音エネルギーが効率よく吸収されているのです。

(中原英臣、佐川峻『電磁波はやっぱり危ない』)

http://amazon.co.jp/o/ASIN/4309503853/jironosyosai-22/

      ◇

 ……すみません、物理の授業まだ続いちゃってますね……。もうちょっとの辛抱です!(笑)

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 しかもサイクロトロン共鳴までいきませんでしたが……きょうはここまで〜。



電磁波が怖い真の理由「サイクロトロン共鳴」とは(2) [2017年06月24日(Sat)]

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  ◆電磁波特集 3章
    なぜ電磁波でがんになるのか(2)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 なぜ電磁波が体に悪いかというと、【サイクロトロン共鳴】をおこすから。
 なんじゃそら? ということで前回はまず【共鳴】についてやりました。
 ある周波数はある物質にだけ共鳴する。それで車が通ると窓ガラスがブルブルしたり電子レンジのマイクロ波が食品の水分子を揺すって熱を発生させることができる、のでしたね。

 で、ここから話を進めるため、次に知らないといけないのが、【イオン】です。

 よく「この加湿器はマイナスイオンを発生し……」とかいうし、それを聞いて「おっ、イイね♪」と思うけど、じゃあイオンって何だっけ、といわれると……はて、たしかこれも理科の授業でやったはずだが……何だっけ? となるのは松井だけではないのでは。
 電磁波の害を理解するには、しかしこの【イオン】が重要。人間のからだは食塩水でできてて、食塩水にはイオンが溶けてる、ってことが重要なのだ。
 これがわかりますと【サイクロトロン共鳴】がわかりますんで、次はイオンの話です。がんばろう! 私もがんばる(笑)

(以下は引用)

      ◇

 イオンとは、簡単にいえば、プラスやマイナスの電気を帯びた物質や粒子のことです。電離している物質といってもよいでしょう。
 一般に、水の溶液中の化学物質はイオン、もしくはイオンになりやすくなっています。電子を失った物質、もしくは粒子はプラスのイオンになり、逆に獲得したものはマイナスのイオンになります。
 このように一見、プラスとマイナスが逆に見えるのは、電子はマイナスの電気を帯びているからです。
 イオンが溶けた水溶液の代表的なものとして、食塩水があります。食塩はナトリウムと塩素の化合物であり、固体状態では電気的に中性です。通常は結晶をしていますが、水に溶かすと、食塩の結晶は溶けてナトリウムイオンと塩素イオンに電離、分解します。
 ナトリウムイオンは電子を失い、電気的にプラス、塩素イオンは逆に電子を獲得してマイナスです。
 このように、人間の体内では血液や細胞中に液体の状態で、食塩だけでなく、たくさんの種類のイオンが溶けており、生理的に重要な働きをしているのです。


中原英臣、佐川峻『電磁波はやっぱり危ない』

      ◇

 ――ここまで、いいでしょうか。
 松井も、なぁ〜んとなくわかった、くらいですが、だいじょうぶです。とにかく! 人間のからだにはイオンっちゅうものがあるんだ! これだけわかれば、オッケー。

 この「イオン」に電磁波が「共鳴」するとからだが壊れる、というのだ。
 どういうことか?
 いよいよ話が核心に近づいていますぞ!

(以下は引用)

      ◇

 エネルギーを運ぶものと、それを受け取るものが共鳴を起こすと、一方の振動エネルギーが効率よく他方に受け渡されます。
 このため、少ないエネルギーしか与えていないように見えるのに、選択的に効率よく吸収するので、結果として大きな熱エネルギーや運動エネルギーが生じて、破壊につながることになるのです。
 イオンは電磁波のエネルギーを受け取りますが、電磁波の振動数とイオンの固有振動数が一致して、そこに共鳴が生じ、イオンの激しい運動が生じます。(中略)
 脳細胞中のカルシウムイオンへの電磁波の影響に疑いがかけられていたのですが、これには電磁波とカルシウムイオンの特別な共鳴メカニズムが働いていることが考えられるのです。
 電子レンジのマイクロ波と水分子の関係とまったく同じです。電子レンジと水の関係のように、ある特定の電磁波によって、カルシウムイオンが「共鳴して沸騰する」のです。

