CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
«ものはついでだ、難病まで完全理解しちゃおう | Main | 白血球をいじめるな! 「薬」の暴挙»
ブログ内検索
 
検索語句
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
このブログの著者

松井 二郎さんの画像
松井 二郎
プロフィール
ブログ
著者のホームページ
白血球にとって謎の異物でアトピーに [2020年06月16日(Tue)]




   ★前回のキモ
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  化学物質も敵だとおもって
  白血球は戦ってしまう。
  このときある条件が揃うと、難病になる。


 (この記事は過去に配信したメルマガを書き直したものです。)




  ◆シリーズ 〈病気〉とは?
   〜 ミクロの世界で何が起きているのか
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「こいつら、おかしいぜ。死なないぜ」

 「もしかして始めから生きてないとか」


 「そんな敵いるのう?」

 「時代が変わったからね。いるかもしれん」


 「だったらどーする。死なないヤツをどーやって倒す」

 「倒す? おまえ、アレがあるじゃん」


 「そっか! じゃ、アレをやるか」

 「おう、やっちまえ」


 「ムムムムム……」


 ジャキィーン!

 白血球は武器を変更した!
 抗体ミサイルをクラスGからクラスEにチェンジ!

 【抗体のクラススイッチ】をおこなった!


 「おっ、IgG〈アイジージー〉抗体から
IgE〈アイジーイー〉抗体に切り替えたな。
それだよそれ。
いままで使ってたIgG抗体は
殺戮(さつりく)専用。
だが、そのIgE抗体には殺傷能力がまったくない。
そのかわり……」

 「ああ。こーんなことができるぜ。
IgE抗体、発射ァ! かゆみ成分、
発動ォー」


 なんだか白血球たちの性格がこのまえと違いますが
気にしないようにしましょう。

 あっ! 外の松井くんを見てください。
じゃなかった、子供のころの松井くんだった。
松井ちゃんにしておこうか。

 松井ちゃんの体に、
赤いポツポツがいっぱい出てきたよ! 
おーっとォ! 
松井ちゃん、「かゆい、かゆい」と
叫びはじめました。

これはいったい?


 「これで松井ちゃんは、
からだじゅうを引っ掻(か)きはじめるはずだ。
皮膚を突き破って
あのヘンな敵を出してもらおうぜ」




 なるほど! 
かゆいのはたまりませんが、
これは白血球の頭脳プレーです!

 でも、この湿疹、いつまで続くんでしょう? 
一時的なことならいいのですが、
こんな食品添加物、
永久に体内に入り続けるわけです。
毎度まいどこんなことをしていたら、
来る日も来る日も
このIgE抗体による湿疹が出てしまいます。

 つまり【アトピー性皮膚炎】になってしまうのです!

 どうする、白血球? どうなる、松井ちゃん?

 おーっとォ、
松井ちゃん、
「かゆい、かゆい」と言いながら、
それでも食事は続けているゥー。
根性ありますね。
賤(いや)しいだけか。

 では再びカメラを体内に切りかえましょう。




 「うおっ! なんだ? あとからあとから
死なない異物が入ってきやがる」

 「出せ! とにかくIgE抗体で外に出すんだ」


 「いや、だめだ、キリがねえ。
このままIgE抗体を撃ち続けたら、
敵を出しきるまえに
松井ちゃんがやられちまう」

 「う〜ん、困ったなあ……。
じゃあ、どう? 
こいつら何の悪さもしないようだし、
もう、戦わなくていいんじゃね?」


 「マジ? それでいい? 
んじゃ、今後コイツらが入ってきたときは、
無視。
戦わない、ってことで」

 「ラジャー、ブラジャー、炊飯ジャー」


 おーっとォ! 白血球は戦いをやめてしまったァー!

 あ! すると、どうでしょう。
松井ちゃんの皮膚に出ていた赤いプツプツが
みるみる消えていきます。 

どうやら、アトピーにならずにすんだようです!


     ◇


 さて。これは松井ちゃんの体に何が起きていたのでしょうか。


 まず
異物が侵入してくると、
免疫、つまり白血球たちは
これを殲滅(せんめつ)するべく
IgG抗体
というミサイルをぶっぱなします。

このIgG抗体は、対生物兵器。
細菌やウイルスを殺すためのミサイルです。

 ところが、いま戦っていた相手は、化学物質。
最初から死んでいます。


 そこで免疫(白血球たち)は、
いくらIgG抗体を撃ちこんでも敵が死なないので、
殺すことは不可能と判断、
武器を
IgE抗体
に切りかえました。

 このIgE抗体には敵を殺す能力はありません。
そのかわり、体からヒスタミンなどのかゆみ成分を引きだし、
本人に皮膚を掻(か)きやぶらせ、敵を体外に追放させます。

 これが湿疹の正体です。


 しかし、こんな戦いが有効なのは
一時的に
少量の異物が入ってきたときだけ。

食品添加物のような、
永久かつ大量に入りこみ続ける化学物質を相手に
こんなことをやっていたら、
慢性の湿疹「アトピー性皮膚炎」になってしまうのです。

こんな戦いを続ければ、
かえって自分自身が危ない。


 そこで作戦は最終段階へ移行します。
攻撃しなくていい相手だな、
と判断した時点で
白血球は戦いをやめました。

このように、
攻撃しても無意味な異物に対しては攻撃をやめてしまうことを
免疫寛容】(めんえきかんよう)
といいいます。


 こうして松井ちゃんは病気にならずにすみました。
よかった、よかった!

 ところが……
大人になった松井くんは、こうはならず、
難病になりました。

 いったい、なぜ?




   ★ポイント!
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  体内に異物が侵入すると、
  免疫はまず対生物兵器IgG抗体で殺そうとする。

  殺せない異物だとわかると、
  抗体のクラススイッチをおこなって
  武器をIgE抗体に変え
  体外に追放しようとする。
  このIgEの戦いが永久に終わらないものを
  アレルギーといい、
  その代表がアトピー性皮膚炎である。

  その後、
  戦わなくてよい異物だと分かると
  戦うのをやめる。
  するとアレルギーが治る。
  これを免疫寛容という。




 つづく☆




  - PR -




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 いただいたメールを紹介します☆


> 松井二郎さん
>
> きゃーちょっとお、、
> もう
> せっかちなわたしは、
> 次々に読みたい衝動に駆られ、、力が入ってしまいました!!
> あーっ、はよ読みたいです!
>
> 松井さん、、
> 文章だけで、こんなに想像がふくらみお腹の中の様子を
> さも見たかのように頭に浮かべています。。
> 凄いですね〜。
> さすがです。。。
> 私もこんなに上手くブログを書いてみたいです。
>
> 時間も楽しみにしていますーーーーーっ。。
> でわ
(Yさま)


 Yさん、ありがとうございます^^
こんなに褒めてもらっちゃっておそれいります。

褒めてもらったそばから
ラジャー ブラジャーとか言っておりますが、
どうぞ呆れられず、

いえ、あれを言ったのは白血球ですので、
わたしはそのような趣味は、
ホンの少ししか、
多少、ひと並みていどしか、
んー、ひとよりちょっと強いかな、
まーえーじゃないのんくらいにしか持ち合わせておりません。

なんだかよくわからなくなったところで、
次回も楽しみにお待ちいただければとおもいます。
ブログがんばってください。
 敬具





 ◆このブログはメールマガジンの記事をアップしたものです。
 最新の記事は、メールでお送りしています。


 >> 無料購読するにはこちらから