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《スタッフのさえずり》ツリーハウス [2011年11月21日(Mon)]

こどもの頃、よく『ヒミツ基地』を作って遊びました。

近所の雑木林の中や空き家の軒下、庭の物置の中…。
日常のチョッと裏側にある異空間。
仲良しの友達同士しか知らない、合言葉を交わさないと入れない『ヒミツ』の場所。
マンガ本やおもちゃなどの宝物、お菓子やジュースを持ち込んで、
自分たちでルールを決めることができる小さな王国。

ドキドキ・ワクワク! がいっぱいでした。

まあ、『ヒミツ』といっても親たちにはバレバレで、たいがい一夜の夢と消えたのですが…。


『ツリーハウス』 


この言葉を聴くと、『ヒミツ基地』を作ったころの
ワクワク・ドキドキがよみがえります。


六甲分校の学生リーダー、兵庫県立大学の「テル」君が、みんなで『ツリーハウス』をつくり、子供の遊び場として、学生の学びの実践の場として、地域の交流の場として、活用していこう、というツリーハウス・プロジェクトのリーダーとして活躍しています。

そして今月27日日曜日、さとやまcandle nightという一大イベントを開催をします。




時間がある方は、是非!遊びに行ってくださいね。
《スタッフのさえずり》冬の足音 [2011年11月08日(Tue)]

やけに暖かな11月である。
しかし…、どうやら…、やっぱり…、
冬は確実にやってくるようだ。

冬が嫌いだ!
暖房代はかさみ、エネルギーは無駄。
服もいっぱい着なければならないし、
何より日が短いのがいけない。

しかし…

キライっという矢印をその対象に向ける→と、
その相手からも嫌われるようだ。
つま冬のほうでも、ボクのことをあまり快くは思っていないだろう。

そういう状況をただ甘んじて捨て置く、というのは、
大人の態度としては褒められたものではないだろう。
どうにか冬のいいところを考えてみよう。

まず、森の景色が変化する。
葉が落ちた森は、
緑の季節には見えない景色が広がる。
見通しがいいのだ。

流れる水も、凍ってしまい、
それはなかなか面白い。


まあ、ウィンタースポーツも、
雪なしにはできないものである。

空気が澄み、
六甲山から見る夜景は冬が一番きれいだ。

んー

まあ、そんなところか。

やはりキライな物はキライっ!
と、はっきり言い切るのも、
大人の態度というものである。

(S)



《スタッフのさえずり》 なんだこれは!! [2011年09月18日(Sun)]

岡本太郎が好きだ。
今年は生誕100周年。再び世間を揺さぶっている。

アートや芸術。これについて僕は岡本太郎氏の意見を尊重している。
アートとは、人のココロを動かし、揺さぶるモノ。
「なんだこれは!!」である。
ただキレイなだけ、気持イイだけのモノは、本当の芸術ではないという。



世界を旅すると「なんだこれは!!」というモノに出会う。
その巨大さに圧倒され、その緻密さに舌を巻き、
その意匠に、人のためではない自然のなせる業にココロ震える。
地球に勝るアートは、この世にはあるまい。
イヤ、それはもちろんアートとは呼べない、
「なんだこれは!!」なのだ。

では、人の手によるモノはどうか。

いわゆるアーティストという人たちがひねり出したモノは少々横に置いといて、
例えば、東京スカイツリーをはじめてみた時に感じたのは、
「なんじゃあれは!?」だった。
確かにすごいシロモノであった。
飛行機から見た夜の東京の街に黒々とそびえるそれは、
異様で不気味なモノとして確かに僕の心を揺さぶった。
まるで「バビルの塔」を見た思いだった。

今、六甲山上では、
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2011」が開催中である。

アナタのココロを揺さぶる出会いがありますように。
(S)


《ご報告》七夕短冊メッセージがいわき市で飾られました [2011年08月17日(Wed)]

