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幸重社会福祉士事務所ぼちぼち日記

独立型社会福祉士事務所の日常をぼちぼち報告しています。


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NHKスペシャルとあさイチでの女性と子どもの貧困特集 [2014年04月29日(Tue)]
さて明後日はいよいよ内閣府の子どもの貧困対策会議で
プレゼンテーションを行います。

ちょうどそのタイミングで
一昨日のNHKスペシャルで
女性たちの貧困 ”新たな連鎖”の衝撃
そして昨日のあさイチで
気づいていますか 子どもの貧困」が放送され
さらに明日はハートネットTVで
子どもクライシス 反響編」が放送されます。

ネット上ではいろんな意見が出されていますが
個人的にいろいろ思うことがあるので
このブログで意見表明しておこうと思います。

まずボクは個人的にはこの一連の番組については
高く評価をしています。
特にあさイチでの湯澤さんの説明
豊島こどもWAKUWAKUネットワークは
多くの市民にとってわかりやすく
自分も何か出来ないかと思う内容だったと感じました。
(まあゲストのコメントにはいろいろ
 突っ込みどころが満載でしたが・・・)
女性たちの貧困についても
まずは実態を知るということから考えても
多くの市民が映された映像に驚いたことと思います。

先ほどから何度も書いていますが
「多くの市民」にとってチャンネルを変えずに見られるか
わかりやすく自分も何か出来ないかと思わせることが
今の「子どもの貧困」を取り巻く社会を変える
第一歩だと常々思っています。

しかしネット上では専門家や学者のみなさんは
今回の一連の番組について
「生活保護」に触れていないことへの不満
そもそも「生存権」を国が保障できてないことに
なんで言及しないのかとトーンの大小はありますが
厳しい意見をあげています。

いや、全くその通りで考えを否定する気はありません。
でも専門家や学者のみなさんの言う
法律や理念先行の番組を作って流して誰が番組を見るのですか?
大学の授業や後援会、専門家の学会、研究会の場なら
興味がある人しか来ないからそれでいいですが
多くの市民を巻き込むには、市民目線に立たないと
ダメなことに早く気がついて欲しいと思うのです。
こんな大事なことを理解出来ていないマスコミや市民が
あかんという上から目線の位置にいるようでは
ますます市民との溝は深まっていくように感じます。

スクールソーシャルワーカーの仕事をしていて
身内の福祉から攻められることがよくあります。
(これを背中から矢を討たれると言ってます)
「福祉職だから、学校側や先生を説得しろ」と
福祉の人たちが言いたいことはよくわかります。
でも福祉の価値観がほとんどない学校現場で
正論や手法を振りかざすだけでは
結局、ソーシャルワーカーは学校で孤立を深めてしまい
時には前以上に学校現場が福祉の視点や手法を
毛嫌いしてしまうことにもつながります。

「子どもの貧困」と社会の関係も同じだと思います。
理解にはステップがあって、そのステップは
まだまだはじまったところです。
同情であっても、背景が語られなくても
実態を多くの市民に知ってもらうことからしか
はじまらないのです。
「子どもの貧困」に真摯に取り組む
マスコミ関係者もたくさんいます。
でもきっと今の時代の中でで、彼ら彼女らは社内で
イヤな顔されながら番組を作っていると思います。
今回の番組も上とバトルを繰り返しながら
あそこまで放送出来たのではと思います。
それを専門家や学者が後押しするならともかく
批判や非難ばかりでは折れてしまうと思うわけです。

それぞれがそれぞれの立場でしか出来ないことがあり
「子どもの貧困」は学者、専門家、政治家、市民、マスコミ
みんなが手を合わせて取り組まないといけない課題のはずです。

馴れ合う必要はないと思いますが
もう少し相手の立場も考えて
1+1=3や4になるような
手のつなぎ方をしていきたいと思っています。

ボクもボクができる立場で精一杯の努力をして
 今まで関わってきた
 今、関わっている
 これから関わる
責任のない子どもの貧困を抱える子どもたちが
子ども時代を子どもらしく過ごせるように
みなさんと手をつないでいこうと思います。

(ゆっきー)
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第1部
「こどもの貧困課題への挑戦」
幸重忠孝 執筆ペン
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