NPO法人と収益事業(2)
[2007年04月04日(水)]
昨日のブログで、収益事業について取り上げました。
「収益事業」とは、法人税が課税される事業のことです。
昨日のまとめです
@ NPO法人は原則として法人税は非課税
A NPO法人が法人税非課税である理由は、「公益的な事業を行っているから」ではなく、「利益の分配をしないから」である
B 従って、「特定非営利活動に該当するかどうか」ということと「法人税が課税されるかどうか」ということは関係がない
今日のテーマは、法人税が原則非課税であるNPO法人が、どのような場合に法人税が課税されるのか、ということです。

1. 営利企業と競合する事業に課税される
法人税が原則非課税であるNPO法人は、公益的ではない事業に課税するという理屈でないとしたら、どのような事業に法人税が課税されるのでしょうか?
NPO法人は、「営利企業と競合する事業」に法人税が課税されるのです。
そうしないと、不公平になるからなのです。
具体例を挙げてみます
2. ヤマト運輸と郵政公社
しばらく前に、ローソンの宅配便の取扱いをめぐって、ヤマト運輸と郵政公社の間でだいぶ揉めたことを覚えているでしょうか?
話の過程はこうでした
@ 今までローソンの宅配便はヤマト運輸が手がけていた
A 郵政公社がヤマト運輸よりも安い料金でローソンの宅配便を取り扱うことを提案した
B ローソンは、ヤマト運輸(宅急便)と郵政公社(ゆうパック)の併用を提案した
C ヤマト運輸は、郵政公社とローソンに抗議をしたが、受け入れられず、最終的にはローソンから撤退した
ヤマト運輸の主張はいくつかありましたが、その中心の一つが、
「郵政公社は法人税が非課税であるが、ヤマト運輸は法人税を課税されている。
競争条件が同じでないのに、同じ土俵で勝負するのはおかしい」
というものでした。
この主張は説得力がありませんか?
これが「営利法人と競合する事業に法人税を課税しないと不公平になる」という典型的な例です
(郵政公社の反論もありますが、ここではとりあげません。
ヤマト運輸と郵政公社の詳しい主張を知りたい方は、ここ(ヤマト)とここ(郵政)をクリックください)。
3.「市場競争の公平」のために
郵政公社は法人税法では「公共法人」という枠組みに入り、すべての事業が非課税です。
それに対して、NPO法人は、財団・社団法人や宗教法人などといっしょで「公益法人等」という枠組みに入り、収益事業に対してのみ法人税が課税されます。
そして、収益事業とは、基本的な考え方としては、「営利企業と競合する事業」ということになります。
NPO法人が、株式会社と同じような事業をやっている場合に、NPO法人には法人税を課税せずに、株式会社だけに法人税を課税すると、平等な競争になりません。
このような事業にはNPO法人のような利益の分配をしないような法人にも、「市場競争を公平に行う」ために、法人税を課税しようと考えるのです。
4. 収益事業の定義
NPO法人に法人税を課税する趣旨は以上で述べたとおりなのですが、法律にする段階になると、「営利企業と競合する事業は課税する」では、「営利企業と競合するかどうか」の判断基準がもてず、成り立たないのです。
そこで、法人税法では、収益事業(法人税が課税される事業)として、以下の3つを定めています。
@ 継続して行う事業であること
A 事業場を設けて行う事業であること
B 政令で定める33の事業のいずれかに該当するものであること
現実にはこの定義も曖昧であり、収益事業の判断は非常に難しいです。
しかし、根本として「営利企業と競合する事業に課税する」という趣旨で収益事業が定義されていることは理解したほうが良いでしょう。
次回は、この「収益事業」について、もう少し詳しく見ていきます。
「収益事業」とは、法人税が課税される事業のことです。
昨日のまとめです
@ NPO法人は原則として法人税は非課税
A NPO法人が法人税非課税である理由は、「公益的な事業を行っているから」ではなく、「利益の分配をしないから」である
B 従って、「特定非営利活動に該当するかどうか」ということと「法人税が課税されるかどうか」ということは関係がない
今日のテーマは、法人税が原則非課税であるNPO法人が、どのような場合に法人税が課税されるのか、ということです。
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1. 営利企業と競合する事業に課税される
法人税が原則非課税であるNPO法人は、公益的ではない事業に課税するという理屈でないとしたら、どのような事業に法人税が課税されるのでしょうか?
NPO法人は、「営利企業と競合する事業」に法人税が課税されるのです。
そうしないと、不公平になるからなのです。
具体例を挙げてみます
2. ヤマト運輸と郵政公社
しばらく前に、ローソンの宅配便の取扱いをめぐって、ヤマト運輸と郵政公社の間でだいぶ揉めたことを覚えているでしょうか?
話の過程はこうでした
@ 今までローソンの宅配便はヤマト運輸が手がけていた
A 郵政公社がヤマト運輸よりも安い料金でローソンの宅配便を取り扱うことを提案した
B ローソンは、ヤマト運輸(宅急便)と郵政公社(ゆうパック)の併用を提案した
C ヤマト運輸は、郵政公社とローソンに抗議をしたが、受け入れられず、最終的にはローソンから撤退した
ヤマト運輸の主張はいくつかありましたが、その中心の一つが、
「郵政公社は法人税が非課税であるが、ヤマト運輸は法人税を課税されている。
競争条件が同じでないのに、同じ土俵で勝負するのはおかしい」
というものでした。
この主張は説得力がありませんか?
これが「営利法人と競合する事業に法人税を課税しないと不公平になる」という典型的な例です
(郵政公社の反論もありますが、ここではとりあげません。
ヤマト運輸と郵政公社の詳しい主張を知りたい方は、ここ(ヤマト)とここ(郵政)をクリックください)。
3.「市場競争の公平」のために
郵政公社は法人税法では「公共法人」という枠組みに入り、すべての事業が非課税です。
それに対して、NPO法人は、財団・社団法人や宗教法人などといっしょで「公益法人等」という枠組みに入り、収益事業に対してのみ法人税が課税されます。
そして、収益事業とは、基本的な考え方としては、「営利企業と競合する事業」ということになります。
NPO法人が、株式会社と同じような事業をやっている場合に、NPO法人には法人税を課税せずに、株式会社だけに法人税を課税すると、平等な競争になりません。
このような事業にはNPO法人のような利益の分配をしないような法人にも、「市場競争を公平に行う」ために、法人税を課税しようと考えるのです。
4. 収益事業の定義
NPO法人に法人税を課税する趣旨は以上で述べたとおりなのですが、法律にする段階になると、「営利企業と競合する事業は課税する」では、「営利企業と競合するかどうか」の判断基準がもてず、成り立たないのです。
そこで、法人税法では、収益事業(法人税が課税される事業)として、以下の3つを定めています。
@ 継続して行う事業であること
A 事業場を設けて行う事業であること
B 政令で定める33の事業のいずれかに該当するものであること
現実にはこの定義も曖昧であり、収益事業の判断は非常に難しいです。
しかし、根本として「営利企業と競合する事業に課税する」という趣旨で収益事業が定義されていることは理解したほうが良いでしょう。
次回は、この「収益事業」について、もう少し詳しく見ていきます。








