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松井 二郎
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600キロの旅に挑戦してみた [2016年01月09日(Sat)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(133)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 2015年6月(治療開始から5年1ヵ月)。

 「お元気ですか」
 いつもの病院での診察である。
 「はい。元気なんです、なぜか」
 「いいことですよ。ではきょうの血液検査の結果ですが、」
 ここのところ、まあまあ落ち着いているのだ。ちょっと期待。
 「アルブミンが3.5」
 うむ。栄養状態は上出来。
 「CRPが、」炎症のひどさは……「2.7」
 えっ……そ、そうですか。それは、残念。このまえ1.7まで下がったのに。あのまま0.3(正常値)までいくと思ったが……。
 しかし、この日はいつもの「お薬のススメ」はなかった。“レミケード”のレの字も言われなかったのは久しぶりである。低いなりに安定しているとみてもらえたのか。

          ◇

 診察室を出て、会計に呼ばれるのを待ちながら、渡されたデータをみる。
 「やっぱ白血球はもう調べてくれないんだ……」
 白血球の総数は書いてあるが、以前はあったリンパ球・単球・顆粒(かりゅう)球ごとのパーセンテージは削除されたままだ。
 これじゃ、かんじんなことが、わからない。
 というより、何もわからない。免疫力が上がっているかどうかをみるには白血球全体を100%としてそのうちリンパ球が何%あるかをみなければならない。最低でも30、できれば40%はないと、完治にむかっているとはいえないのだ。
 治ってきているか、を知るにはやはり、松本医院へ行くしかない。


          ◇

 「そろそろいっぺん、こっち来なさい」
 松本仁幸先生と電話で話す。
 「はい、行きたいのですが……痔瘻(じろう)が痛くて」
 「ええとアレ、わっぱ? アレつかって来てる人もいるよ」
 穴のあいた丸い座布団(円座)のことである。
 「来ないあいだがあっていいのは、せいぜい1年や。ほんとうは半年にいっぺんは来いってみんなに言うとる。すぐにということやないが、ま、頭いれといてや〜」

 そうだよなあ……。
 4年も顔を見せていないのはわたしだけらしい。たしかに、先生のお立場からすれば、というよりほかの医者がこの状態をみたら、4年も患者に会わずに何をもって治療しているのか、ということになる。それでは松本先生にご迷惑をかけてしまう。
 それにわたし自身、早く、松本医院を再訪したいとかねがね願っていた。ここのところ、まあまあ、そこそこ、幽(かす)かに元気だし、そろそろ……行けるのではないか?

 「よし、大阪、行ってくっか!」


          ◇

 かくして、ついに荷物をまとめはじめた。といっても、まとめてくれるのは家内だが。
 往復600キロ以上。いまのわたしに、こんな長旅ができるだろうか? といっても、車を運転するのは家内だが。
 助手席のシートを倒し、横になり、痛いおしりまわりをクッションでかため、いざ出発!
 おお、とうとう発進してしまったぞ。だいじょうぶかいな。とにかく、もう戻れん。どうなろうと大阪まで行くっきゃない。

 「うう、ハラいてぇ」
 そしてこんな日にかぎって、元気じゃない。30分か1時間に1回、パーキングエリアに入ってもらう。もちろん用事はきまっている。幸い、どこの個室も待ち時間はなかった。ホッ。
 ちょっと走ってはトイレ、ちょっと走ってはトイレ、ちょっと走ってはトイレをくり返し、ついに、大阪・高槻市に到着!

 き、きたぁ〜。

 (つづく)




 ※松本医院での診療を希望される方は
  松本医院ホームページ http://www.matsumotoclinic.com
  熟読のうえにも熟読されてからになさいますよう、
  お願いいたします。




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 今年こそ、リアルタイムで状況を書けるように追いつくぞ〜!(抱負)





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4年ぶりの松本医院訪問記 [2016年01月18日(Mon)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(134)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ちょっと走ってはトイレ、ちょっと走ってはトイレをくり返し、ついに、大阪・高槻市に到着!
 き、きたぁ〜。
 予約していたビジネスホテルにチェックインして、きょうはここまで。診察は明日だ。お、おやすみなさい……。バタッ。

          ◇

 翌朝。
 うちの近所とちがって人だらけの路地を、フラフラしながら医院へむかう。いつもフラフラしているが、加えて長旅でヘロヘロである。何度も人とぶつかりそうになった。

 「お〜、松本医院だ、なつかし〜」
 毎月電話しているけれど、こうして来るのは4年ぶり。入ると――うん、変わってない。
 ただよう漢方薬の匂い。満員の待合室。ひっきりなしにかかってくる電話。
 そして、診察室から聞こえてくる、というより響きわたる松本先生のお声。お変わりなくノリノリで、速射砲のごとく、放送禁止の話をまくし立てておられる。放送禁止ゆえ、ここにも書けない。ご了承を(笑)