 人体におけるカルシウムの重要な働きの1つとして、カルシウムイオンによる神経の伝達作用があります。
 細胞膜にはカルシウムチャネルというカルシウムイオンを通す特殊な窓があり、このなかをカルシウムイオンが出入りすることによって、細胞の働きを調節しているのです。同じような働きを、ナトリウムイオンやカリウムイオンもしています。
 このようなイオンが不足したりすると、神経細胞や筋肉細胞がうまく働かなくなり、重大な疾患を引き起こす可能性があります。
 カルシウムが不足すると、人はイライラしやすく、怒りっぽくなるともいわれていますが、これとも関係ありそうです。
 脳は神経細胞のかたまりですから、もし電磁波がカルシウムイオンを通じて神経細胞になんらかの影響を与えるとすれば、それは脳の疾患に関係する可能性があるのです。その疾患はアルツハイマー病である可能性もあるのです。

 『クロス・カレント』(ロバート・O・ベッカー著)という本に、この問題にヒントを与えるような、電磁波と神経細胞に関する興味深い記述があります。それはアメリカの2名の科学者による研究です。
 その実験では、培養基のなかの生きている神経細胞に16Hzの電磁波を照射したところ、細胞から相当数のカルシウムイオンの放出が観察されたというのです。16Hzというと、一般家庭にきている50Hzや60Hzよりももっと周波数の低い超低周波です。(中略)ちょうどこの周波数でカルシウムイオンの放出が起こるとされているのです。(中略)
 神経細胞からカルシウムイオンが放出されたということは、神経細胞の伝達になんらかのマイナスの影響を与えることであり、脳の場合には「脳神経細胞に影響を与える」ことになります。

 『クロス・カレント』の本の著者であるロバート・O・ベッカー博士は、神経細胞に影響を与えるメカニズムとして「サイクロトロン共鳴」の可能性を紹介、指摘しています。


(同)

      ◇

 でました! やっと【サイクロトロン共鳴】が!
 なぜ電磁波が人体を破壊するか、いよいよナゾが解けますぞ!

 きょうはここまで〜。

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 高校でやったこと、なんでここまでキレイに忘れてるんでしょうねえ……。とほほ。



電磁波が怖い真の理由「サイクロトロン共鳴」とは(3) [2017年06月29日(Thu)]

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  ◆電磁波特集 3章
    なぜ電磁波でがんになるのか(3)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 物理のつぎは化学の授業かよ、と、われながらツッコミたくなるメルマガになってますが、こむずかしい話はきょうで本当に終わりなんで安心してください。
 どうやら電磁波は、わたしたちの体のなかに溶けているイオンを揺すって、それが体に悪いらしい。とくにカルシウムイオンが「共鳴」して沸騰してしまう。神経伝達に欠かせないカルシウムイオンが壊れるから、神経細胞のかたまりである脳が壊れ、アルツハイマーにもなる。
 のであるが、これ、ちょっとふにおちない。

 それには攻撃力が弱すぎるのだ。

 原発事故の放射線とか、レントゲンのX線とか、1000兆ヘルツ以上の、つまり1秒間に1000兆回以上もギザギザ動く、レーザー兵器というべき電波ならわかる。なぜ、16ヘルツていどの、どうみても細胞を壊す力がないゆるい電波が、アルツハイマーなどを引きおこすのか?

 その秘密をとくのが【サイクロトロン共鳴】なのだぁ!

