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松井 二郎
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ケータイで不妊症になる [2017年03月02日(Thu)]

  ◆電磁波特集 2章
    スマホから離れろ(6)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こう毎回毎回、ケータイは怖いよ、ヤバいよと書いていると、そろそろ「じゃーいったいどーしたらいいの」という声がきこえてきそうで、気が引ける思いがないでもない。
 いや、多分にある。だって、毎日使うものだし、そんなヤバいんだったらもう使うのやーめた、とタバコをやめるようなわけにはいかないものであるし、どうにも、困る。
 そこで解決策は――近日、おしめしするので、もう少しだけヤバい話を続けてもよいだろうか。(ひとことだけ解決策を言っておくと……なるべく体から離してください!)

 ケータイで命が終わることが問題ならば、命が生まれなくなるのも問題だろう。つぎはそんな話だ。

(以下は引用。「電力密度」などのこむずかしい言葉は、これももうすぐ解説するので、いまのところ気になさらず。)

      ◇

 「携帯電話の使用時間と精子との相関関係」について調べた米国の「アガーワル論文」がある(中略)。
 1日4時間以上使うヘビーユーザーの場合、「運動する精子は半分以下の45%」「正常な形の精子は18%」となっている。
 電磁波のリスクに関する研究が早くから進んでいるロシアでは、放射線防護委員会が、「1回の通話時間は3分以内、次の通話まで15分以上の間隔をあけること」を勧告している。

 「電磁波の生殖系への悪影響」に関心をもち、長年、海外の論文などを調べてきた「電磁波環境研究所」の荻野晃也さんによると、「電磁波の精子への影響」について調べた最初の疫学研究は、1975年の「ラングラジャン論文」(ルーマニア)。「電力密度『100μW/cm^2』のマイクロ波で、精子の数が減少する」ことが明らかにされている。
 しかし、当時は、熱上昇効果がないような弱い電磁波被曝であれば、「影響なし」とされていた。ところが、携帯電話の急激な普及にともなって、1990年ごろから、精子や精巣などに関する研究が急増しはじめた。
 荻野さんは1975年以降の「マイクロ波の精子・精巣などへの影響」について書かれた論文を調べているが、その数は67件。そのうち、「携帯電話の電磁波の影響」について書かれた論文は31件。ほとんどが1999年以降のものだ。2007年以降に限ってみると、なんと25件中22件が、携帯電話の電磁波について書かれたものだ。

古庄弘枝『見えない汚染「電磁波」から身を守る』

      ◇

 食べ物がおかしいせいで精子の数が減り形も奇形になっているとは聞いていたが、電磁波もだとなると……先進国で子供の数が減っているのは経済のせいではない。環境だ。
 街ではおかしな食べ物しか買えず、電磁波もブンブン飛んでる日本、そりゃ草食系男子が増えるわけである。
 じゃあ、オネエが増えすぎているのも?
 新たなオネエを続々登場させるバラエティ番組、あれ見て笑ってていいのか。

 ケータイ・スマホが、どう精子に影響しているのだろう?
 別の本にくわしく書かれていた。

(以下は引用)

      ◇

 携帯電話は脳腫瘍のリスクを高めるだけでなく、男性の生殖能力を低下させるおそれがあることも最近の調査で示唆された。
 米国オハイオ州のクリーブランド・クリニック生殖医療センターのアショク・アガーワル博士の研究チームは、2004年9月から05年10月まで不妊治療を受けた男性患者361人(年齢25〜38歳)を対象に、携帯電話使用と精子の質に関する調査を行った。調査参加者からは、結核、糖尿病、睾丸炎、高血圧、心臓病などの病歴がある人、過去4週間以内に感染症になった人、喫煙者などは除外されたという。
 研究チームはこの361人から精液を集め、個々の精子数、運動率、生存率、正常形態率などを検査。同時に361人に携帯電話使用の有無や1日の平均使用時間などを尋ね、グループA 携帯電話を使用しない人、B 1日の使用時間が2時間未満の人、C 2時間以上4時間未満の人、D 4時間以上の人の4つのグループに分けた。各グループの人数はA 40人、B 107人、C 100人、D 104人となった。(中略)精子数はグループA 8589万個/ml、B 6903万個/ml、C 5887万個/ml、D 5030万個/mlとなった。(中略)
 これらの数字は、携帯使用と精子の質に強い関連があることを示している。携帯電話を使用しないグループAは精子数、運動率、生存率、正常形態率のいずれも最も高い数字を示し、グループBからC、Dと使用時間が増えるにつれて、精子の質はどんどん低下している。

