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ネイバーフットの現場から・・・/ポートランド報告B [2012年09月10日(Mon)]
チップスさんの興味深いお話のあと、火曜日の午後はポートランド市内のリーチ植物園に移動しました。

元々はリーチ夫妻が保有していた敷地を子供がいなかったためポートランド市が引き取り植物園とし、その後、財政等の理由で市が手放した後、市民団体が管理運営を引き受けたものです。ポートランド市ではこういう事例は多数あるとのこと。行政ばかりが公の担い手ではないことを実感します。リスとも遭遇し、すてきな植物園でした。
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その後、ポートランド市のゴミの堆肥化運動について、市の担当者から話を聞きました。
いわゆる"迷惑施設"ですが、地域の理解を得ながら、丁寧に進める様子を感じることができました。

夕方からはネイバーフット・アソシエーション(住民協議会)の定例会議が開かれるレンツ地区へ。

ポートランドの住民自治のベースはネイバーフット・アソシエーションに他なりませんが、これらは皆、地域の方々のボランティアによって運営されています。
会場のアクティビティ・センターは地域の協会に隣接しています。
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この地域は多様な人種によって構成される地域であり、また、先ほどアップした堆肥化事業の処理工場を引き受ける地域でもあります。

ここでの目的は@ネイバーフットの会議の実際の様子を体験すること、A堆肥化事業に対する地元の考えを聞くことの二つです。

会議の様子ですが、本日は議論すべき用件があまりなかったものの、多くの地域住民が集まっていました。最初に各々の自己紹介もする等(僕たちもしました)、フレンドリーな雰囲気です。
案件が無いにしては、たくさんの人たちが参加しているのが驚きでもあります。

地域活動の報告がされたり、じっさいの成果物がもちこまれたりと話題も豊富です。考えの対立する案件では、激しいやりとりが行われるようですが、本日は残念ながら(?)、そういうことはありませんでした(会議の様子はたくさんの関係者がいたので写真を撮れませんでした)。

堆肥化事業については、会議の後、地域の代表とお話しする機会をいただきました。
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彼女の意見は、基本的には賛成の立場とのことですが、それよりも興味深かったのは本音の話です。
地域の中には根拠のない議論がおきたり、文句だけ言って、さいごの地域の方針を決める会議には出てこなくなってしまうような人も多いとかなり本音ベースのお話を聞くこともできました。

それにしても、彼女は出産後わずか5週間とのこと、旦那さんに赤ちゃんをあずけて、ここに来たというのです。母は強しですね。

そもそも、ネイバーフットの活動について尋ねたところ、こういうのはポートランド特有のもので、私たちは当然だと思っているけど、米国の中でもそうでない地域がたくさんあるとの答えでした。

自分たちの地域を自分自身のこととして考える、そして、自分たちで決めていく、それがネイバーフット・アソシエーションなのだということを垣間見たような気がしました。
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Posted by 亀井善太郎 at 14:08 | この記事のURL