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松井 二郎
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信じたい、信じられない [2015年01月13日(Tue)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(103)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 家内に指摘されたことはもう一つある。
 もっと人を信頼しなさい、というのだ。
 うっ……たしか『自分を愛して!』にもそう書かれていたなあ……。

 仕事であれば、問題ないのである。とくにフリーライターをめざしてからは、ずっと人を頼ってきたし、重要な案件を人にまかせてもきた。
 ところが、ごく内輪になると、問題がでてくる。この関係は、いつか突然終わりがくるだろう、声をかけても、ふり向いてくれない、そんな日がくるんじゃないか、とオドオドしだすのである。
 まさか、そんなこと、思いたくて思っているわけではない。しかし、どうすれば、この人は突然去ったりしない、この人は私の味方だ、と思えるようになるのか、オドオドしなくなるのか、どうしてもわからない。

 その原因も、わかった。こういうことである。――(以下は引用)

          ◇

 トラウマを抱えている人は、信頼することに対して、死ぬか生きるかというほど深く傷ついているからです。彼らの体には、絶対に信頼してはいけないと深く刻み込まれています。心を開くと、生きるか死ぬかという状況に再びさらされるのではないかと常に恐れているのです。しかも、これは無意識のレベルで起こっています。そして、多くの人々はそうした自分の中の精神的な傷に気づいてさえいないのです。自分では信頼したいと思っても、信頼できないのです。

 こういう時に、TREが役に立ちます。(中略)
 トラウマの犠牲者の行動や反応は計算されたものではなく、無意識的で本能的なものです。そのためトラウマに対しては筋の通った論理的な手法がうまく働きません。つまり、無意識的、非論理的な反応によって作り出された危機に対しては、従来の論理的で意識的な解決を試みる危機管理法は効果がないのです。

デイヴィッド・バーセリ『人生を変えるトラウマ解放エクササイズ』

          ◇

 いじめられ、誰も助けてくれなかった小学6年間、人を信じてはいけなかった。
 中学でいじめが止(や)んで、友達ができた。うれしかった。まもなく、その友達が私への集団いじめを率いた。
 この人は友達だ、と思っていなければ、こんなにも傷つかなくてよかった。
 こんなに悲しいのなら、苦しいのなら……友などいらぬ!
 それから私は変わってしまった。

 TRE(トラウマ解放エクササイズ)をすれば……私は、また変われるだろうか?

 (つづく)




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 「愛ゆえに人は苦しまねばならぬ!! 
愛ゆえに人は悲しまねばならぬ!! 
こんなに悲しいのなら 苦しいのなら……
愛などいらぬ!!」
 と針が振り切れちゃった人は聖帝サウザー。
  ↓
 http://img04.ti-da.net/usr/samura001/%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%82%B6%E3%83%BC%E6%95%99%E6%8E%88%EF%BC%94.jpg

 それをいじった動画。やや不謹慎ですが……笑える。
  ↓
 https://www.youtube.com/watch?v=8l1lrUPUQoM





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騒ぐべきはマックの歯なのか? [2015年01月20日(Tue)]

 こんにちは。松井二郎です。
 きょうは、連載はお休み。ご紹介したいメールがあるのです。

 こちらです。

          ◇

松井二郎さま

 Take4iです。今日は、最近のニュースで思うことを少し書きたいと思ってメールしました。

 マックの異物混入のニュースに始まり、ここぞとばかりにマスコミは連日、不信感をあおってお祭り騒ぎです。恥ずかしい現実です。
 街頭でのインタビューでは、プラスチック、虫、髪の毛等々、異物が少しでも入っていることが、ゆるせないって答える人をピックアップしているように思える。悪意しか感じない。
 店に並んでる、ほとんどの食料品には、食品添加物という毒が含まれているのに、何らかの異物混入されたニュースで大騒ぎすることで、そのことを隠しているように思えてならない。

 異物混入のニュースを見る度に、「そんなプラスチックや虫なんか食べたって、死なないし、病気にもならないよ〜、それよりそれを食べること自体が危ないだろう、何が入ってるのか本当に知ってるの?」ってテレビに突っ込みを入れてます。
 それらは、消費者が望んで入れてもらってる物では無く、売る側の都合である。ただ、資本主義というこの世の中では、お金を儲けることが一番大切で、お金を儲けるには、食事もできるだけ安く簡単にすませる。それが便利で先進的だと勘違いしている。また、それで余った時間に趣味やレジャーなどにお金を使ってもらわないと、成り立たない仕組みもあるんだと思います。嫌な世の中ですね。
 でも、一番大切である体、健康を二の次にしてお金を儲ける事が本当に一番大切なのでしょうか?

