1つの民族であるということは、まったく違いがないということではない。 [2019年01月24日(Thu)]
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インド人が1つの民族だったからと言って、我々の間にまったく何の相違も存在しなかったというような主張を私はしようとしているわけではありません。 しかし、以下のような考えを示すことはできます。 「以前、インドは1つの民族だったが今は分断されてしまっている(356)」という発言について、もっと詳しく語ってほしいという若い読者の要望に応えてガンディーは話し始めます。 「インド人は昔から1つの民族だった」とガンディーは言っていますが、それは「インドに住む人々がみんな同じで、均一的で、あらゆる点においてまったく違いが見られない」という意味ではないそうです。 つまり、すべてのインド人が同じ言語、同じ宗教、同じ文化、同じ習慣、同じ身体的特徴・・・というわけではないということです。そうだとすれば、明らかにインドは1つではありません。しかし、ガンディーがインド民族について語る時は決してそういう前提に立ってはいないのです。 では、彼が「インドは1つ」と言っていることの意味とは・・・ |