六甲山七夕コンサート/七夕短冊プロジェクトのご報告A

東日本大震災で被災された人と地域の復興を願い、
同じく大震災に見舞われ、その痛みを知る神戸から、
支援の気持ちと復興の願いを短冊に込めて被災地へ届ける
『七夕短冊短冊プロジェクト』(→詳細)。
先日、神戸で集めた短冊をいわき市に届けたことをご報告しました。(こちら

いわき市で活動している、
『NPO法人いわきの森に親しむ会』(以下、親しむ会)の皆さんのご協力により、
8月6日から3日間、いわき市内で開催された七夕まつりで
短冊を飾っていただき、
多くの方に神戸からのメッセージを見ていただきました。



《写真上:多くの方に神戸からの短冊を見ていただきました》  




七夕まつり当日は、天気に恵まれましたが蒸し暑い日だったそうです。



親しむ会の皆さん、ご協力いただき、本当にありがとうございました。  


また、今回のプロジェクトにご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。


■いわき市の復興に向けた取組を紹介しているサイトです。
 『がんばっぺ!いわき 応援サイト』 →こちら
《ご報告》七夕短冊メッセージをいわき市へ届けてきました [2011年07月26日(Tue)]

六甲山七夕コンサート/七夕短冊プロジェクトのご報告@


先の東日本大震災で被災された人と地域の復興を願い、
同じく大震災に見舞われ、その痛みを知る神戸から、
支援の気持ちと復興の願いを短冊に込めて被災地へ届ける
『七夕短冊短冊プロジェクト』

2011年6月15日〜7月10日の間、
六甲山上主要11施設に協力いただいて短冊箱を設置し、
のべ537枚の皆さんからの短冊メッセージをお預かりしました。

この短冊を、去る7月21日〜22日に福島県いわき市内へお届けしてきました。




【NPO“いわきの森に親しむ会”】(以下“親しむ会”とします)

ホールアース自然学校と、森作り活動のパートナーとして
7年前から協働で活動している縁のある団体です。  (こちらのコラムもご覧ください。)

現地では、親しむ会の方々にいわきの現状を伺いました。

いわき市内では3月11日の地震・津波でも大きな被害を受け、
さらに4月11日・12日に起こった余震(震度6弱)でも新たな被害を受けたそうです。

《左:4月11日の余震で崩壊した神社の建物。右:余震でずれた断層の上を走る道路》

4月11日の余震は、3月と同じ11日だったこともあり、
精神的にも大きなダメージを受けたと伺いました。

また、福島原発問題による風評被害。
いわきナンバーの車が県外のガソリンスタンドで嫌がられたという話もあるそうです。

今、日本中が『放射能汚染』というコトバを使って、
神経過敏になっているその土地に、
今も多くの方々が生活しているということ。
私たちはそれをどういうことなのか、今一度考える必要があると思います。 


《写真左:七夕まつりでの短冊の飾り方を相談中・・・。
 右:“親しむ会”の松崎さん、野口さん、“亀工房”前澤さん、ホールアーススタッフ》  

親しむ会にお届けした短冊は、8月7日に行われる、いわき市内七夕まつり会場
(平地区七夕まつり会場、市内災害ボランティアセンター)で
神戸・六甲山からのメッセージとして飾って頂くことになりました。



【梨花の里保育園】
7月7日六甲山天覧台にて開催した、七夕チャリティーコンサートで
演奏して頂いた「亀工房」さんとつながりのある保育園です。

  
保育園の園長さん、保母さんはじめ、
かわいい園児のみなさんにお集まりいただき、
神戸・六甲山からの短冊メッセージをお渡しさせて頂きました。
  
お返しに、園児たちによる、今練習中の七夕の歌のプレゼントが!
こちらが逆に元気をもらってしまいました。
 
短冊メッセージは保育園の七夕まつりで飾って頂くことになりました。
  


また、7月7日に開催した『七夕チャリティーコンサート 〜がんばっぺ!いわき〜』
で集まった義援金11,760円は、いわき市が設けた、
被災者への生活支援に充てられる
「東日本大震災いわき市義援金」に送りました。


