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松井 二郎
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初動9割、治療1割 [2021年05月10日(Mon)]




 食事のメニューを「おまかせ♪」と言うのは、
たまにはいいけど、
毎食は困る。
一生そう言うのはどうかしている。

「あなたは、がんです。どうしますか」
「おまかせ♪」

 食事じゃないんだから。

 昔の私はそんな人でしたが、
難病のおかげで成長しました。
自分の命は、自分で決める。

医者に100%丸投げするのは
食事のメニューも味つけも量も
「おまかせ♪」
と言うに等しい。

 難病なんてほとんどの人がならないが、
がんは2人に1人が宣告を受ける。
そのとき、どうする? 
 ここまでをまとめると、

 ひとつ。
  告知ならぬ酷知に気をつけよ。
 ひとつ。
  入院してからの説明は避けよ。
 ひとつ。
  手術するなら医者の人となりを見て命を預けよ。
 ひとつ。
  セカンドオピニオンは病院を変え診療科目も変えよ。

以上が、宣告されたときの
初めの身の振り方でした。

 これでほぼ決まります。
 わたしの難病もこれで9割がた決まった。
具体的な治療は、あとの1割です。
 もちろん、この1割もだいじ。
 二宮尊徳が家族と食事しているとき、
たくあんをつまんだところ
2切れつながって持ち上がった。

「ほら、だいじなのはここだよ。
せっかく苦労してつけた
たくあんも、
最後の切るときにこれでは
ここまでの苦労が台無しだ」

 近藤誠医師ならば、
がんに対してどんな対応をするのか? 
あるいはしないのか?

 こちらのメールにお答えしながら、近藤医師の対応をみていこう。


       ◇

> 友達が大腸がんになり、手術を受けると言っています。
> 私は、手術をやめろとは言えません。
> おそらく彼も十分考えた結果であり、
> 手術を受けなかったがために
> 手の施しようがないことになっても
> 責任などとれるはずがありません。
>
> どの部位のがんだったら手術をすべきなのか、
> どの部位だったら手術をしなくてもいいのでしょうか。
> どのステージになったら手術もやむを得ないのでしょうか。
> 友達になんて声をかけたらいいのか本当に悩みます。
> 松井さんのメルマガを読んでいるので、よけい胸が痛みます。
(匿名)

       ◇


 お察しします……。
 まさにそういう話が、
近藤医師の本に書いてあります。
喉頭(こうとう)がんならこうすればよい、
食道がんならこうすればよい、
胃がんなら……
と、ズラーッと。
「外科手術」「放射線」「抗がん剤」の
いわゆる三大療法の功罪も
詳しく。

 「いざ、がんになったら近藤医師の本を読んでほしい」
と特集のはじめで書いた理由がこれ。
詳しすぎるゆえ、とてもメルマガでは引用しきれないのです。

 ん〜、でもなあ……。
このメルマガだけで最低限のことは伝えられないか。

 じゃあ、
全部は引用できないけれど、
まず、近藤医師が「参考になるので読んでほしい」という
喉頭(こうとう)がんの項目と、
それと、おたずねの大腸がんと、
もうひとつ、
シリーズ冒頭で述べた中村勘三郎さんと なかにし礼さんの
食道がんが気になるので、食道がんのところ、
ここだけ引用しましょうか。

 がんは、部位によってまったくちがう道をたどるので
対応もちがってきます。
そこで近藤医師は、
喉頭がんを例にとって
「すべてのがんに応用可能な原理」を述べています。

 (以下は引用)


       ◇

 「喉頭がんはさらに、声帯にできる声門がん(声帯がん)、
声門上がん、声門下がんに分類されます。
声門がんの発生数が最多ですが、治療方針はおおむね同一
です。

従来、1期と2期は放射線治療を行い、
3期と4期は
手術して喉頭を全摘するのがふつうでした。

しかし、喉頭全摘術をすると、自然の発声ができなくなるし、
喉に空気穴を開けてそこから呼吸するので、生活の質が
大変悪くなります。
それもあって欧米では、3期と4期に対する放射線治療が
以前から行われており、治る患者がいることが分かって
いました。

ただ、喉頭全摘術との厳密な優劣は不明でした。

優劣が不明なら、もっと放射線治療が行われてもよかったと
思うのですが、
耳鼻科医が主導権を握っている国では(つまり日本も)、
放射線治療を受ける患者は少なかったという歴史があります。


 そういう流れの中で海外で、3期と4期の喉頭がん患者を
被験者として、化学放射線療法※ と喉頭全摘術とを比べる
くじ引き試験が行われました。
(※筆者注
 化学放射線療法とは、抗がん剤と放射線を、
どちらか単独ではなく、併用する療法。)

化学放射線療法後に喉頭に再発した場合には、その段階で
喉頭全摘術を行います。

結果、化学放射線療法群では、多数の患者が喉頭を温存
できました。
喉頭を残した分、喉頭への再発は多かったのですが、
その時点で喉頭全摘術をすれば、治る人は治ります。

他方、全摘群でも、喉頭があった附近への再発や転移があり、
亡くなる人がいます。
それで、それぞれの群の全患者の生存期間(換言すれば生存率)
を比べても、
まったく差がなかったのです。

結論としては、喉頭が残せるので、化学放射線療法が
選ばれるべき治療法ということになります。


 ただ、化学放射線療法といっても、化学療法と放射線治療を
どのように組み合わせるか、
具体的な方法は様々で、どれが優れているかは不明でした。

そこで、3期と4期の喉頭がん患者を被験者として、別の
くじ引き試験が行われました。
患者を以下の3つのグループに分け、再発した場合には
喉頭全摘術を行っています。

(1)化学療法を先行させ、がんが縮小したら放射線治療
  (縮小しなければ喉頭全摘術)
(2)抗がん剤と放射線を最初から同時併用
(3)放射線単独治療

結果、どのグループの生存期間も同じでした。
ただし喉頭を温存できた率は、
(1)が72%、
(2)が84%、
(3)が67%
と、
抗がん剤と放射線の同時併用群が一番高かったのです。

それで、抗がん剤と放射線を同時併用する方法が、第一に
選ばれるべき治療法となりました。


 これらのくじ引き試験から、他の固形がんにも応用可能な
2つの原理が抽出できそうです」

(近藤誠『がん治療総決算』
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       ◇


 その原理とは? 
 次回につづく。


  ◆まとめ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  喉頭がんになったとき、近藤誠医師の意見は?
  (この考え方が
   すべてのがんを考えるときのベースになる)
  化学放射線療法と喉頭全摘術(手術)とを比べると、
  生存率は同じだが、化学放射線療法は多くの人が喉頭を
  温存できる。化学放射線療法の優位は明らか。
  では、抗がん剤と放射線をどう組み合わせるかだが、
  これもどの方法でも生存率は同じだが、喉頭を温存できる
  率は "同時併用" が最も高い。同時併用すべき。




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 メルマガも、1文字ミスると台無し。気をつけなきゃ。





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