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議会はいつも首相に支配されています。 [2018年06月16日(Sat)]
(140)
 また、イギリスの議会はいつも首相に支配されています。ところが、この首相というものがころころと頻繁に変わるのです。
 今日、彼女はアスキスを主人としています。しかし、明日はバルフォアを主人にしているかもしれません。



 ガンディーがイギリスの議会を厳しく批判している部分(137)の続きです。ただ、ここで彼が比喩として使用している用語はかなり不適切だと思われます。しかし、一応ほぼ原文の通りに紹介します。
 要するに、「イギリスの議会は頻繁に変わる首相に支配されている」から「不特定の男性の支配下に置かれる娼婦のようなものだ」と彼は言いたいようです。
 イギリスの政治は議院内閣制によって行われています。すなわち、首相は議会第一党の党首であり、議会を解散させる権利も持っています。そういうわけで、首相が進めたいと考える政策は議会の多数決によってそのまま承認されることが多くなるのです。これは、現代の日本についても言えそうなことですね。
 ハーバート=ヘンリー=アスキス(1852-1928)は、イギリスの政治家です。自由党の党首であり、首相を務めました。在職は1908年から1916年までですから、ちょうどこの本が書かれた当時のイギリス首相です。
 アーサー=ジェイムズ=バルフォア(1848-1930)も、イギリスの政治家です。彼は保守党の指導者で、1902年から1905年まで首相を務めました。首相就任順で言うと、アスキスの前の前の首相です。しかし、政権交代後も6年ほど野党保守党の党首を務めていたそうなので、再び保守党が政権を取れば彼がアスキスの次の首相になる可能性が高かったのでしょうね。
 実際にはバルフォアが首相に返り咲くことはありませんでしたが、その後第一次世界大戦中に成立した自由党・保守党大連立の挙国一致内閣で海軍大臣や外務大臣などを歴任しました。歴史的には、バルフォア宣言(イギリスがユダヤ人にパレスチナ国家建設を認めた宣言)をした外務大臣として有名です。
 これを聞いた若者は・・・
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