現地での七夕祭りには、残念ながら伺えないのですが、
当日の様子をまたお知らせいただけるということです。
後日こちらのブログでもご紹介させて頂きます。

みなさん、ご協力いただき本当にありがとうございました。


◎いわき市の復興に向けた取組を紹介しているサイトです。
 『がんばっぺ!いわき 応援サイト』 →こちら


■ご報告A:「いわき市内七夕まつりで短冊を飾って頂きました」→こちら
《スタッフのさえずり》 “エコ”ってなに? [2011年06月27日(Mon)]

「エコ」ばやりである。

「エコ家電制度」、「エコカー減税」、「エコポイント」、「エコライフ」、「エコバッグ」、
果ては「エコ検定」などなど…。

我々も「エコツアー」と称し、様々な企画をしているのだが、
とかく「エコ」という言葉を冠すれば、
「地球に優しく環境に良い事してるんです!」的な印象を与える
免罪符となっている気がする。

ところで、ある人が「○○○エコツアー」という旅行を企画したところ、
「エコ、いうから安うてお得なツアーや思たわ。」
と言われたそうだ。

関西方面での心温まる逸話であるが、実はこの解釈はある意味正しい。

「エコ」=「環境」を意味するのが主流だが、
そもそも「エコ」とは、「エコノミー」と「エコロジー」という2つの言葉から来ている。

「エコノミー」は安い、無駄を省く、お得な、倹約、経済的=経済。
「エコロジー」は生態学、生態=環境という言葉につながるようだ。

ハタシテ、「エコノミー」と「エコロジー」=「環境」と「経済」の接点はどこか?


この2つの言葉、「エコロジー」と「エコノミー」をもう少し掘り下げて調べると、
元はギリシャ語に由来し、
oikos logos(オイコス+ロゴス)=「ecology」
oikos nomos(オイコス+ノモス)=「economy」
が語源となる。

オイコスはホーム(家)、つながる場所=地球を意味し、
ロゴスは知識、知恵、言葉、理性、
ノモスは習慣や方法、掟、法律、法則といった意味である。
つまり「エコロジー」は地球と上手に付き合うための知恵、
「エコノミー」はそのための法則である。
と、わが敬愛する思想家、サティシュ・クマール氏に教わった。

さらに、この知恵と法則、つまり「エコロジー」と「エコノミー」は
人が地球と上手に付き合っていくための両輪であり、
どちらか一方が欠けてはならず、
しっかりとしたバランスをとらなければならない。
また、その行く先は一方通行ではいけない。
必ず還流し、大きな輪を創らなければいけない。
つまり、土とつながり、水とつながり、空とつながり、地球とつながること。
そして、人と人とがつながり、この母なる星がひとつの大きな輪であること。

やっぱり「エコ」ですね!
(S)




http://www.schumachercollege.org.uk/
《スタッフのさえずり》神戸にある運河 [2011年06月18日(Sat)]

兵庫県は神戸市に、日本最大規模の運河があるってご存知ですか?
その名もずばり「兵庫運河」、三宮やハーバーランドのある中央区の
すぐ西隣、兵庫区に掘られた人工の川です。

歴史は古く、遡れば明治時代
船が物資の運搬の主流だった頃、神戸港への出入りの際に多発した
難破や遭難を解消するために造られました。
おかげで船の航行がたいそう安全になったそうです。

以来、地域の人の生活とともに流れてきたこの兵庫運河は、
今なお沿岸のものづくりの先端地域を支えていますし、
清流でこそありませんが、魚やカニ、鳥といった多くの生き物が棲んでいるんです。

・・・ということを体感するために、先日、スタッフみんなで水の上に漕ぎ出してきました!




思ったよりも河幅は広く、水面は穏やか。
ときおりボラたちが勢いよく水面にはねて、水しぶきを上げています。
ときどきうっかり舟に飛び込んできたりもするそうですよ。(きてほしい)

ちょうど引き潮の時間帯、河岸にいる生き物たちがよく見えて、
思わず「カニ〜!」「イソギンチャク〜!」と声を上げる私。

浅いところでは底も見えますし、よくよく目を凝らすと
小さい魚が群れになって泳いで行くのにも気づきます。
匂いなども全くなく、むしろ風が心地いい



水路が急に細くなったところ。
横の工場で作っているのは、電車です。
見覚えがありますね!
こんなものも、神戸で作られているんですよ。(かっこいい!)


