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川は流れて どこどこ行くの・・・

日本財団国際協力グループ石井靖乃のブログ。
主に仕事の話、途上国の障害者支援が中心。
聴覚障害、視覚障害、義肢装具関連の話題が殆どだったが、重度障害者自立生活支援が大きなテーマに・・・。
少し雑談だったはずが、かなりプライベートな話題が増え、ぼやきは微増。


ブラインドサイト [2007年07月25日(水)]
7月17日、サブリエ・テンバーケンさんという全盲のドイツ人でチベットに単身渡り、盲学校を作ってしまったという凄い人が財団に来られました。 よくしゃべるパワフルな人というのが印象です。

この人は米国フィラデルフィアにあるオーバーブルック盲学校の卒業生で、私はオーバーブルック盲学校とは仕事上の付き合いが長いので、同学校のラリー・キャンベル氏の紹介でサブリエさんがお見えになった訳です。

来日の目的はドキュメント映画「ブラインドサイト」の試写会に出席するためで、試写会には皇族の方もお見えになっていたそうです。映画は目の見えない子供たちがエベレストを目指す話しで、まだ見ていませんが凄く面白そうです。

それから、サブリエさんの本の「わが道はチベットに通ず−盲目のドイツ人女子学生とラサの子供たち」(日本版)という本も面白そうです。 (英語版もらったのでまだ読み終わってません・・・やはり英語はしんどい)


インドネシア視覚障害大学生支援 [2007年06月24日(日)]
先週インドネシアで試験的に実施中の視覚障害大学生支援事業を視察しました。情報アクセス支援を中心にジャカルタとバンドンの2都市で約60人の大学生を支援しています。

以前はコンピュータを利用できなかったため、期間内にレポートを提出できなかったり、インターネットで検索することができませんでしたが、この事業により状況が改善改善され成績がアップしたり、自信をつけている学生が大勢いました。

今後はインドネシアの他の都市や東南アジアの他の国にも支援を広げていきたいと考えています。


スクリーンリーダーを利用してWeb検索する学生


筑波技術大学訪問 [2007年03月26日(月)]
またまた長期の休眠に入っておりました。 

2006年4月から筑波技大とAsia Medical Massage Trainers Network(通称AMIN)という視覚障害者マッサージ指導者のネットワーク事業を開始したので、最近は聴覚関係だけでなく視覚関係でも技大にはお世話になってます。

先週はICEVI会長でもありオーバーブルック盲学校の国際事業ディレクター、つまり日本財団の海外視覚障害者支援の中核事業ON-NETのディレクターであるキャンベル氏とともに技大を訪問し、大変有意義な情報・意見交換を行いました。


左から私(石井)、日本財団本多職員、Larry Campbell氏 写真:筑波技大加藤教授撮影


Campbell氏の話を聞く筑波技大坂井教授ほか。 写真:筑波技大加藤教授撮影
ラオス盲人協会 [2006年11月30日(木)]
11月26日、ラオス盲人協会(仮訳、英文名称はLao Association of the Blind)を訪問しました。 ちょうどラオスを訪れていたカンボジア視覚障害者協会のブンマオ理事長も同行。



1989年に3人の仲間で活動を開始し、2001年から同国初の障害当事者組織として活動。まだ公式に登録されていないものの、2007年には登録される見込み。役員5人全てが視覚障害当事者。オフィスには晴眼者5人も勤務している。ノルウェーの視覚障害者協会からの支援が収入の大きな部分を占めるとのこと。

事務所の横にはマッサージクリニックを併設し、現在は2人の盲人指導者の下11人の実修生がマッサージを行っている。一日20〜40人の来客がある。料金は約3米ドルで1〜2時間のマッサージが受けられるというアバウトな設定。

このような当事者組織とは是非協力していきたいものです。
視覚障害者による医療マッサージ [2006年07月11日(火)]
先週末帰国しましたが出張の続きの話題です。

カンボジア視覚障害者協会とタイの視覚障害者雇用促進財団でマッサージ業について情報交換をしました。 いずれの国も晴眼者の店との競争が大変激しく、今後生き残っていくためにはリラクゼーションだけではなく、医療としてのマッサージを確立していく必要があるとのことでした。


