人々は相場の動向ばかりに目を奪われて・・。 [2019年01月03日(Thu)]
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人々は相場の動向ばかりに目を奪われて、肝心なことには無関心になります。そういうわけで、深刻な食料不足が起こる可能性が高まってしまうのです。 ガンディーの鉄道批判(鉄道ができたために、人々は遠くの市場に農産物を出すことができるようになった)の続きです。鉄道批判というよりも、資本主義経済と近代文明に対する根本的で痛烈な批判です。 何よりも優先的に金銭的利益を追求する人にとっては、もちろん一番大切なのは「自分の生産物がどれだけ高い値段で売れるか」でしょう。 しかし、「お金が一番大切なものではない」と考える人であれば、もっと別のことが重要に思われるはずなのです。それは、「自分の生産物を最も必要としているのは誰か?」「自分の労働の成果物を世界の中の何のために役立てるべきか?」というようなことではないでしょうか。 もしも多くの人がそう考えるならば、食料はきっとそれを必要としている人たちに公平に、そして効率的に分配されることになるでしょう。ところが、市場原理は決してそのようには働きません。食料は、必要のある所ではなく需要のある所へと運ばれて行くのです。その結果として、購買力の高い人たちの所に必要以上に物資が集中し、反対に貧しい人たちは必要最小限のものさえ奪われていくという、実に理不尽極まりない現象を引き起こすのです。 さらに、ガンディーは・・・ |