 「松井二郎さーん」
 呼ばれて、まずは鍼灸。
 これで一気に体調がよくなったのだ。長旅の疲れがフッ飛んだ、どころか、ふだんよりいい。
 いったん待合室へ。

 「松井さぁ〜ん」
 こんどは松本先生のお声がスピーカーから流れた。久しぶりにお会いできる。
 「はい、ここ座ってな〜」
 あいかわらず複数の患者さんの電話応対やらカルテの書き込みやら薬の指示やらをされながら椅子をすすめられ、わたしはそこに円座を置いて、そーっと座る。横には家内。
 「4年ぶりかぁ〜」
 「ずっと来たかったんですが、痔瘻(じろう)が痛くて来れませんでした」
 「うん、痔瘻はどうや〜」
 「まだ痛いです」
 「ほかはどう?」
 「正直、まだ治っているとはいえません。でも峠はこえたとおもってます」
 「アトピーは?」
 「見えるでしょうか、顔には出てるんです。あと、たまにウデに出たりもしますが、そっちはすぐ消えてしまいます」
 と、ここで電話がかかってきて、中断。わたしたちにも聞かせる目的でその患者さんと話しだされたが、またも放送禁止の話。放送禁止ゆえ、ここにも書けない。ご了承を(笑)

 そのあとは、必要な薬などいつも電話でやりとりしているとおりの話をして、看護師さんに採血してもらって、終了。
 「1週間したら結果がでますから、電話してください」
 漢方薬をどっさり入手して帰途についたのである。

          ◇


 1週間後。
 「このまえは遠いところからおつかれさま〜。さあさあ、このまえの値が、どういうことになってるでしょうか〜」
 採血の結果をきくため、先生にお電話した。

 4年……わたしなりに、欠陥人間なりに、それなりにがんばってきた。怠けつつも、ニガい漢方薬を飲んできた。サボりつつも、お灸をした。とぎれとぎれながらも鍼(はり)に行った。心の問題にも取り組んだ。
 その成果が、いま、わかる。

 (つづく)




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  熟読のうえにも熟読されてからになさいますよう、
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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 朝から路地をフラフラ歩くすがたはおそらく不審者だったと……





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松本先生からみて、いま松井のクローン病は…… [2016年01月28日(Thu)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(135)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「さあさあ、このまえの値が、どういうことになってるでしょうか〜」
 松本先生から、電話で血液検査の結果をおききする。

 この4年の成果が、いま、わかる。

 「血沈が31ね。CRPが1.8、」
 おっ? CRPが下がった。1週間まえは2.7だったのに……これくらいはすぐ変化するんだ。誤差の範囲ということか。多少の変動には一喜一憂しないでおこう。

 「リンパ球が11やからね、」

 え……

ええー?

 「リンパ球で治すというのが、免疫で治すという意味やね。メシ食うのもたいへんやろ〜?」
 「はい、そうなんです」
 食事はいつもうつ伏せだ。そのことかと思ったら、
 「だからメシ食うのがいちばんストレスがかかるのよね。まえの2010年のときCRP8.3だったのが1.8になったというのは炎症はなくなっとるんやね。リンパ球は15.6やったから、それよりも下がっているということは、きみが日々ステロイドホルモン出してるということやね」
 仕事のことであった。
 「あとそれ以外は、水痘帯状(すいとうたいじょう)ヘルペスは11.5。これくらいはだいたいあるんですよ。オッケー?」
 「はい、ありがとうございました」

          ◇

 ショック……。リンパ球が、増えてない。これじゃお世辞にも治ったとは……。
 いや、まてよ。

 CRP(炎症の値)は減っているのだ。ひどいときには10あったのが、いまは1.8。これはまぎれもない事実。これは、たとえていえば、兵隊は少ないけれど、少しずつ少しずつ敵を減らしているかんじ。ノロノロ、トボトボ、確実に進んでいるのだ。それだけは、確かなんだ。
 免疫力を上げること、もっと、しなきゃ。

 ちなみに家内のリンパ球は40%あった。す、すこしわけて〜(笑)


          ◇

 ところで、長旅のせいか、まあまあ元気だったのが完全にグロッキーになった。まだこんな外出はチト無茶だな……。
 でも、ここ4年、無茶したってこんな遠出はできなかったのだ。

 安心してください。
 よくなってますよ!

 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 あいかわらずガーゼを貼ったパンツも、はいてますよ!





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