以下出張報告からの抜粋。

7月4日、カンボジア視覚障害者協会(ABC)のBoun Mao理事長を訪れ、日本財団が筑波技術大学保健科学部と進めるアジア視覚障害者マッサージ指導者ネットワーク構想について説明した。そして地域の国々の協力関係を築くことや、カンボジア視覚障害者協会の事務所をワークショップ開催に提供するなどの協力を求めたところ、既にBoun Mao氏はマッサージ指導者ネットワークを成功に導くための様々な提案を用意しており、本年9月に筑波で開かれる世界盲人連合アジア太平洋支部主催のマッサージ研修参加時に発表するとの事であった。

7月7日、バンコクにて視覚障害者雇用促進財団のPecharat Techavachara理事長と面談し、視覚障害者の職域としてのマッサージについて意見交換した。Pecharat氏は25年前に視覚障害者にマッサージ業で自立の道を開いたタイにおけるこの分野の草分け的存在である。現在は不動産関連事業を営む傍ら、同財団を通してマッサージ、コンピューター、テレフォン・オペレーターなどの職業訓練を行なっている。バンコクに2ヶ所、バンコクから車で1時間半のところに1ヶ所、合計3ヶ所の訓練センターを所有しており、マッサージ指導者ネットワークが実働を始めた場合には是非協力したいとのことであった。 また、Boun Mao氏同様、本年9月に筑波で開かれる世界盲人連合アジア太平洋支部主催のマッサージ研修時に来日し基調講演を行なう予定。


Pecharat 氏と奥様

インドネシア(その3) [2006年06月20日(火)]
先日のインドネシア出張の三つ目の目的は白内障対策事業の視察でした。 

ヘレンケラーインターナショナル(HKI)というニューヨークに本部のある国際NGO が白内障対策のモデル事業を行なっているロンボク島を訪れました。ロンボク島は人口約250万人で西トゥンガラ州(人口約400万人)の2島のうちの一つです。ロンボク島はバリ島の東隣りで南国ムードいっぱいですが、仕事で行くには逆に悲しい・・・です。

インドネシアでは人口の1.47%と推定されている視覚障害者の52%が白内障によるもので、その多くは高齢者です。これらのケースは多くの場合手術により視力を回復できるため白内障対策が持つ意義はとても大きいです。

HKIはロンボク島で50歳以上の住民対象にコミュニティーベースでの白内障患者の特定、手術の安全性の周知啓発、手術施設整備、州に5人しかいない眼科医対象の訓練、ジャワ島からの眼科医派遣などを行なっています。眼科医の不足から医師が巡回して手術を行なっているため、同州の病院やヘルスポストの手術施設は十分に活用されていない様子でした。

同行してくれた地元の眼科医によると人口15万人に1人の眼科医がいればよいとの事で、ロンボク島に限って言えば十数名の眼科医が必要になるが担い手が見つからないのが現状との事でした。



村を訪問し手術後のフォローアップをする地元眼科医



視察を終えて今後の対応を考えましたが、白内障対策については一民間財団の出番というよりは、むしろODAの枠組みでインドネシア全体を視野に入れた眼科医の育成と総合的眼病対策を行うべきではないか・・・というのが感想です。
インドネシア視覚障害者大学教育支援 [2006年06月03日(土)]
5月31日からインドネシアに来ています。 9日間の滞在です。 目的は@視覚障害者の大学教育支援事業の調査、A白内障対策事業の調査、そしてB義肢装具士育成事業の調査です。 どれも実施中のものではなく、支援をするかどうか、または可能性を検討するものです。

最初の二日間、バンドンとジャカルタで視覚障害者の大学教育支援事業の実施機関を訪問しました。 先日の地震の影響はこれら2都市では特に感じられず、視察打合せも問題なく予定通り行なうことが出来ました。

現在、バンドンとジャカルタにはそれぞれ38人ずつの視覚障害大学生がいますが、どちらも在学している大学に支援センターはありません。学生たちは教科書などを代読してくれるボランティア学生を探したり、あるいは点字に翻訳された教科書を入手したり、あるいはインターネットを利用して様々な情報を入手することに大変苦労しています。

