王様が軍隊もなしにやっていけるものぢゃありません [2017年08月24日(Thu)]
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「王様が軍隊もなしにやっていけるものぢゃありません。わたしにひとこと命じてくだされば、あなた様の人民の中から兵隊を集めて、軍隊をつくりあげましょう」 司令官に化けた老悪魔は、イワン王にこう言います。 「王様が軍隊もなしにやっていけるものではない」 これは一体、どういうことでしょう? 「王様は、外に対しては外国からの攻撃に備え、あるいは自国の利益のために外国を攻撃することのできる武力を持つべきである」「王様は、内に対しては国民を服従させ、また政権奪取の試みを防ぐために組織的な暴力装置を常置すべきである」ということかと思われますが、イワン王は果たしてそれを理解したのでしょうか? 軍隊についてはイワンは初め、「歌を唄うのを仕事にしている人たち」だと思っていました。ところが、セミヨンのために作ってやった兵隊が人を殺したことを知り、「もう兵隊はこしらえてやらない」と再度頼みに来たセミヨンにきっぱり言ったのでしたね。(149) なので、この司令官の勧めもきっと一蹴するのだろうと思いますが・・・でも、予想を覆す展開の非常に多いこのお話ですから、断言はできません。さて、この司令官の申し出に対してイワン王は・・・ |