改革のために必要だと思われたから戦争が始まったのだが・・・。 [2019年11月19日(Tue)]
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改革のために必要だと思われたからこそ戦争が始まったのですが、そのような改革はまだ行われていません。 イタリア国民の置かれている状態は、一般的に言って少しも以前と変わっていないのです。 イタリア統一運動についてのガンディーの論評の続きです。 イタリア統一運動(リソルジメント、「再興」または「復興」という意味)は、もちろんイタリアの状態を改善したいという共通の思いが強く人々を動かした社会運動だったと言えるでしょう。けれども、「では、イタリアをどうしたいのか」という具体的なビジョンについてはあまり共有されていなかったと思われます。 「イタリアという国家あるいは君主にとっての変革」を目指した人々もいたでしょうし、「イタリア人民にとっての変革」を希求した人々もいたでしょう。しかし、大多数の人々は非常に漠然と、「それは互いにつながり合っていることだから、一方が達成されれば、他方もいくらかは前進するだろう」と思っていたのではないでしょうか? しかし、イタリア統一戦争の結果、イタリア王国は一応成立しましたが、「その国の労働者階級の人々は依然として不幸なまま(645)」だったのです。 というわけで・・・ |