そこで国際視覚障害者教育協議会(ICEVI)と日本財団は視覚障害学生の支援センターをそれぞれに設立する計画を検討しています。バンドンでは殆どの学生がインドネシア教育大学に在学しているため学内に設置します。ジャカルタの場合は学生たちが多くの大学に散らばっているためMitra Netraという視覚障害者支援の当事者組織(NPO)にセンターを設置し、各大学の学生を支援します。センターは学生のニーズに応じ点字教材を提供したり、スクリーンリーダーを利用してインターネットアクセス環境を提供したり、入学時に学内の移動の手引きをするなど様々な支援を行なう計画です。将来はアジアの周辺国のモデル事業となることも期待されます。


Mitra Netraにてジャカルタの視覚障害大学生たちと意見交換


視覚障害者のマッサージ [2006年04月14日(金)]
もう2ヶ月前の話ですが、ホーチミン市(ベトナム)とクアラルンプール(マレーシア)の視覚障害者のマッサージ店や盲学校を視察しました。 視覚障害者=マッサージ(あんま)というのは古くから固定化されたイメージと感じるかもしれませんが、現実的には視覚障害者が職を得て自立する手段としてどちらの国でも最も有望な職種でした。 
ホーチミン市ではまだまだこれからという様子でしたが、マレーシアでは既に視覚障害者がマッサージ店を経営しているケースも多々みられました。特にマレーシア視覚障害者協会のあるブリックフィールド地域(写真)には19軒が軒を連ね、クアラルンプール全体では50軒もの視覚障害者経営のマッサージ店があります。

ホーチミンの場合、視覚障害マッサージ師は1人全身マッサージすると12,000〜13,000ドンの収入を得られます。(マッサージ料金自体は35,000〜40,000ドンで、差額は店が取ります。)マッサージ師1人当たり1日平均4人の客があるので50,000ドン程度、日本円で350円程度の日収となります。なお、マッサージ料金は晴眼者の店に比べると約半額に設定されています。

クアラルンプールの場合、視覚障害マッサージ師は1日60〜80リンギット、日本円にすると2000円程度の収入が得られます。晴眼者経営店との競争で来客数の減少を余儀なくされた様子でしたが、それでも自分で店舗を経営するようになれば、家族4人が暮らしていくだけの収入は得られるとの事でした。
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視覚障害者用スクリーンリーダーのプログラミング遠隔研修 [2006年03月31日(金)]
3ヶ月冬眠していましたが、またボチボチ書き始めることにしました。 今年に入って出張続きでたまっていた報告も片付きつつあってようやくブログに手が回る感じです。

Blind-ASEANという東南アジアの視覚障害者の情報アクセスに関するML(日本財団の助成事業の一部)からの情報です。

ご存知の方も多いと思いますが、一般に出回ってるソフトはJAWS(視覚障害者の就労支援のためのスクリーンリーダー)などを利用すれば視覚障害者も利用できます。なので、就職してもメールを利用したり、Wordなど普及しているソフトを使って仕事をすることはできるのです。問題はそれぞれの会社などが独自に開発して社内だけで利用しているソフトです。それらはスクリーンリーダーが対応していません。

そこで、先にこのブログで紹介したベトナムのPhucさんなどが中心に、Scriptingといってスクリーンリーダーを個々の会社のソフトに対応できるためのプログラミングの研修をオンラインで視覚障害者対象に実施することになりました。 長ったらしい説明でしたが簡単に言うと、「視覚障害者が別の国の視覚障害者にネットを通じて、スクリーンリーダーのカスタマイズ研修を行う。」という私には逆立ちしても出来ないようなことをするということです。

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東南アジアでの視覚障害者情報アクセス支援 [2005年12月07日(水)]
今週はベトナムに来ています。 またベトナムの話題ですが、今日は視覚障害の話です。

我々が取り組んでいるのは、IT時代の恩恵を生かすことです。 近年、PCを使って印刷物を点字に翻訳したり、点字プリンターや点字ディスプレイを利用したり、さらにインターネットにアクセスしたりといろいろなことが出来るようになっています。しかし、そのためには訓練が必要です。



写真のDang Hoai Phucさんはコンピューター指導や、視覚障害者用ソフトの開発を行っているベトナム視覚障害者のリーダー的存在です。 私たちはPhucさんのような人たちが視覚障害者の情報アクセス支援を引っ張ってくれることを願って、当事者リーダーの育成に力を入れています。
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