 アガーワル博士はこれらの結果に衝撃を受けたという。しかし、調査はあくまで参加者の自己申告データをもとにしていたので、博士は実際に精子に携帯電磁波を照射するとどうなるのかを調べることにした。
 研究チームは32人の男性ボランティアから集めた精液を半分ずつにし、試験群と対照群に分けた。そして試験群の精液を携帯電話から約2.5センチ離したところに置き、通話モードにして1時間放置した。携帯電話は米国で普及している周波数850MHz対応の機種を選んだ。2.5センチ離して置いたのは、男性の精子を溜める睾丸と、ポケットに入れた携帯電話との距離を想定してのことだという。一方、対照群の精液には携帯電磁波に曝露させなかった。
 この状況で試験群と対照群の精液にどんな変化があるかをみたが、結果は驚くべきものだったという。対昭群に何の変化もみられなかったのに対し、試験群の精子は運動率が7パーセント、生存率は11パーセントも低下した。さらに試験群の精子には、がんや心臓病などの病気に関与しているとされるフリーラジカル(活性酸素)が85パーセントも増加し、逆にフリーラジカルを中和する(有害性を少なくする)作用のある抗酸化物質は6パーセント減少した。

 アガーワル博士は私の取材でこう話した。
 「私たちは精子に携帯電磁波を曝露させれば何らかの影響はあるだろうと推測していたが、これほど大きなものとは考えなかった。なぜこのようなことが起こるのかはわかりません。でも、この作用が精子のDNA損傷や質の低下に関連しているのは間違いないと思います」

矢部武『携帯電磁波の人体影響』

      ◇

 やられるのは精子だけではない。
 つぎはニワトリの話だが、受精卵もだという。――

(以下は引用)

      ◇

 電磁波は、ニワトリの卵にも奇形を多発させます。60ヘルツ電磁波を5回照射すると、産まれたヒナの神経組織や心臓などの奇形発生率が通常の3倍に急増したのです。さらにパルス電磁波は奇形発生率を7倍に増やします。
 鶏の胚への悪影響はFDA(米食品医薬品局)、カナダ、スウェーデン、スペインでの追試でも確認されています。同じことは人間にも起るのです。ケータイ・マイクロ波でもニワトリの卵の死亡率が6倍に急増します。60個ずつの鶏卵孵化器の中央にケータイを置くと、その周辺の卵は死んでしまうのです。(仏、シモ博士ら)

船瀬俊介『ショック!!やっぱりあぶない電磁波』

      ◇

 ――受精卵はいつ「人格をもつ」のだろう? もっと突っ込んで、誤解をおそれずにいうならいつ「魂が宿る」のか?
 もし、受精したときである、とすれば……ケータイは恐ろしい罪をつくっているのではないか。

(つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 「2時間ごとに15分の小休止をとりましょう」と、ファミコンの説明書に書いてあったけど、守ったことなかった。
 ケータイ・スマホは「1回の通話時間は3分以内、次の通話まで15分以上の間隔をあけること」ですか。
 説明書に書いとけよ!(守るひといねぇか)





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ケータイで「キレる」 [2017年03月10日(Fri)]

  ◆電磁波特集 2章
    スマホから離れろ(7)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 脳腫瘍。アトピー。不妊症。ケータイによる病気を、いろいろみてきた。
 つぎは、病気と呼べるものではないのだが……もしかしたらこれが、いちばん怖いケータイの害ではないか?