更に進んで、こんなトンネルをくぐったり・・・(ちょっとドキドキ)




ほんとうはもっともっと紹介したいんですが、ウェブでは追いつかない!

ということで、みなさんにもこのおもしろさを体験していただくために、
この夏、水辺の探険ツアーを開催します!

「兵庫運河探険エコツアー」

まずは7月の連休、16(土)〜18日(月・祝)開催です。
8月・9月にも実施しますので、詳細をチェックしてくださいね。

一緒にいろんな発見をしに行きましょう!


(N)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
神戸・六甲山でエコツアー、自然体験プログラムを開催!
 ホールアース自然学校 神戸六甲分校
   TEL/FAX:078-891-1162(9:00〜17:00 定休日:木曜日)
   E-mail:rokko@wens.gr.jp
   Webからのお問合せ:こちら から
《スタッフのさえずり》 -コラム-NPO的な生き方のススメ [2011年06月17日(Fri)]

こんにちは。
大武ウォーリーです。

6月13日(月)、学生リーダーに参加している学生さんからの紹介で、姫路市にある
兵庫県立大学環境人間学部」(略して県大)に講義に行ってきました。
原田一宏先生が行っている、「地域資源管理論」でのゲスト講師という立場です。
これまでいくつか大学で講義をしたことがあるのですが、県大は比較的少ない(40名ほど)
受講生でアットホームな感じで話をしてきました。

原田先生とは初めてお会いしましたが、実は共通の知人が多く、同じ農学系出身ということで講義前の打ち合わせではいろいろ話が弾みました。
さて、講義は自己紹介から始まり、人と森林の関わりについて最近注目されている3つのテーマ(@環境教育、Aエコツーリズム、B環境CSR)について話ました。

自己紹介では、自分が大学院を中退して一旦民間の自然学校で働いた後、仕事を辞めて専門学校(岐阜県立森林文化アカデミー)に入って勉強をし直し、現在のホールアース自然学校に至った経緯を話ました。

また、頭の体操ということで木がつく漢字を1分間でできるだけ書いてもらいましたが、急なことで結構四苦八苦しながら10個程度書くのがやっとの学生がほとんどでした。
樹木にまつわるだけでも、木、林、森、杉、檜、桜、欅、柏、楢などたくさんありますよね。
他にも、村、板、校など、一見木に関係なさそうな言葉にも木が使われていますね。

一方、本題の講義では、現場で活動している立場からいろいろ話ましたが、講義後の学生からのコメントシートを見ると、話していた内容はもちろんのこと、私自身の生き方・働き方に注目・共感した学生が多かったようです。




【学生からのコメント例】
・教育において大切なのは、子どもの良さを引き出してあげることのように考えた。
 また、自分が話したことは相手にすべて伝わっていると思っていたけど、言ってい
 るだけでは伝わっていない。伝えたいという気持ちが大切だということに気づいた。

・自分の世界がまた少し広がった感覚を味わった。あまり森とか環境とかの話とは
 関係ないが、今の時代就職率が悪いと言われている世の中なので、就職するという
 ことを考えると、息詰まりそうな感じがしていたが、今日の話を聞いて自分の
 好きな生き方をすればいいのかな、と少し思った。

・「伝える」ということ、そして「発見してもらう」ことの難しさや本当の意味を
 教えてもらったと思いました。森の入って木を切ったり、様々な取り組みをされて
 いる姿や同じ職場の方たちはみんな活き活きしているなと感じました。すごく魅力的で
 興味深い活動が多かったです。

どこでもそうですが、人に話すということを通して、自分自身を見つめ直すことになります。
大学生を含め、10-20代の若者に「希望は必ずある」と胸張って言える大人でありたいものです。