 ということで、お待たせしました、よーやくこの話です。(以下は引用)

      ◇

 『クロス・カレント』の本の著者であるロバート・O・ベッカー博士は、神経細胞に影響を与えるメカニズムとして「サイクロトロン共鳴」の可能性を紹介、指摘しています。サイクロトロン共鳴は、電磁波とカルシウムイオンの共鳴現象の一つです。
 「サイクロトロン共鳴」は複雑ですが、簡単にいうと、こうなります。
 イオンなど電気を帯びた粒子が、ある磁場の方向に沿って円運動をしている場合、その円運動の周期に合った電磁波を照射して、その回転速度を上げていくことです。


中原英臣、佐川峻『電磁波はやっぱり危ない』

      ◇

 ――いったん、切ります。わたしもわかんない(笑)

 えーと。磁場というのは、磁石のN極からS極にむけて発生している、磁力をおびた空間ですね。で、「磁場の方向に沿って」「イオンなど電気を帯びた粒子が円運動をしている」。
 これはつまり……あれだ!

 「魔貫光殺砲(まかんこうさっぽう)!!!」だ。


 (魔貫光殺砲とは - ニコニコ大百科)
  http://dic.nicovideo.jp/a/%E9%AD%94%E8%B2%AB%E5%85%89%E6%AE%BA%E7%A0%B2

 (Google 「魔貫光殺砲」の画像検索結果)
  https://goo.gl/uQLzVM


 すなわち『ドラゴンボール』でピッコロが使った技。指先にためた気を放出すると、気は直線レーザーとなり、さらにその直線レーザーの周囲をもう1つのレーザーが螺旋(らせん)をえがき、驚異の破壊力をもって敵の体を貫通する!
 直線レーザーが「磁場の方向」、螺旋レーザーが「イオンなど電気を帯びた粒子が磁場の方向に沿って円運動」。で、この螺旋レーザーの「回転速度」がだんだん早くなっていく、と。

 オッケイ!!(松井的には)

 まぁ、でもぉ、とにかくこんなイメージですぅ。
 すみません、物理の授業じゃないので、イメージでとらえて、先に進みます。(以下は引用)

      ◇

 このサイクロトロン共鳴により、イオンなどは電磁波のエネルギーを効率よく吸収して、自らのエネルギーを増やしていくのです。(中略)
 ただ、サイクロトロン共鳴には、一定の変化しない定磁場※ が必要です。


(※引用者註:定磁場の“定”ってなんだ? と深く考えないでください。磁場の一種です。ただの「磁場」と読んでおいてもらえれば……)

 サイクロトロン共鳴を起こしたイオンは、この定磁場が向いている方向の線に巻きつくような螺旋状の運動をします。(中略)地磁気がこの定磁場の役割をしているのではないかと、ベッカー博士は推定しています。
 地磁気の方向に小さな螺旋を描いて運動していたカルシウムイオンは、16Hzの電磁波によってだんだん加速され、大きな円運動を描くようになります。つまり、運動スピードは徐々に上昇していきます。
 このメカニズムによって、「なぜ16Hzという極端に低い周波数の電磁波がカルシウムイオンに共鳴を起こすのか」が説明されます。
 共鳴を起こしたカルシウムイオンは、16Hzの電磁波から効率よく運動エネルギーを獲得し、そして激しく運動します。その結果、カルシウムイオンが細胞内にとどまれなくなり、細胞から外に放出されるのです。


(同)

      ◇

 ――つまり「魔貫光殺砲(まかんこうさっぽう)!!!」の螺旋レーザーが、ぽーんと離れて、どっかに飛んでいっちゃうのだ。……すみません、イメージです。
 この、どっかに飛んでっちゃうのがカルシウムイオン。体内(神経細胞内)のカルシウムイオンが電磁波に共鳴して飛ばされてしまう、と理解しよう。

 以上です!
 だから、めちゃくちゃ弱い電波なのになぜ? という話ではなく、強いも弱いも関係ない。ある物質はある周波数に共鳴するんだから、たまたまカルシウムイオンは16ヘルツで加速して飛んでってしまうんである。
 これが電磁波で頭が悪くなる理論です。

 きょうはここまで〜。

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 こんなたとえしか出てこない松井の悲しさよ。