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保守的なインド人。 [2019年08月12日(Mon)]
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 インドに対して次のような非難をする人がいます。
 インド国民は文明化されていず、無知で愚鈍だ。だから、どんなに啓蒙に努めても彼らはいかなる新しい変化も決して取り入れようとはしない。



 「真の文明とは何か?」についてのガンディーの話の続きです。
 「古代からインドが保持してきた文明が真の文明だ」と彼は考えています。ところが、当時の多くの人々は決してそうではありませんでした。「科学技術の進歩、効率と利益の追求、議会制民主主義と法治主義などを柱とする欧米発祥の近代文明こそが文明であって、インドも早くそのような文明的な要素を取り入れなければならない」と考える人が多かったようです。それは、多分現代でも変わらないと思いますが。
 しかし、当時のインドでは、政治的にはイギリスの植民地になっていたにもかかわらず、そのような近代化の進展が非常にゆっくりしていたのです。同じ頃、日本が急速な近代化を遂げたのとはまさに対照的です。
 それで、「インド人は保守的だ」「インド人は頑迷固陋だ」「インド人は順応性が低い」などと批判されることもあったのでしょうね。
 しかし、ガンディーはそのような批判に対して真っ向から反論するのです。
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