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年長者に対する礼節や敬意を欠いた言動は・・・。 [2018年02月21日(Wed)]
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<編集長>
 私は極めて寛大な表現であなたに伝えなければなりませんが、あの偉大な人物についてあなたは敬意を欠いた物言いをしましたね。それは、我が民族にとって非常に恥ずべきことです。



 あの偉大な人物とは、インドのナショナリズム草創期の中心となった人、ガンディーが「民族の父」と呼ぶダーダーバーイーです。
 ところが、急進的な若者は彼のことをちっとも評価しません。むしろ、あまりに親英的な彼の姿勢に強い反感を抱いているのです。「支配者であるイギリス人とばかり仲良くして、自分たちインド人には『彼らの統治に甘んじよ、従順に振る舞え、さらに、積極的に協力せよ』とさえ言っている。まさに屈服と従属を説いている。彼はインドのために活動しているのではない。インドの恩人、尊敬すべき指導者などではない」そのように感じているようです。
 しかし、このような若者の反駁に対して、ガンディーは極めて厳しい叱責の言葉を浴びせます。冒頭の言葉から考えると、これでも相当に感情を抑えた穏当な表現だったようです。
 彼が若者を叱った主な理由は、「尊敬すべき人物に対して敬意を欠いた物言いをしたから」ということのようです。ここから想像すると、インドの道徳は昔の日本のように長幼の序や目上の人物に対する礼節をとても重んじるものだったようですね。
 しかも、ある若者の個人的な非礼について、「我が民族にとって非常に恥ずべきこと」とまで言っています。ガンディーにとって、インドの道徳はインド人にとって大いに誇るべきものだったのです。そういう意味では、ガンディーも非常に熱烈な愛国主義者、ナショナリストだったのです。
 さらに、彼は言葉を継いで・・・
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