インドに自治の種を蒔いた先人たち [2018年02月11日(Sun)]
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国民会議を通じて自治の種を蒔いた先人たちはほかにもいます。故バダルッディーン判事もその一人です。 ガンディーがインド民族運動の先駆者として挙げる人物の最後は、バダルッディーン判事です。この人についてはよく分からないのですが、岩波文庫版の注には次のように書かれています。 バダルッディーン判事(1844−1906) ボンベイ高等裁判所判事・弁護士。1887年に国民会議の議長を務める。 今まで登場した人たちの中で唯一の物故者です。彼は1906年に亡くなっていますが、この本(「ヒンド・スワラージ」)が書かれたのは1909年です。享年62歳、決して著しい早世とは言えないでしょう。インドの民族運動も、この頃既にかなりの歴史を積み重ねていたのです。 イギリス人なのかインド人なのかも不明ですが、名前から想像するとインド人のような気がします。だとすれば、ガンディーと同じくイギリスで法律を学んで判事・弁護士の資格を取ったのだと思われます。 これで、ガンディーは国民会議の主な指導者たちをダーダーバーイー、ヒューム、ウェダバーン、ゴーカレー、バダルッディーンと5人挙げたことになります。 個人として言及するのはこの5人なのですが、ほかにも・・・ |