催で、連携シンポジウム「世界文学としての万葉集――万葉歌碑とその英語翻訳――」を
開催しました。対面式の講演会場を奈良女子大学S棟2Fダイダンホールとし、リモート
にて奈良県立万葉文化館とを結ぶハイブリッド形式にて行いました。また、奈良県立万葉
文化館ホワイエでは、同時に「近世の万葉歌碑タペストリ展」が開催されました。
日本最古の歌集である万葉集の和歌は、歌碑を通して多くの方々に親しまれてきました
が、近年、それを英語に翻訳して世界に発信する事業が様々に進められています。本学に
おいても、令和7 年度、宮路淳子教授を中心に「万葉歌碑・史跡ワークショップ」が始ま
り、古代学・聖地学研究センターHPの「万葉歌碑データベース」の和歌とその解説の英
語翻訳に向けて、様々な取り組みが行われてきたところです。今回のシンポジウムでは、
奈良という地域特性に深く根ざした万葉集の和歌が「世界文学」の一つとして広く認知さ
れるにはどうすればよいか、長年、全国の万葉歌碑のデータ収集とその構築を続けてこら
れた奈良県立万葉文化館の方々とともに考えてみることを目的としました。
基調講演の、ピーター・J・マクミラン氏(翻訳家・詩人)の「千年の万葉歌を次の千年
へ〜『万葉集』全訳への挑戦と観光資源の創出」では、マクミラン氏の万葉集全歌の英語
翻訳への取り組みや万葉歌碑の英語翻訳・解説など多彩な活動が紹介されました。続いて、
阪口由佳氏(古代学・聖地学研究センター協力研究員・元万葉文化館研究員)の「万葉歌
碑と訪日外国人−魅力発信へのこころみ−」、井上さやか氏(奈良県立万葉文化館企画
・研究係長)「情報伝達媒体としての万葉歌碑」の講演があり、本学の「万葉歌碑データ
ベース」の発案者・創始者でもある坂本信幸氏(奈良女子大学名誉教授・高岡市万葉歴史
館名誉館長)の講演「万葉歌碑データベースと英訳万葉歌碑」では、万葉歌の地理的研究
に始まる全国の万葉歌碑のデータ化の歴史とそのネット上での情報公開の現状や、英語訳
を進めるにあたっての課題について詳しいお話がありました。
さらに講演の後、講師の方々の間で討論を行い、万葉歌碑を通して日本文化の精髄を世
界に発信し、より深い理解に繋ぐことの意義があらためて確認されました。
参加者は対面式会場、リモート会場とをあわせて約120 名でした。
