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松井 二郎
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ほんとうにクローン病「だけ」のせい? [2016年02月08日(Mon)]

  ◆続・クローン病中ひざくりげ(136)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 いつも気になることがある。
 わが家の――といってもウサギ小屋というべきアパートだが――玄関をあけて一歩、外にふみだすと、まず目に飛びこんでくるのだ。

 携帯電話の電波塔が。


 


 これが玄関を一歩でたところの写真だ。
 目の前の景色いっぱいに、巨大な灰色の柱が天にそびえ、空に突きでたアンテナは円筒(えんとう)のかたちで胴体よりも太っている。ここからの距離は100メートルほどであろうか。

 はじめは気にならなかった。そもそもこれが何なのかさえわからなかった。
 携帯電話の電波塔だとわかったのは、散歩していたときである。まだ松本医院での治療をはじめたばかり、免疫のリバウンドが強く出ていなかったころのこと。朝、5分間ほど、近所を流れる川まで散歩するのを日課にしていた。その散歩コースの途中にこれがあるのだ。
 家を出るとすぐ、この灰色の鉄塔が近づいてくる。歩いている道路わきに、フェンスに囲まれた無人の一帯があって、その敷地の真ん中からニョキッとこいつが突っ立っている。見上げると、すごい圧迫感だ。
 なんの鉄塔だろうな? これ。
 知りたくて、敷地内をきょろきょろとのぞいてみた。鉄塔からすこし離れたところに、タテ・ヨコ・高さ2メートルほどの金属の箱が設置されているのをみつけた。その箱に書いてある。

 「NTT DoCoMo」

 ああ、これ、携帯電話の基地局だ。
 べつにイヤだとは思わなかった。へえ、そうなんだ、くらいのものである。気にせず、そのまま横を通り過ぎ、川縁(かわべり)をうろうろして、また横を通って家に帰っていた。
 それが、なぜ気になりだしかというと――。

          ◇

 わたしはこのごろ、すっかり、ボケた。
 原稿が書けないのである。書こうとすると、どうも、頭の中に靄(もや)がかかっているかんじで、何が書きたいのか、つかめず、つかんでも、ぼやぼやしていて、くっきりとした輪郭(りんかく)が見えないのだ。
 それでもねばって、パソコンのモニターに向かう、あるいはコピー用紙の裏にシャーペンを突きつけていると(手書きのときはいつもこれ)、少しずつ、輪郭が浮かびあがってきて、書けるようになってきて、けれども、どうも、輪郭がはっきりしない。描きたい対象物が、いつまでもぼやぼやとしている。なんとか、書き上げる。全力はつくした。内容も、みなさんにお見せできるものになっていると思う。でも、あまりにも時間がかかる。原稿を書くために読んだ本も、覚えられない。

 まえは、こうではなかった。クローン病になってからも、書きたいことはいつも明瞭、頭のなかも明瞭、パソコンをひらいて手が止まるということはなかった。詰まっても、手書きでアイデア出しをするとどんどん出た。もの覚えもよかった。本をいちど読めば、メモをとらなくてもあとで参照したいところをすぐ開くことができた。あるいは覚えることができた。

 それがおかしくなってきたのは、この家の中で「ほぼ寝たきり」になってからである。痔瘻(じろう)といって、肛門のまわりに穴があいてから、つねに化膿しているので痛くて椅子にすわれず、しかたなく食事から仕事まで生活のすべてを布団の上でするようになって、4年がたった。寝たきりというのは、こんなにもよくないことなのか。そう思っていた。
 しかし、このごろ、疑問をもちはじめたのだ。

 ――ほんとうに、それだけのせいか? クローン病だけのせいなのか?
 どうも、それだけではないような……。

 「まさかあの電波塔じゃないよなあ」

 (つづく)




 ◆ 編集後記
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 きょうから新シリーズをお届けしています。
 って見りゃわかるか。





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