ある日の夕方、「困ってることがあるのでユニット会議を開いて!」と小6のYちゃん。「どんなことに困ってるの?」と聞くと…「大人に言ってもダメだから…皆に言いたい」と教えてくれない。内心、「信用されてないな」と思いつつ…「今晩、やろうね」
夕食準備をしながら、他の子に「Yちゃんがユニット会議をやりたいと言っているので、今晩やろうね」と声をかけると、「私もやりたいと思ってた」と小5のⅯちゃん。
夕食が終わり、会議を始めたが…「何しろ、信用されていない大人への不平不満は如何ばかりかと…言われただけでも撃沈してしまいそう…でも、甘んじて受けなければ、子どもたちの安心した生活は得られないだろうし…だけど、撃沈の前に少しだけ“ほっ”とする空気もほしい」と心のなかでつぶやいていた。
そこで、議題1は、「普段の生活で感じた良かったこと、ホッとしたこと」
・泣いているとき、優しくしてくれた
・ご飯を残さないところ
次なる議題2は「困っていること、嫌な思いをしたこと」
・「部屋の前で遊ばれると…うるさいから、リビングで遊んでほしい」と小5のⅯちゃん
ユニット会議の提案者の小6のYちゃんの困っていることは…「お風呂に入った時、シャワーの温度のレバーをきちんと中間にもどしておいてほしい」だった。「いきなり冷たい水が出てビックリすることがある。次の人のために戻しておいて」
確かに、職員が解決するには毎回、チェックをしに行かなければ…すれば小言も言われそうだし…子どもの力で解決=協力したかったのかも!
些細な事案だが、些細なことが積み重ならないようにしたい!そして、「次の人のために!」という気配りを子ども達自身が提案し、実行しようとしていることに「日々の生活の大切さ」を感じた。
そんな会議を締めくくるに当たって、あえて言い重ねもせず…「ユニット会議に協力してくれてありがとう」と伝えた。
信用されていないのかも…と覚悟して臨んだユニット会議だったが…想像以上に子どもたちの生活に「ユニット会議という文化」が根付いたことを実感。根付くまで10年という年月を要した!