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おおたTSネット立ち上げの会に参加して [2016年04月24日(Sun)]

 独立型社会福祉士事務所として主に成年後見業務を中心に活動する中で、知的障害者の触法(法に触れる、触れた、触れる恐れのある)ケースを対応する事があります。対応する度にこのケースにおける知識不足、情報不足を痛感する日々であったある日、東京TS(トラブルシューター)ネットおおたの立ち上げの会があるとの情報を入手したので参加しました。
 会場では、同ネット立ち上げの中心となった弁護士から立ち上げの経緯について説明がありました。それによると、通常被疑者を逮捕した警察は48時間以内に検察に送検します。検察は24時間以内に裁判官に拘留請求をします。裁判官は拘留請求を受け拘留の可否を決定します。この間被疑者には誰も面会出来ませんが、唯一面会できるのが「弁護士」なのだそうです。そこで弁護士は被疑者からいろいろな話を聞き、裁判官に拘留許可の取消し請求を出来るそうです。ここで取り消しが受理されると被疑者は自宅に帰れますが、この時点で手続きをしないと拘留決定が認められ10日間拘留されてしまいます。拘留は最大で10日間の延長が可能な為、最大で20日間自宅に帰れません。

 その間被疑者は取り調べを受けます。そこで知的障害を持つ被疑者に、警察は犯罪を犯したかどうかにはほとんど触れず罪を犯した前提で取り調べを行うそうです。そして最後に「裁判で身の潔白を主張すれば裁判官は分かってくれるよ」と言い自供を引き出すそうです。そして身柄は刑務所に移り裁判の日を待ちます。当然その間自宅には帰れません。その後裁判が始まります。警察の言う通り被疑者はそこで無罪を主張するのですが、知的障害者の裁判では裁判官も「あなたは取り調べで罪を認めたんですよね?」という事だけが確認され、被疑者の主張はほとんど聞いて貰えずその場で判決が言い渡される事もあるそうです。こうして自分の意思を主張することの難しい知的障害者の前科が重なり、中には前科20犯、30犯という人もいるそうです。この矛盾を解決する為に弁護士や知的障害者の親たちが集まり、全国規模でTSネットの立ち上げが相次ぎ東京でも5か所目となるのが今回の「東京TSネットおおた」だそうです。

 引き続き施設職員より事例発表がありました。それによると、
@知人の女性に「乱暴した」との容疑で勾留されたのがGW中だった
A母親から施設担当者が報告を受けたのが72時間後だった
B結果的に無罪になったが長期に作業所を欠勤した為、一方的に解雇され無職になってしまった
C収入もやる事もなくなり、生きがいを見いだせなくなった
との事でした。

 ここでも弁護士が家族や関係者に訴えていたのは、もし拘留されたら土日祝日でも構わないから都道府県弁護士会か知り合いの弁護士にとにかく連絡、相談するように、との事でした。それを聞いて、「72時間以内に動いていたらすぐ自宅に帰れたのかもしれない。更には無罪になっているのだから職を失う事もなかったかもしれない」と思いました。弁護士が「とにかく“スピード”が勝負!」と仰っていたのが印象的でした。

 小職も正に似たよう背景を持つケースを担当しており、身につまされとても勉強になる一日でした。

下目黒国際社会福祉士事務所 木重徳

【関連情報】
一般社団法人東京TSネット(http://tokyo-ts.net/
TEL:03-6261-4351/FAX:020-4666-4066
E-mail:info-tokyo-ts@tokyo-ts.net

Posted by やるおた編集部 at 23:24 | コラム | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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