 嫁が大病を経験し、健康の大切さを一番に考えるようになり、食事の大切さを今更ながら痛感しております。
 添加物の入ってない食品を選んで購入することにしてますが、高額ですよね。
 でも、大量に買って大量に使うので無く、食べる量も回数もすくなくすれば、トータルではそれほどの差は無くなりますよね。できるだけ作れる物は自分で作ってます。
 最近、少しサボり気味で、加工品とかお菓子とかを食べ過ぎて、少し胃がもたれる回数が多くなってきているので、また、玄米菜食に戻してみようと思います。
 一日一食(夜)だけでも、不要なものを食べすぎると、体が反応します。
 この反応に、ちゃんと気づいて食生活を考えることが必要なのだなあって思って少し反省し、今年も健康で楽しく、いろいろ自分で考えて、いろいろ試して行きたいと思ってます。
 本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

          ◇

 わたしも記事を書こうか、と思いつつ怠けていたことをお書きくださり、どうもありがとうございます。


> マックの異物混入のニュースに始まり、ここぞとばかりにマスコミは連日、
> 不信感をあおってお祭り騒ぎです。恥ずかしい現実です。


 そう、そう! わたしも、すっごい、気になってたんです。
 でも、


>  店に並んでる、ほとんどの食料品には、食品添加物
> という毒が含まれているのに、
> 何らかの異物混入されたニュースで大騒ぎすることで、
> そのことを隠しているように思えてならない。


 なんという卓見! 気がつきませんでした……。
 なるほどなあ。いわれてみれば、何らかの意図があるかのような報道だ(何らかの意図がない報道なんてないんだけど)。


>  街頭でのインタビューでは、プラスチック、虫、髪の毛等々、
> 異物が少しでも入っていることが、ゆるせないって答える人を
> ピックアップしているように思える。悪意しか感じない。


 うん。
 ペヤングにゴキちゃんが入っていたというニュースは、さすがにドン引きしたけれど、鬼の首をとったような過熱報道は、たしかに行き過ぎの感がありますね。
 そんなものよりもよほどひどいものを食べていることを知らないのも哀れですが、それ以前に、ちょっとでも落ち度があった人や企業を、ここぞとばかりに叩く現代の風潮、まるで弱い者イジメだ。
 ゆるせん! ゆるすな! と息を巻くんじゃなくって、「いやなら食べなきゃいいじゃん」と思うのは、私だけでしょーか。

 わたくしごとですが、いまほどクローン病が激しくないとき、外で食事をとらなければいけなくなって、うーん、どこに入ろうかなーと探したところ、いかにも古ぼけた店を発見。ためしに入ってみた。
 昼どきなのに、客はわたしのみ。
 「いらっしゃいませえ」
 出迎えたのは、老夫婦ふたり。注文すると、なんだか薄暗い店内で、さらに薄暗い厨房で、おじいちゃんが作業をはじめた。
 「おまちどおさまでした」
 目の前に運ばれた料理は、まあまあ、おいしそう。
 ところが。
 ん? これって……。
 汁物に、なにか黒ゴマみたいなものが浮いている。でも、なんか、ゴマっぽくない。気のせいか、足が生えているように見える。箸の先ですくい上げてみた。

 うん、虫ですな。

 ちっこいちっこい、よく夏になると網戸から入ってきちゃったり、いつのまにか天井の蛍光灯カバーの内側で飛び跳ねていたりする、あんな虫だ。
 「すいませえん、」
 ノドまで、出かかった。
 でも、やめた。老夫婦の、うしろ姿を見ていたら、言う気をなくしちゃった。
 彼らなりに、がんばっているのだよなあ。丹精こめて、つくってくれたのだ。
 虫は、とりあえずナプキンにぬぐって、……と思ったがナプキンが置かれていないので、お椀のフチに退避させ、何食わぬ顔で食事をいただいた。
 「ごちそうさまでした」
 「どうもありがとうねえ」
 残さず食べた椀に虫だけ残っているのに気がつけば、反省するだろうし、それさえ気がつくことができなければ、しかたがない。
 このとき、虫が入ってるぞ! と騒ぐこともできたでしょう。でも、そしたらこの料理は捨てられてしまうし、わたしも再び待ち時間を失うし、お互い、いいところがない。ありがたく、いただいて、もう二度と来なければいいだけのこと。
 その店は、このまえ通りかかったら、つぶれていました。
 あのとき、「虫が入ってるぞ」と言っていても、言っていなくても、この結果は同じだったのでしょう。だったら、やっぱり、「ああ、あのとき何も言わなくて、よかった」。
 あの夫婦の老眼では、虫をみつけだすのは不可能であるから、許してあげたい。
 しかし、許されてはならない異物混入が、ある。