(以下は引用)

      ◇

 携帯電話の電磁波によって脳波や脳内の血流が変化するという研究が増えています。(中略)
 覚醒時と睡眠時の両方で電磁波ばく露による脳波への影響が示されています。もっとも影響を受けやすいのが周波数7〜15Hz(ヘルツ)のアルファ波という脳波です。ただその反応は脳波が強くなる場合と弱くなる場合の両方あります。
 また脳波以外にも脳内の血管を流れる血液の量や、グルコース(ブドウ糖)代謝への影響が示されています。
 47人のボランティアを対象に頭の左右両方に携帯電話を設置して、右側の携帯電話だけ50分通話状態(音声は切ってあるので被験者にはわからない)にするのと、どちらの携帯電話もオフの状態で50分の2回の試験を受けてもらい、その両方で脳のグルコース代謝の状態を調べました。その結果、脳の右側へ実際に電磁波をばく露した場合にだけグルコース代謝が増えたのです。またグルコース代謝率はばく露した電磁波の強さに比例して増えました。現段階でいえることは、短期的な電磁波のばく露により脳の働きが影響を受けるということです。

植田武智、加藤やすこ『本当に怖い電磁波の話』

      ◇

 このごろニュースをみていると、「この犯人はアタマがおかしいんじゃないか?」といぶかる事件があまりに多い。
 枚挙にいとまがないが、たとえば先日の、芸能活動をしていた女子大生を34ヵ所切りつけたというもの。このかたは命をとりとめたが、ほかにも、女にフラれてその女を殺してしまう事件がひんぱんに報道されている。
 ふつう「フラれた」→「おれと付き合うより幸せになってくれよ」だろう。それが「フラれた」→「殺そう」になる。
 テレビドラマや映画の影響もあるが(これも電波公害の一種だ)、これらの若者はじっさい「アタマがおかしく」なっているんじゃないか。

 若者だけでなく、大の大人もだ。妻に無視された夫がアタマにきて自宅に火をつけ子供4人を焼死させた事件があった。殺そうとまで考えていなかったのかもしれないが、家にガソリンをまいて火をつけたらどうなるか、まともな頭で考えればわかることだ。犯人は、大の大人どころか、自衛隊の幹部だったのだから優秀な人間である。なぜこんなことがカッとなった一瞬でわからなくなったのか。
 怒りというものがそういうものだともいえるが、脳が正常に機能していなかったと疑わざるをえない。
 軍隊の設備は強力な電磁波を出すものが多いそうだから、いつも強力な電磁波を浴びて、いつも頭がかきみだされていたのか。

 だが、そんな環境でなくても、たかがケータイ・スマホで、脳波が乱れるのだ。ちょっとしたことでキレる若者、ばかりか、キレる大人が急増しているのはそのせいかもしれない。
 いままで報道されていなかっただけのことで、昔からこうだったのか。それはわからない。しかし私が子供のころよりも異常なニュースが増えているように感じてならないのである。

 増えているとすれば、犯人はケータイ? いや、脳波を乱すとわかったからといって、それだけで容疑者あつかいしてよいものか。
 と思ったら、脳波だけではないようだ。

(以下は引用)

      ◇

 感情や精神の異常は、電磁波による神経ホルモン異常でおこります。
 ただ、それだけではありません。電磁波は、直接、脳細胞にダメージをあたえるのです。(中略)

 「培養液の中で、生きている神経細胞に、16ヘルツの電磁波を照射してみた。すると、神経細胞から相当量のカルシウム・イオン流出を確認した」(78年、S・バーウィン医師ら)
 これは脳などの神経細胞が、電磁波被ばくで物理的な損傷を受けることを証明するものです。そのメカニズムも解明されています。
 つまり、イオンなど荷電粒子が、電磁波エネルギーを吸収して、らせん運動することで、細胞膜を突き抜けてしまうのです(サイクロトロン共鳴現象)。
 電磁波照射で、神経細胞から流出するのはカルシウム・イオンだけではありません。
 「磁場の中にラットを置くと、すぐに脳のリチウムが欠乏して、時間感覚を喪失した」(米国での研究報告)(中略)
 脳波が乱れる――ということは、感情や行動も乱される、ということです。
 それも、脳からカルシウムなどのイオン流出によるものと思えます。

