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松井 二郎
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がんは成長速度が鈍る、のつづき [2021年02月16日(Tue)]




 こんにちは! 松井です。

 「レントゲン写真を撮ってみたら、
両肺に8センチの転移病巣が8個ある。
患者・家族は腰を抜かすでしょう。
しかし、そういう状態になっても、
まだ生きていられるのです」

前回はここまで引用しました。
きょうはこの続きです。


       ◇


 「まして直径1センチや2センチの転移があっても、
すぐに命がどうこうという話にはなりません。

たとえば、直径2センチの転移病巣だと、
100個あっても、合計体積は420mlほどです。
では、直径1センチの肺転移が、直径8センチになる
には、どのくらいの時間が必要でしょうか。

直径倍増時間は6か月とします。
答えの選択肢は置かないので、読者は銘々計算して
みてください。


<解答>
 直径倍増時間である6か月を経過すると、
病巣は2センチになります。
それから6か月経つと、直径は4センチ。
さらに6か月経つと、直径8センチです。
つまり正解は
1年6か月ということになります。


 さらに患者・家族にとって福音は、
がんは増大するにつれ、
成長速度が鈍ってくることが多い、
ということでしょう。
がん細胞が栄養不足、酸素不足に陥るからです。

 つまり、がん細胞が自身を維持し増殖するためには、
栄養分と酸素を必要としますが、
それらは血液に乗って運ばれてきます。
ところが、がんは新しくできた組織なので、血管も
新たに作らないと、血液が届きません。

それでがん細胞には、自分のための血管を作る
仕組みないし能力が備わっています。
がん細胞は、周囲に新たな血管を作りながら、
分裂を続けているのです。

しかし、がん病巣が大きくなるにつれ、血管新生が
間に合わなくなりがちです。
その結果、血流が低下すると、がん細胞の中には
栄養不足や酸素不足に陥って、死滅するものが
出てきます。
死滅しないまでも、細胞分裂を続けられない可能性
も高い。
いずれにしても、病巣の成長速度は鈍ります。

したがって、がん病巣がある大きさになるまでには、
倍増時間から計算したよりも長い時間かかるケースが
多いのです。
先の例では、肺転移が8センチになるのに1年6か月
と計算しましたが、
実際には、もっと長期間かかる可能性が高いわけです」

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       ◇


 この先を読むと、

1年6か月どころか、
がんが8センチになるためには
10年も20年もかかるケースがある。


 がん検診をしたら直径1センチのがんが
見つかった! 
なんてことになったら、

何の知識もなければ大混乱におちいって、
そのまま、医者の言うなりに、切ったり焼いたり
してしまうかもしれない。

でも、

10年も20年も前から成長し始めたがんが、
きょうの検診で見つかっただけ、
と知れば、

医者が
「あなたの余命は」
とか言いだしても、

先生ぇ〜、
それって10年前でもそう言いましたぁ? 
と、
さすがに余裕をぶちかますことは
できなくても、

なんとか落ち着いて
対処を考えることはできるのでは?


 ていうか、落ち着いてください。(医者もな)


  ◆まとめ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  直径1センチのがんが8センチになるには
  1年6か月、
  実際にはもっと長期間かかる可能性が高い。


 (つづく)




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 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この成長速度の個人差は、心のありかたによります。





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