すべての宗教の共通基盤として存在している広い意味での宗教。 [2018年11月10日(Sat)]
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そうではなくて、すべての宗教の共通基盤として存在している広い意味での宗教のことを言っているのです。 宗教についてのガンディーの話の続きです。「私が不満に思うことの第一は、インドが宗教的な国でなくなりつつあるということです(282)」と述べた後、「ここで私が考えているのは、ヒンドゥー教やイスラム教やゾロアスター教のことではありません」と彼は言います。 では何なのかと言うと、シク教とか仏教とかキリスト教とか、そういう個別の宗教のことではなくて、上に書かれているように「すべての宗教の共通基盤として存在している広い意味での宗教」のことを自分は念頭に置いているのだとガンディーは説明するのです。 彼によれば、人間の宗教はたくさんあるが、その信仰の対象となる神(真実)は一つであるということなのです。だから、それぞれの宗教の違いは表面的なものであって決して本質的な相違ではない。それどころか、すべての宗教の基底にあるものは同一のものであり、互いに矛盾することもなければ背反することもない。そのような共通基盤があると彼は主張するのです。 その上で、ガンディーは・・・ |