 神経細胞は、細胞膜で情報伝達しています。カルシウム・イオンは、その「神経パルス」制御に不可欠な物質です。それが電磁波照射で流出して減少する。その結果、神経伝達は混乱におちいるのです。
 さらにカルシウム・イオンは生命維持にきわめて重要な役割を果たしています。
 「精子の活動も、心臓の鼓動も、細胞分裂も、カルシウムなしにはありえない」(荻野博士、前出)
 電磁波被ばくによる神経細胞からのカルシウム流出は生命活動そのものを、おびやかすのです。

船瀬俊介『ショック!!やっぱりあぶない電磁波』

      ◇

 精子が減ることも、あわせて説明がついてしまった。


 だいぶケータイの容疑がかたまってきたが、最後にもう1つ証拠を。

(以下は引用)

      ◇

 次のような報告もあります。
 「約60ヘルツの超低周波を浴びると、脳内物質が変化し、時差ボケのような疲労や倦怠感をおぼえるようになる」
 73年、米海軍航空医学研究所のD・ベイシャー博士はつぎの研究発表を行っています。
 「45〜70ヘルツ電磁波を、わずか1日浴びただけで、10人中9人の割合で、血しょうトリグリセライドの値が、正常値からいちじるしく上昇した」
 この物質は、ストレス反応で上昇することが知られています。つまり、電磁波を1日浴びただけで、9割に顕著なストレス反応が出現したのです。このストレス物質は、さらにコレステロール代謝や肥満にも関連しています。つまり、電磁波ストレスが、今度はトリグリセライド値を上昇させ、つぎに動脈硬化や心筋梗塞、肥満などをひきおこすのです。


船瀬俊介『ショック!!やっぱりあぶない電磁波』

      ◇

 アタマをおかしくさせている容疑にくわえ、動脈硬化、心筋梗塞の余罪もこれで確定。
 それと、わたしのクローン病。ストレスを減らさないと治らないのに、これは聞き捨てならない。45〜70ヘルツというのはケータイの電磁波ではないが、家電がこれにドンピシャリじゃないか!

 おっと、家電のことはケータイの話が一段落したあとにしよう。

(つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 メールをご紹介しますね。


> 松井さま
>
> Yと申します。
> いつもメルマガ楽しく読ませて頂いています。
> ここ最近、シリーズになっている電磁波のお話を読み、
> 僕自身もかなり電磁波が気になるようになりました。
>
> そんな中、僕は仕事で出張が多く、飛行機で移動する
> 機会が多いのですが、
> ある時CAさんが水色の石を持っていることに
> 気付きました。
> 少し仲良くなってから聞いてみると、
> 「電磁波をカットする石」とのことでした。
> 何でCAさんが電磁波カットを?と思ったのですが、
> 話を聞いてみると、
> 実は飛行機はもの凄い多量の電磁波を出しながら
> 飛んでいるんだそうです。
> そして、衝撃の事実が・・・。
>
> CAさんによると、
> 「時差ボケは、実は時間差によるボケではなくて、
> 飛行機から出る電磁波の影響で、
> 一時的に脳が障害を起こしている状態なんです。」
> とおっしゃるのです。
>
> あまりに衝撃だったのですが、一般的には時差による
> ボケで片付けられてしまっている。
> 飛行機に長時間乗った時のあの様々な不快症状は、
> 電磁波によるものだったのかと、ようやく納得が
> いったのです。
>
> もちろん、新幹線も同様ですから、この先
> リニアモーターカーなんて普及した日には
> どうなることやら・・・。
> そこに来て、松井さんがおっしゃるように、
> 多くの方はスマホ依存で、
> しかも携帯の基地局にまみれ、家はオール電化、
> 車はハイブリットカーとくれば、
> もう生きながらにして、死んでいるようなものです。
> 本当に怖くなりました。
> 今の時代に、全部を避けることは難しいですが、
> 意識しながら対策していかねば・・・と改めて思いました。
>
> 引き続き、クローン病の治療も続けられていると思いますが、
> お体ご自愛くださいませ。