 確信犯である場合だ。

 インスタント麺にまぎれこんだゴキちゃん、ではなく、その、麺のほう。あっちに、それどころでない異物が、いったいどれほど「混入」していることか。
 たとえば、揚げ油につかわれている、パーム油。
 この油、ネズミに与えるエサに6%混ぜたら、24ヵ月の寿命が15ヵ月になったとのデータがあります。
 パーム油はマレーシアとインドネシアで世界の生産量の86%を占めますが、マレーシアの平均寿命は74.2歳、インドネシアは70.7歳で、前者は世界70位、後者は114位と、低いほうに入る。両者とも家庭でつかう油はもっぱらパーム油で、その影響が指摘されています。
 それなのに、なぜ、日本はわざわざ輸入してまでこの油をつかうのか?
 パーム油、安いんです。
 加工食品の裏側の原材料名表示をみても、パーム油という文字はみつかりませんが、「植物油脂」と書いてあるのがこれ。
 なたね油や大豆油だったらそのまま表記するのに、パーム油だけはそう書かない。使う側はこの油が寿命を縮める油だと知っているのでしょう。
 最近はノンフライ麺をうたったものもありますが、原材料名には「植物油脂」と書いてある。なんのことはない、揚げていないだけで、しっかり麺に練り込んであるのです。この油のおかげで、おいしいと錯覚します。それを、いかにも油をつかっていないかのように宣伝して売る。


>  それらは、消費者が望んで入れてもらってる物では無く、
> 売る側の都合である。


 おっしゃるとおり、まったくメーカーの都合、儲けるためだけの「カイゼン」。
 こんなのこそ、問題にすべきなのです。騒がないといけないのです。でも、ひとは、自分の理解できるものしか問題にすることができません。
 マックに歯が入っていた、とテレビで見る。けしからん! と憤慨する。もっと、はるかにタチの悪い、けしからんことがおこなわれているのなんて、知らない。テレビでやらないんだもの。テレビから知ることのできる情報のなかで、庶民は、騒ぎ立てるしかない。
 社会を変えようと運動をしている人たちもいます。だいじなことだと思う。でも、そんなのムリだよ、とも思ってしまう。


> 資本主義というこの世の中では、お金を儲けることが一番大切で、
> お金を儲けるには、食事もできるだけ安く簡単にすませる。



 どうしても資本主義はそっちへ向かいます。命を搾取(さくしゅ)してカネに換える方向へ引力がはたらく。人を生かすためのシステムであるはずなのに、そのシステムが人を殺しはじめる。
 資本主義を運用している限り、この「引力」が巨大に作用している。人がつくったシステムでありながら、もはや人には止めることができない。
 ではどうするか。
 「自分と、大切な人を、自分で守るしかない。」
 ふがいないかもしれません。ご批判もあるでしょう。でも、これがいまのところ私の結論で、この無名のメルマガも、そのささやかな実践であるのです。私が大切におもっている人たちの命を守れたら、それでいい。また、それで満足するしかない。
 さて、重要なのは――自分と人を守るためには必要なものがある。それは「情報」だ――ということ。


>  添加物の入ってない食品を選んで購入することにしてますが、
> 高額ですよね。
>  でも、大量に買って大量に使うので無く、食べる量も回数も
> すくなくすれば、トータルではそれほどの差は無くなりますよね。


 こうしたご判断ができるのは、正しい情報をお持ちであればこそ、ですよね。
 いまテレビで騒いでいる異物混入。あんな情報しか持たないと、何も知らないお山の大将が木刀を振り回す、こっけいなことになってしまう。
 これは、ニセの情報をつかまされているといえます。

 みずから本物の情報をつかみ出す。

 これが、いまの時代を安全に(100%安全にはならないが、可能なかぎり安全に)生きるための、必須条件です。
 それではまた。




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ゴキちゃんなんてふつうに食用にしてる国もあるし、ってそーゆー問題じゃねぇよ。





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Posted by 松井 二郎 at 14:10 | この記事のURL