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2019年08月12日(Mon)

絶対値基準G(現物寄付)

認定NPO法人制度について、解説をしています。

認定NPO法人の8つ要件の中で最大の難関であるパブリックサポートテストについて、見ています。

パブリックサポートテストの中でも絶対値基準について見ています。

今回は、内閣府のQ&Aから、受取寄付金に関係するところを見ていきます。




● 現物寄付は、PSTの寄付金に算入できるか

最近はNPO法人が現物寄付を受けるケースがよくあります。

このような場合に、PSTの計算上、受取寄付金に算入できるのか、という質問を受けます。

これについて答えているのが内閣府のQ&A3-2-14です。

青字はQ&Aの内容、黒字及び赤字は私のコメントです。


3-2-14 NPO法人等が寄附者から古本を寄贈(現物寄附)され、当該古本を業者に買い取ってもらったところ5千円に換金できました。

この場合、当該古本(現物寄附)の換金額を寄附金としてPSTの判定に含めてよろしいでしょうか。 【第45条1項1号】

A:NPO法人が寄附者からの現物寄附を受け入れた場合には、当該現物寄附が経済的価値のある場合には受入時の時価で適正に評価し、PSTの判定上、寄附金の額に含めることができます。

したがって、お尋ねのような古本を寄附として受領した場合、当該NPO法人は当該古本を業者による換金により時価で適正に評価されたものとして、活動計算書において受取寄附金勘定中の資産受贈益(例えば古本受贈益)として当該金額を計上することにより、PSTの相対値基準又は絶対値基準のいずれにおいても寄附金の額に含めて計算することができます。

なお、現物寄附を受けた法人が認定NPO法人等である場合には、当該認定NPO法人等が寄附者に領収書を発行することにより、寄附者は税制上の優遇措置を受けることができます(Q 3-12-9、Q 3-12-7参照)。

(注) NPO法人が受領した現物寄附が、例えば不要となった子どもの洋服(古着)など経済的価値がない場合には、時価ゼロ若しくは備忘価額1円として評価することとなります。


このQ&Aをまとめると、以下のようになるかと思います。

@ 現物寄付は、PSTの計算上、寄付金の額に含めていい。

A ただし、経済的価値のあるものであること。経済的価値がなければ、時価0円又は備忘価額1円で評価。

B 経済的価値のあるものは、時価で適正に評価する

C その場合には活動計算書に計上する

D 寄付をした側は、現物寄付でも寄付金控除ができる


現物寄付は、PSTの計算上、寄付金に入れられないのではないか、あるいは、寄付金控除の対象にならないのではないか、と思っている方が多いのですが、現物寄付は、PSTの計算にも入れられるし、寄付金控除の領収書も発行できることがはっきりと述べられています。

しかし、現実には、現物寄付をPSTの計算上、寄付金にカウントしたり、寄付金控除の領収書を発行しているのか珍しいのではないかと思います。

なぜでしょうか?

以下のような理由があるのではないかと思います。

@ 現物寄付の資産の時価を算定することが難しいこと

A 絶対値基準で算定するにあたっては、一人当たり3,000円以上にならないと、カウントできず、小口の現物寄付が多い場合には、金額を算定する意味合いが低いと考えがちであること

時価の算定については、換金型の寄付(寄付をもらった物品を売却する場合)には、その換金金額を時価にすればいいかと思います。

換金金額で時価を算出することが難しいようなものについては、公正な評価額で評価しますが、類似のものがWEB上などでいくらで販売されているのかが入手できれば、その金額を使って問題ないかと思います。


私は、古本の寄付を認定NPOなどにすることもあるのですが、古本は明確な時価があるはずですが、寄付金控除の領収書を送ってくる法人は少数派です。

金額がそれほど大きくないので、めんどうだからしないのか、あるいは、そもそも現物寄付に領収書が発行できると思っていないからなのか、わかりませんが、領収書が来ないと、ちょっとがっかりします。


ちなみに、アメリカでは、年末になると、大掃除のついでに、不用品の寄付がたくさんされる習慣があるそうです。

不用品を寄付して、寄付金控除を受けるそうです。

アメリカでは、古着などを寄付すると、金額が記載されていない領収書を発行してくれて、その領収書に自分で適正金額を記載することになっています。

私もその領収書をもらったことがありますが、ビックリしました。



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