      ◇

 まじッスか!
 たしかに飛行機に乗ったあとって、グッタリくる。時差がない国内便でも……。
 こーゆー電磁波の害って、アスベストみたいに、「あんな危ないもの使ってたなんて」とか、そのうち言われるようになるのかな。20世紀から21世紀って、ホントおくれてたよねー、なんて。
 ところで……

> ある時CAさんが(中略)
> 少し仲良くなってから聞いてみると


 この、CAさんと仲良くなる方法についても別途メールでご報告ください(冗談です)。
 ではまた〜



ケータイでアルツハイマーになる [2017年03月18日(Sat)]

※このメルマガは3月11日に配信されたものです。


 こんにちは。松井二郎です。


  ◆ お知らせ            [PR]
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 あの日から、きょうで6年です。
 あの地震にあわれた方がテレビで、被災した者にできることは忘れることです、と言っておられました。つらい記憶は、早く薄れていただきたいです。
 では、被災しなかった者にできることは? 忘れないことではないでしょうか。
 忘れないとは、何かしら行動をすることだと思います。

 こちらから、クレジットカードでいますぐ寄付ができます。

  東日本大震災 復興支援財団
  http://minnade-ganbaro.jp/shien/donation/


 では前回の続きを。




  ◆電磁波特集 2章
    スマホから離れろ(8)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 子供のころ「そんなにファミコンばかりしてると頭が悪くなるぞ」と、よく言われた。じっさいわたしは青春時代をほぼファミコンに費やし、志望校のランクが2つ3つ下がった(すでにこの行動じたい頭が悪いが)。

 いまの子たちなら、さしずめ「スマホばかりしてると頭が悪くなる」といったところか。
 だが、いまの子たちのほうが問題が深刻である。ファミコンとちがって、ケータイやスマホでは脳が物理的に破壊されるのだ。

(以下は引用)

      ◇

 スウェーデン・ルンド大学のリーフ・サルフォードさん(神経外科医)らは、GSM(欧州移動電話)から放射されるきわめて微量な電磁波が、「ラットの脳に損傷をもたらす」ことを明らかにした。彼らは、人間の10代に当たる、12〜26週齢のラットに、デジタル・マイクロ波(915MHz〔メガヘルツ〕)を2時間放射し、50日後に脳の検査を行った。
 ラットは8匹ずつに分けられ、それぞれに、SAR値(人体に吸収される電磁波のエネルギー量)「0.002W/kg」「0.02W/kg」「0.2W/kg」の強度の電磁波が放射された。すると、SAR値「0.002W/kg」の電磁波の放射を1回受けただけで、「神経細胞に損傷」が見られ、また「BBB(血液脳関門)からアルブミン(たんぱく質)の漏出が8週間も続いた」という。ちなみに、「ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)」が推奨している暴露基準値の上限は、「2W/kg」。じつに、その1000分の1の「非加熱」※ レベルで、損傷が起こったことになる。(中略)


(※ 引用者註:この「非加熱」というのが重要! 電磁波で「加熱」されたから壊れる、のではないのだ。これについては後日くわしく。)

 また、実験では、「脳の『学習・記憶・行動』を司る部分に損傷を与える」ことも認められ、SAR値「0.002W/kg」、「0.02W/kg」強度の電磁波にさらされたラットでは、かなり多くの「脳細胞の死」が発見された。これらのことを踏まえ、サルフォードさんは、次のように警告している。
 「携帯電話の電磁波によって、アルツハイマーを発症する人がいる可能性もある」
 「アルツハイマー症の傾向のある人が、毎日、携帯電話を使っていれば、数10年後、彼らが中年にさしかかったときに、悪影響がでてくる可能性は否定できない」


古庄弘枝『見えない汚染「電磁波」から身を守る』

      ◇

 スマホ世代のいまの子たちもやがては老人になる。子供のときから老人まで、ずっと、脳細胞を破壊する道具をつかうのだ。いまでさえ認知症の人は年々増加していて85歳以上では3人に1人の割合である。とっくに異常事態だが、スマホ世代が高齢化した社会は、はたして社会が維持できるか。それよりも、いまの子たちが老いたときのしあわせはどうなる。

 子供たちは、決してケータイやスマホを「使って」いない。時流によって「使わされて」いるだけだ。はやく批判精神を身につけ疑問をもってほしい。
 しかし、そのように思考する脳も、ケータイは奪うのだ。

(つづく)




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 とくにいちど始めると3時間はやめられないファイアーエムブレムで成績を下げました……。
 ああっ、またリセットかッ!