あ、タイトルの「NPO的な生き方のススメ」の意味ですか?
NPO=なんと、ポジティブな、大人(もうおっさんかなぁ)、で在りたいということですよ…。


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神戸・六甲山でエコツアー、自然体験プログラムを開催!
 ホールアース自然学校 神戸六甲分校
   TEL/FAX:078-891-1162(9:00〜17:00 定休日:木曜日)
   E-mail:rokko@wens.gr.jp
   Webからのお問合せ:こちら から
《スタッフのさえずり》 初夏のつれづれ [2011年05月24日(Tue)]



田植えの始まったばかりの田園風景と富士山・・・
この写真はどこだかわかりますか?


これは、ホールアース自然学校の本校のある、
静岡県富士宮市柚野の風景。

GW明けから10日ほど六甲山を離れ、富士山本校へいってきました。

柚野はあちこちで少しずつ田植えがすすみ、
夜はカエルの鳴き声が一晩中続く・・・
そんな時期でした。

本校では富士山の洞窟に入ったり、側火山の噴火口のある森に行ったり・・・
(もちろんお仕事!)
いつもとは違う場所でいつもとは違う感覚をフル稼働させた
10日間を過ごしました。


今回、富士山やその麓で出会ったもの・・・・


樹海のキラキラの木漏れ日とみずみずしくやわらかそうな新緑と、
富士山を前に何かを感じているであろう男たちの背中。


田んぼで見つけた、かわいい赤ちゃん。


柚野の今の季節だけの数え切れないほどの魅力に出会い、
富士山からもパワーをたくさんもらってきました。


そして。

帰ってきた六甲山では
10日前と明らかに違う景色が。



新緑がいきいきと燃えるようにまぶしくきらめいている!!

遠くのスペシャルな場所の良さを感じると共に
身近な場所の見落としがちな魅力にも気づくことができる。
そんなチャンスを作りに、
また旅にでたいな〜と思っています。

(A)

《スタッフのさえずり》 登山出勤 [2011年05月10日(Tue)]

いつもより早起きをした朝。
よし、今日こそ!と登山出勤を決意する。
天気よし、体調よし、時間よし。
バックパックに荷物を詰めて、いつもはケーブルで通う、
山の上の事務所を目指す。

山道に入ると途端に聞こえ出す鳥の鳴き声
透き通った声、リズミカルな声、楽譜にでもできそうな音程豊かな声。
ああ、歩くことにしてよかった。


朝日を受けて新緑がきらり、きらりと輝く。
きれい。
淡い緑をこれほど鮮やかに見せるのは、
命の若さと太陽と、そしてきっと後ろに控える常緑樹の深い緑。




右に左に咲くクサイチゴの花。
あと2週間もすれば食べられるかなぁ、と食いしん坊の胸算用。

ところどころ現れる段々ではつい歩みが遅くなる。
一歩々々踏みしめて上がるその岩は、
六甲の誇る花崗岩御影石と呼ばれる美しい岩。
鮮やかに残るのみの跡に、石を切り、運んで積んだ人を思う。

もっと涼しいかと思ったのに、前髪を伝って汗が落ちる。
歩いてる、と、そんな自分に酔う。



ずっと前後左右を見てきた目をふと上げる。
淡い青空と太陽の白さを背景に、透ける若葉と威風堂々の木のシルエット。

あ。

この場所、この瞬間に上を見上げた自分はなんて運がいいんだろう。

ぼおお、と高いような低いような汽笛の音。
こんなところまで聞こえてくるんだな。



黄色いタンポポを横目に最後の階段を上りきる。
黄砂に霞んでいるけれど、今朝の神戸はなんだかすてき。
ああ、歩いている間誰にも会わなかったから、
山を独り占めしているような気持ちになってたんだな、きっと。
そんな余韻で、今この瞬間、眼下の神戸は私だけの街。


「歩いてきたの?」「歩いてきました」
あいさつできる人がいてうれしい。

いろんな思いを生んで、初登山出勤、無事終了。
(N)
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