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幸重社会福祉士事務所ぼちぼち日記

独立型社会福祉士事務所の日常をぼちぼち報告しています。


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講演「民生委員・児童委員基礎研修及び人権問題啓発研修」 [2016年02月22日(Mon)]
2月13日土曜日に宇治市で行われた「民生委員・児童委員基礎研修及び人権問題啓発研修 兼 母子福祉推進員人権問題啓発研修プログラム」で、幸重先生が「子どもの貧困について―ひとりぼっちを無くす地域の取り組み―」というテーマでの講演とワークショップを行いました。
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始めに、子どもの貧困について現状を説明しました。貧困には「相対的貧困」というものが有り、衣食住は有るけれど生活が苦しい家庭が存在します。相対的貧困は周りの人が注意して見ていないと気付き辛いもので、子どもであれば髪が伸ばしっぱなし、服に季節感が無い、風呂に入っていないなどのポイントが有ります。しかし、そんな子供たち自身は自分の家庭が貧困かどうかなど知る由も無いまま、自分と周りとの差を色々な場面で感じ、しんどくなっていってしまいます。このことを知りセンサーを張ることがまず出来る大事なことなのです。

相対的貧困をよりリアルに感じてもらうため、ワークショップの時間には相対的貧困家庭の家計を考える、というワークが行われました。一般家庭の家計はどこにお金をかけたいか、考える余地のあるものになるのですが、相対的貧困家庭では余地が無く、収入を必要な所に最低限だけ割り振るしかない、という選択の余地が無いことが現実的に感じられ、会場では難しそうな顔をしている方がたくさんいらっしゃいました。
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次に、そういった子どもの貧困を支援するために行われている事業として「トワイライトステイ」を紹介しました。トワイライトステイとは夜に子どもと一緒にご飯を食べたり遊んだりと、子どもに普通の時間を過ごしてもらう事業で、夜に一人で家に居る子ども、家でちゃんとした晩御飯が食べられない子どもなどを対象に行われています。貧困の場合、ご飯が大事なのは当たり前のことですし、夜に一人で過ごす子どもが夜の街に出歩いて非行に走ることを防止する、という目的もトワイライトステイには有ります。これが現在では京都、滋賀などでいくつも作られていて、そこでボランティア、NPO,地域などが協力し子どもを支えているのです。
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講演の最後には「ハピハピカット」という活動を新たな取り組みとして紹介しました。様々な理由で理美容に行きにくい子どもを対象にしており、先ほど挙げたように子どもの貧困のポイントとなるほど髪を伸ばしっぱなしの子どもがたくさんいるのです。そのままでは不潔になりますし、見た目にも良くありません。ハピハピカットとはそういった子どもの髪を切る活動で、これは募金で行われているのですが、講演終了後、用意された募金箱にはこれまでに無い程募金が集まり、民生委員の方々の思いの強さが感じられました。

事業を作るもこと大事ですが知るだけでも周りを見る目が変わり、気づけることが増え、関わり方が分かってきます。知る人がもっと増えて、支援の輪が社会全体に広がって行くといいですね。
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書籍のごあんない
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第1部
「こどもの貧困課題への挑戦」
幸重忠孝 執筆ペン
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