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公的機関はケータイの害をどうみている? [2017年03月28日(Tue)]

  ◆電磁波特集 2章
    スマホから離れろ(9)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ケータイは、やばい。
 このごろの「やばい」はすごいの意味らしいが、それでも、やばい。すごすぎる害毒である。
 その害をずっと挙げてきたが……おうおうにしてこういう話は、ジャーナリストだけが騒ぎ立て、医者は相手にしないものである。都市伝説のたぐいとして、見向きもしない。
 ところがだ。

(以下は引用)

      ◇

 米国内でいち早く予防対策を実施した病院がある。(中略)2008年7月、ピッツバーグ大学がん研究所(UPCI)所長のロナルド・ハーバーマン博士は約3千人の職員(医師、看護師、事務員などを含む)に、「携帯電話の使用をできるだけひかえるように」と異例の勧告を出した。
 私の取材に対し、ハーバーマン博士はこの決定に至った理由として、(1)最近、携帯電話の長期使用と健康被害の関連を示す調査結果を多く目にするようになったこと、(2)科学的証拠についてはまだ議論は分かれるものの、予防的措置を促すのに十分な調査データはそろっていると確信したこと、(3)世界中の病理学、腫瘍学、公衆衛生学などの専門家24名で組織される国際専門家諮問委員会(IEA、lnternationa1 Expert Advisories)が「携帯電磁波を潜在的な健康リスクとなすべきだ」との声明を出したこと、(4)フランスなどではすでに携帯電磁波の曝露を厳しく制限するべきだとの勧告を出していること、(5)インターフォン研究※ の最終報告書


(※引用者註:インターフォン研究……いまのところ世界で最も有名な、携帯電話の害を調べた研究。)

の発表が2年以上遅れていることから(当初2006年の予定)、その結果を待つより、病院内の職員には早めに予防的措置をとらせたほうがよいと判断したことなどをあげた。

矢部武『携帯電磁波の人体影響』

      ◇

 UPCIは全米屈指のがんセンターである。その医者が動いたのはやばい、おっと、すごいことだ。

 でも、さすがに公的機関は動かないよね。
 どんな薬害も公害も、そんな事実はないの一言で葬る、あるいは知っていて知らないフリをするのがお役所対応、失礼、大人の対応である。どうせ電磁波もそうなるんでしょ。
 と、おもったら。
 ここが動いた。

(以下は引用)

      ◇

 2011年5月、携帯電話から出る高周波の電磁波について「発がん性の可能性あり」という評価結果が下されました。評価をしたのは世界保健機関(WHO)に属するがん研究の専門機関である国際がん研究機関(IARC)。送電線や家電製品から出る超低周波の磁場についても2001年に同様の評価結果が下されています。つまり電磁波の発がん性については周波数の高低の両方で可能性があるということになりました。

植田武智、加藤やすこ『本当に怖い電磁波の話』

      ◇

 コレ超やばくね? WHOだぞ。
 周波数が高い低いというのは後日くわしく説明するが、ようするに、家電だろうがケータイだろうが電波塔だろうが電柱だろうが電磁波を出すものはみんな体に悪い、と言っているのだ。
 電波塔や電柱は近づかなければいいし、家電なら半径1メートル以内に入らなければほぼ無害化するが(電磁波の害は距離の2乗に反比例するため)、ケータイ・スマホはいつも肌身離さず身につけていることが超やばい。

 もはや、明白。
 ケータイ・スマホには何らかの「対策」をせねばならない!

 というわけで、 お待たせしました。次回からその「対策」編です。

(つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 引用文は少し古いので「携帯電話」という言葉しか出てきませんが、すべて「スマホ」と読みかえればいいです。