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私たちはまだ寝ぼけ状態から脱していないのです。 [2018年04月24日(Tue)]
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<編集長>
 人間が眠りから覚める時は、体をひねって寝返りを打ったりして落ち着かないものです。彼が完全に目覚めるまでには少し時間がかかります。
 同じように、ベンガル分割は目覚めを引き起こしましたが、私たちはまだ寝ぼけ状態から脱していないのです。



 「インド国民の本当の目覚めは、いつ、そしてどのようにして起こるのでしょうか?」という若い読者の質問に対して、「それは、ベンガル分割の後に起こりました」とガンディーは答えました。
 ここで疲れている「目覚め」という言葉は、もちろんこれは比喩です。民族意識・国民意識・主権者意識に目覚めるという意味で使われいます。
 この、インド人の集団的な意識の目覚めについての話から、ガンディーは突然、通常の意味での目覚め、すなわち「睡眠から覚めること」について語り出します。これは、誰でも自分の身に多少なりとも経験していることですから、確かに唐突ではあるけれどもとても分かりやすい説明ではあると言えるでしょう。
 眠りから覚めたばかりの時、人はしばしば意識の混濁した「寝ぼけ」の状態に陥ります。認識や判断が平常よりも不確かで鈍ったものになり、自らの身体の動きさえも統御できなくなったりするものです。
 当時のインドの落ち着かない不穏状態も、そのような寝ぼけの状態に似たものだとガンディーは言うのです。
 そして・・・
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